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2018年8月26日放送
タプタプアテア

海を渡ったポリネシア人

太平洋の巨大なポリネシア文化圏は、タヒチが発祥地でした。ニュージーランドの先住民マオリ、イースター島のモアイ像を作った人々、ハワイにカメハメハ王朝を築いた人々も、タヒチから海を渡ったポリネシア人だったのです。

聖なる裂け目

ラグーンに囲まれたライアテア島。聖地のある岬の前には、聖なるサンゴ礁の裂け目がありました。島の王はこの海で身を清め、先祖の神を宿したのです。

発見!巨大カヌー

日本人の考古学者が発掘した1000年前のカヌーの舟板が、タヒチ博物館に保管されていました。全長20メートルの巨大なダブルカヌーです。ポリネシア人は長い航海に備えて家畜や食料を積み込み、太平洋を渡ったのです。

血の儀式

聖地で行われていたのは人を生贄にする血生臭い儀式でした。大航海時代、タヒチにヨーロッパ人がやって来ると古い信仰は禁じられます。しかし近年、ポリネシア文化を復興させる動きが高まり、聖地は「心の故郷」としてよみがえりました。

地上の楽園「タヒチ」は118の島から成る「仏領ポリネシア」の総称です。その中のライアテア島にポリネシア人の聖地「タプタプアテア」はあります。四角い石畳と祭壇しかない「マラエ」と呼ばれる神殿は先祖の神を祀るものでした。タヒチに人が暮らし始めたのはおよそ1000年前。やがて彼らは太平洋を渡り、ハワイ、イースター島、ニュージーランドを結ぶ巨大なポリネシア文化圏を作り上げます。その中心がタヒチでした。

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