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馬毛の漉し器

6月23日(金)放送

昭和8年創業「大川セイロ店」。
薄い檜などの板を丸く曲げ【セイロ】や【ふるい】など、
いわゆる「曲げ物(まげもの)」をご主人の大川良夫さんが作ります。

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なかでも【馬の毛網】で作られたこの「馬毛の漉し器(うまげのこしき)」は唯一無二。現在は金属製やナイロン製のものが一般的。「馬毛の漉し器」は和菓子職人や料理人が好んで使う高級品です。

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実は「馬毛の漉し器」は別部屋にいる奥様との共同作業。奥様が毛網作りをします。専用の織り機を使い、織り込んでいくのですが…一本一本が面で見た時にだいたい同じ太さになって織り上がらないといけません。強度をつけるため、馬の毛を数本合わせ、1本にして編みこむのですが…1本1本太さが違うので馬の毛を選ぶにも長年の経験が必要です。作った網目の数は5万個を超え網目の幅は0.08mmという細かさ。乱れた網目は1本の針で四角く整えていきます。こうして出来上がった毛網は緻密。外国製の同じ馬の毛網と比べてもその差は一目瞭然なのです。

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この「馬毛の漉し器」実は20年ほど前になくなってしまう危機がありました。
馬毛を取り扱う業者さんが突然廃業となり、入手困難な状況に陥ってしまったのです。その時、ご夫婦で馬毛の毛織りができる職人を日本中で探し、四国で見つけた職人を訪ね、その様子をホームビデオで撮影。当時、主婦をしていた奥様が見よう見まねで練習し馬の毛織りの技術を習得したのです。最初はなかなか上質のものに仕上がらず、やり直しばかり。しかし、その幾多の試練をご夫婦で乗り越えていくことで、この調理器具は誕生しました。日本伝統の一品「馬毛の漉し器」。是非一度手にとってみてください。

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