◆ 第十九回 ('04年8月29日放送)
「今、気になること〜夏の終わりに〜」
ゲスト: 野中広務 氏 / 瀬戸内寂聴 氏
予想外のメダルラッシュに沸いたオリンピック。捨てたモンじゃないニッポンの若人。でも、中国でのサッカーの試合を思うに4年後のオリンピックは。ニッポン人が気がつかない隣の大国の気持ち。と、思ったら沖縄ではヘリの事故で手が出せないニッポン。ロシア南部の飛行機事故も。びっくりするほど暑かった夏をあの、瀬戸内寂聴と野中広務の「時事放談」人気コンビが縦横無尽に語り尽くした。
― アテネオリンピックで印象に残ること
野中 |
「やっぱりね、家庭の兄弟愛が、まあ根底にあるというのがね、私は今度改めて感動しました」 |
瀬戸内 |
「私もそれを感じましたね。今選手たちがこう、やってる影に親御さんが、一生懸命ですものね。そして自分の子供をとにかくオリンピックに出すためにね、いろんな犠牲奉仕してますよね、そういうことが今度ほんとよくわかりましたね。あの応援の仕方もね、必死ですものね」 |
― サッカーアジアカップでの反日感情は
瀬戸内 |
「(戦争前の日本の原罪を)忘れちゃいけないです。ですから私も腹をたてながらですね、でもまあ、やられても仕方のないこともあったからなあと思うと、非常に複雑な感じです」 |
― ロシアのテロは
瀬戸内 |
「やっぱり、テロって防ぎようがないような気がするんですね。テロは怖いですけど、なぜテロが起こるかってとこ、そこの根本をやっぱり考えないとまだまだ続くじゃないですか」 |
― 沖縄の米軍ヘリ墜落は
野中 |
「私は沖縄というのはね、日本のシンボルみたいなとこだと思います。
日本の戦後のすべてが凝縮されておる。そこに日本人全体が思いをいたさなきゃいけないし、やっぱり日本の政治家の中にそういう沖縄の痛みや苦しみを、自分の体で感じる政治家が少なくなった。あんな事故があったら、直ちに、できれば総理、できなくても官房長官が初めとする官僚が行くべきですよ」 |
― イラクの現状は
野中 |
「イラクのテロの状況を見てるとね、日本とイラクとは、本当に仲がよかった、そして日本に対して感謝しているという気持ちが、直接自衛隊に傷つけないで、けれども、近くで着弾するような、テロの気遣いというのがあるような気がしてしょうがないんです」 |
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