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2009年5月10日放送
ウルル・カタジュタ国立公園

巨大な一枚岩の荘厳さとスケール感

1周9.4km高さ348m巨大な一枚岩。上空からウルルを見ると広大な平原にぽっかり突き出た姿は、“地球のへそ”のようです。
「ウルル」は、6億年の歳月をかけ、地中深くあった硬い岩層が垂直に曲がり、たまたま一部が地表に顔を出したといいます。それはまさに自然の奇跡。
巨岩は、地球の悠久の時を無言で語ります。

カタジュタ

ウルルと同様に原始の面影を残す岩があります。ウルルの西30km。ウルルと共に世界遺産に登録されている、「カタジュタ」です。
36個に分かれる岩の群れは、元々はウルルよりも大きな1枚岩だったといいます。
この奇妙な形に分かれた巨岩の群れが、驚くほど神秘的な光景をみせつけます。

先住民アナングの人々

古くから、ウルル周辺では、先住民アナングの人々が狩猟採集生活を行って暮らしてきました。
文字をもたない彼らは、伝統的な儀式や洞窟に描かれた壁画を通じて、生きるための知恵や神話などを先祖から語り継いできた。
巨大な岩を前に、アナングは何を見て、何を想ったのか?ウルルと深い結びつきを持ってきたアナングの不思議な世界を描く。

オーストラリア大陸の中央、砂漠地帯に忽然と浮かぶ、地球最大級の一枚岩。
「エアーズロック」の名で知られますが、それは19世紀末にやってきた西洋人がつけた呼び名です。
元々、この地に暮らす先住民アナングの人々は「ウルル」と呼び聖地として崇めてきました。巨大な岩、ウルル。その独特な景観は観る者を魅了します。1日のうちでも多彩な色に変化し、不思議で美しい岩模様を見せ、圧倒的な存在感で迫ってくるのです。
現在のウルルが形成されるまでに要した時間は、なんと6億年。その悠久の時の流れに想いを馳せる時、私たち人間は、畏敬の念を覚え、同時に地球上で自分達がいかに微小な存在であるかを実感します。
番組では、巨岩がおりなす、遥かな大地のドラマに迫ります。

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