
かつてヨーロッパ人が「アクロポリス」と呼んでいたこの遺跡は、120mの小高い岩山の上に築かれている。自然石を巧みに利用し、その間を石の壁やテラスでつないでいる。南部アフリカの大地にかつて広大な支配力を及ぼした王国、グレート・ジンバブエの象徴的な遺跡で王が政治・宗教を行った場だとされている。 |
 |

花崗岩の切り石を漆喰も使わず、ただ積み重ねてつくられている。
こうした壁が内部には何層もあり、細い迷路がその間をつないでいる。
19世紀にこの遺跡を発見したヨーロッパ人たちは、サハラ以南のアフリカに土や泥の文化しかないと信じていたため、この巨大遺跡が何者によって造られたのかまさに謎だった。 |
 |

最盛期の13世紀に約100万個の石を使って造られたとされる、グレート・エンクロージャーと呼ばれる一周240mの楕円形の巨大遺跡。四角い花崗岩を使っていながら、美しい曲線を描く技術は独特のものである。この遺跡は王の宮殿、あるいは王の多数の妻たちの住居など、様々な説がある。 |
 |

この遺跡が何者によって造られたか長い間謎だったが、近年この地の民、ショナの人々によって造られた都市の遺跡であることが明らかになった。偉大な先祖をもつ彼らにとって、グレート・ジンバブエは誇りである。国の名前ともなったジンバブエとは、彼らの言葉で「石の家」を意味する。 |
 |