あらすじ

第1話の振り返り

(写真)

2010年8月、米国ワシントン州のシアトルで農場を営む日系2世の平松しのぶ(八千草薫)次郎(上條恒彦)は、日本で暮らす妹・太田さち(岸惠子)と70年ぶりの再会を果たす。11歳の時にアメリカから日本へ帰されたさちは、家族に捨てられたと思い込み、それ以来、アメリカに残った家族のことはないものとして生きてきた。そんなさちのため、大リーグ・マリナーズで活躍するイチロー選手の試合を孫と観にいくという名目で息子の嫁・景子(堀内敬子)が、生き別れとなっていた兄妹に連絡を取り引き合わせたのだ。これまでアメリカを避けて生きてきたさちだったが、アメリカに残った家族がその後どんな生き方をしたのかを知りたかったのと同時に、自分が今までどんな思いで生きてきたのかを知ってもらいたいと考え始めて…。

今から99年前、島根の貧農の次男として生まれた平松長吉(草彅剛)は、困窮する家計を助けるためと、出稼ぎの手段として渡米を決意。アメリカで一旗上げるという大きな夢を胸に、19歳の長吉はアメリカ行きの船に乗り込んだ。アメリカのシアトルに着くと身元引受人の家に身を寄せるが、その頃、アメリカでは排日運動が盛んで、長吉が望むような仕事が見つからない。渡米早々から味わう挫折。しかし、長吉は毛布一枚に全財産をくるみ、家もなく農場を転々とする季節労働者として必死に働き続けた。

それから7年が経過。季節労働者として働き続ける長吉は、アメリカで世話になっている一馬(市川右近)から写真花嫁という制度を利用して嫁を貰うよう勧められる。嫁を貰うことを決意した長吉は、日本から届いた写真に写る美しい女性を早速アメリカに呼び寄せることに。それから約半年後、多くの写真花嫁を乗せた船が、シアトルの港に到着する。長吉は下船した人波に写真の女性を探すのだが、女性の姿は見つからない。肩を落として帰ろうとする長吉に、なぜか写真の美しい女性とは似ても似つかない女性・村上とも(イモトアヤコ)が声をかけてくる。ともは、長吉が見初めた写真の女性は自分の姉で、その姉の代わりにアメリカへ渡ってきたと説明する。騙すことになってしまったことを謝罪し、姉がアメリカまで渡るために長吉が出した渡航費は、一人で働いて返すと申し出る。すると、長吉は意外にも、アメリカで働く覚悟ができているのなら一緒に力を合わせて生きていこうと、ともに告げるのだった…。ほどなく、長吉とともは結婚をすることに。2人の質素な結婚式の席で、一馬の親戚・岡田勇(小林稔侍)が、新しい土地を買うのでそこで働いてほしいと長吉夫婦に声をかける。それからというもの、季節労働者から脱却できた長吉とともは、身を粉にして畑を拓き、その年の秋には作物が収穫できるようにまでなるのだった。

その2年後の初夏、長吉とともは元気な男の子・一郎を授かる。その頃のアメリカでは、排日運動が広がる一方だったが、長吉夫婦の近所に暮らすアメリカ人の老婆・キャサリンは、その優しい人柄から日本人である長吉夫婦とも差別無く接し、自然にあいさつを交わすようになっていた。そんなある日、キャサリンが、自分の農場を長吉に引き取ってほしいと申し出てきた。キャサリンは昔、農場を営んでいたが夫も亡くなり、畑は長く休耕状態になっていたのだった。常日頃から、長吉夫婦の仕事ぶりに感心をしていたキャサリンは、夫との思い出の畑を任せるには長吉夫婦しかいないと考えていたのだ。それからの長吉とともは、アメリカで生まれた一郎の将来や自分達の未来を想い、二人で力を合わせて荒れ果てたキャサリンの畑を耕し始める。しかし、突然、ジェームズという男がやってきて「ジャップにアメリカの土地は渡さない!」と嫌がらせをしてくるようになる。日々エスカレートする嫌がらせを受けながらも、長吉は家族のため、キャサリンのためにもこの土地を守ると不退転の意志をみなぎらせるのだった。

ページトップへ戻る