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江戸独楽(えどごま)職人

12月4日(月)放送

独楽を作り続けて70年。

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江戸独楽(えどごま)職人の広井政昭さん(85歳)。江戸時代に曲芸で使われたコマがルーツ。創作独楽など種類は多岐に渡ります。日本に数人しかいないという「江戸独楽」職人。なかでも広井さんは世界から注目されている職人です。

広井さん「バッテリーや乾電池で動くオモチャと違って、触って感触を楽しんで、それで自分の力で回す。その楽しさがある。あくまで手の力です。指先と言うか…」そう語る広井さんが手掛ける江戸独楽の1つに「からくり独楽(こま)」があります。

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コマの回転が動力、洒落っ気のある仕掛けが。これまでに5000種類以上、創作しました。
広井さん「設計図はない、あったって仕方ない、材料に合わせる部分もでてきますのでね」

70年の経験と勘だけが頼り。木工用のロクロを使い、削り出して行きます。

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「からくり独楽」に必要なパーツは20個ほど。全て削って作り、組み立てます。パーツの形は様々、複雑なものもあるので、カンナは全て自作、鉄を叩き、研いでつくりました。
色づけには着物の染料を使用。

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色鮮やか、自然な発色がいいと広井さんは言います。
パーツが出来た所で最も重要な作業にうつります。それは仕掛け作り。

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コマの動力が、強すぎず弱すぎず…絶妙な加減で仕掛けが動くよう調整します。細心の注意を払い、何度も回転させ確認していきます。

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出来上がった「からくり独楽」、それは三味線を弾く女性。上下に動く仕掛けが、茶目っ気たっぷりの顔の動き、見事な弾きっぷりを演出。

こんな広井さんの「からくり独楽」最も高く評価したのは日本ではなく海外。世界で最も有名な美術館の1つ、フランスの「ルーブル美術館」に「からくり独楽」が所蔵されました。

広井さん「日本人は伝統的なものを実に大事にする。大切な事ですけど、ただそうじゃなくて。(海外は)自分の創作力と完成で新しいものを作ることを、ちゃんと認めてくれる」

「からくり独楽」はアート。これまでに50ヶ国以上で江戸独楽を披露。木工用ろくろ1つで作品を生み出す事から、海外では「ロクロマジシャン」の異名を持つまでに。

広井さん「気に入ったものは作った事がないですよ。みんな後悔が残るっていうか。1日終わると、また明日こそ。1年経つと来年こそ。…爺さんになっちゃった。作った作品に満足した事がない、おじいちゃんになっちゃた」

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生涯現役、広井さん、この先も創作独楽を作り続けるそうです。ちょっと気は早いですが、お正月に江戸独楽はいかがですか?

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