DigiCon6 ASIA

DigiCon6 ASIA

25th DigiCon6 JAPAN 受賞作品

JAPAN Gold

» Sewing Love

Sewing Love 許 願

審査コメント

男の身体にポッコリ空いた人型の穴、コレはパートナーのいない寂しさの象徴だろう。
男は女と出会いその穴に女をハメると、エゴイスティックな愛をどんどん膨らませていく…。
出合いの喜びは、不在の不安、さらには拘束できない怒りへと変化していく。それらの感情の変化を画面全体の色彩とデフォルメされたキャラクターの動きで鮮烈に表現している。嫌がる女を赤い糸で強引に縫い付ける男の狂気。自由の象徴として登場する蝶のイメージ。
象徴的なメタモルフォーゼ表現を活用した超絶なアニメーション作品!

野村辰寿

Animation Best Art

» トモヤ!

トモヤ! 木原 正天

審査コメント

木原君の作品は、明確な起承転結がある物語というより、ごく有り触れた日常に潜む強烈な感情や情景を描くものである。視聴者はそれを完全に理解できる訳では無いが、何処か深層心理に訴えかける魅力があり、その独創的な画風・画面構成・音設計も相まって、まんまと引き込まれる。稀に出てくる異才ですよ、彼は。

塩田周三

Animation Best Story

» ぼくがこわい黒いもの

ぼくがこわい黒いもの 新海 大吾

審査コメント

子供の頃、怖いものはずいぶんとあった。日々で言えば、大人に怒られたら怖いとか、近所の犬が怖いとか。この作品は、その領域を超えた、未知なるもの、把握できないものの怖さに揺れる子供の心を映像化している。もうすぐ生まれ来る妹、そして、海。だから、生命の謎に挑む「子供の時間」が描かれるのだ。クライマックス、の怖さが喜びに変わる瞬間、画面は幸せに溢れ、生まれて来た妹を見せないところに作家の成熟を感じた。

犬童一心

Animation Best Character

» Mask the Flower

Mask the Flower 洞口 祐輔

審査コメント

シンプルで、くっきりとした物語に、ちょっぴり個性的なキャラクターはよく合います。そのルックスのクセやひねりが効いてるところに感情が入り込み、更に物語を感動的に見せるんです。ましてや、それが作者の「手から」生まれているとなれば、こめられるモノはひとしお。伝えたい思いが画面からあふれている作品です。登場人物のすべてが愛おしく、(犯罪も絡む物語なのに!)みんなを肯定したくなる、素敵な作品です。

松本紀子

Animation&Live Action Best Comedy

» ピロピロプゥ (Trailer)

ピロピロプゥ (Trailer) 松本 伊代

審査コメント

凡庸な言葉に当てはめれば脱力系、ってことになるのだろうが、それに収まらない執拗なまでの追求が今時の言葉に当てはめればハンパない。しかしそれすら形骸化するエネルギーによって突き動かされ、次々に変移するテクスチャ、マチエール、コンテクストのアラベスクは常人の貧困な想像力を鮮やかに飛び越えています。 その計算なのか計算さえ放棄しているのかも推し量れない空間を精緻に埋めるのが映像に寄り添う音楽の完成度であり、その自在な闊達さが作品が世界へと羽ばたく渡航査証として機能していることも忘れてはならないのです。

樋口真嗣

BS-TBS賞

» MASTER

MASTER 小嶋 美那絵

審査コメント

自分勝手な主人に飼われている犬が、外の世界を初めて目にしたことから始まる物語。
キュートなキャラクターデザインとちょっぴりダークな世界観が絶妙にマッチしており、短編ながら、
どっぷりと感情移入をして向き合うことができる作品でありました。
勇気を奮い立たせ自由を求めるために行動する犬の姿や犬同士の友情が芽生えるストーリ ーは印象的であり、デザインや色味・アニメーション・音楽も素敵でした。

BS-TBS

TBS アニメーション賞

» 520 (Trailer)

520 (Trailer) 池辺 凜

審査コメント

レイアウト、技術力も含めて非常に完成度が高い作品だと感じました。22歳でこのレベルのオリジナル作品を描けるのは凄いです。

岸誠二


学生らしい淡々とした作品だと感じました。斬新さや目新しさを評価するよりかは全体の纏まりが非常に良いです。

青木純


作画枚数を抑えながら、各キャラクターの心の機微をひっかかりもなく、すっと理解できるように描いており、良かったです。

土海明日香


完成度の高さとエンタメ性、22歳の将来性もあり、 今後に期待出来るクリエイターと感じます。

TBSテレビ アニメ事業部

ファンワークス賞

» ピロピロプゥ (Trailer)

ピロピロプゥ (Trailer) 松本 伊代

審査コメント

アートアニメ、商業アニメ、キャラクターアニメ、コマーシャル、TV番組…。 2D、3D、ストップモーション…。ジャンル、制作スタイルなど。 日本のアニメ業界に内包する様々なボーダーやお約束をユーモアとカワイイを武器に 「ケラケラ出来ればいいんじゃない!」って感じで軽々と乗り越えていく 松本伊代さんと制作チームの皆様の突破力と馬鹿力に終始、圧倒され、脱力し、 大笑いしながら、希望をみました。うちもガンバります!

株式会社ファンワークス 高山晃

ROBOT賞

» ラの♯に恋をして (Trailer)

ラの♯に恋をして (Trailer) 廣田 耕平

審査コメント

冒頭、誰もが経験ある気まずさにおもわずクスリとしてしまう。 そんな軽いタッチの作品かと思いきや、実は「女らしさの押し付け」というジェンダーバイアスの問題を喜劇仕立てで世に問う物語。
登場人物を人間として丁寧に描く事でそれぞれの苦しみに共感でき、物語の納得性が増している。
そしてラストの縁側のシーン、見事な演出力。
名匠、山田洋次の後継者現る!

株式会社ロボット 丸山靖博

SEED COMICS賞

» FOUL

FOUL 森 雄耶

審査コメント

目を背けたくなるような状況を描き、現実と重ね合わせてしまう内容ながらも、過剰ではない色使いも効果的で、夢の中にいるような感覚を味合わせてくれます。 人物の表情も見事で、登場時間は長くないのに、彼らの心情や置かれた状況に知らず知らずのうちに共感を抱いてしまう力を感じます。 私は仕事柄どうしても「このクリエイターさんが漫画や絵本を描いたらどんな作品になるだろう」という視点で観てしまいます。一枚絵としての強烈な魅力も持っている点にも惹かれています。

小学館 SEED COMICS

Youth Gold

» メモリーガーベッジ

メモリーガーベッジ 香川県立善通寺第一高等学校
中村千晶 細川扶美子 高嶋佑奈 新免美咲 谷井愛依 山下莉来

審査コメント

「描いた絵が現実世界に出現する」というアイデアは過去の投稿作品にも今回の投稿作品の中にもいくつかあった。しかし本作はそのアイデアを物語の仕組みとして確実に活かしている点で抜きん出ており、またアニメーションシーンも力を抜く事なくクオリティの調和が取れており作品全体の厚みを増すことに成功していた。映画という総合芸術の中でGOLDに輝いた。

大童澄瞳

Youth Best Art

» 瓦礫の下の赤い希望

瓦礫の下の赤い希望 蓬田 悠太

審査コメント

ストーリーはとてもシンプル。しかしその中で描かれているアカメカブトトカゲが素晴らしく、観察に基づいてモデリングやアニメートをしていることがよくわかる。そして過去の美しい地球と環境汚染された地球、新しい住処である惑星の3つの場面がきちんと描き分けられ、カメラワークと自作の音楽による演出も加わり、観る者が違和感なく作品の中に入り込むことができる。この観察力と創造力・演出力を生かして今後どのような新しい世界を描くのか、とても楽しみな監督である。

若見ありさ

Youth Best Story

» ベタラブ

ベタラブ 香川県立善通寺第一高等学校
稲田なつめ 三谷昌吾 平山華帆 鎌田茉季 大西優香理 千葉春菜

審査コメント

「ベタラブ」
ベタな展開をただ再生産するのではなく、ベタを用いて「設定」というものをメタ的に鋭く分析している点が評価された。冒頭で示される「この世界はベタである」という宣言は「この作品はそのように設定されているため、この作品はそのようになる」という神の視点を持たせる。終盤で、現実にはトイレの無い学校など存在しないにも関わらず「この学校トイレないじゃん」というセリフを「"ツッコミ"として用意された"ボケ"」という高度な構造として活かせるのは、冒頭で「設定は作品の中で明示される」とした点にあった。

大童澄瞳

Youth Best Actor

» リトルマザー (Trailer)

リトルマザー (Trailer) 愛純 百葉

審査コメント

「リトルマザー」で監督・脚本・絵コンテ・俳優など一人何役も務めている愛純百葉さん。
小さい頃からいくつもの作品に出演し、年齢も演技力も成長してゆく様子に、親になったような気持ちで感銘を受けました。
一方で、幼少期は有明海を見つめた瞳のきらめき、現在は空を見上げる光る眼差しが、今も昔も変わらず魅力的でした。
家族と映像を作り続けてきた日々が、「リトルマザー」における多様な家族の形のパフォーマンスに繋がり、世代を問わず胸に響く傑作になっています。
これからも劇的な人生を、心より楽しみにしています!

白石慶子

Junior

» トウモロコシとハイビスカスのミルク煮

トウモロコシとハイビスカスのミルク煮 れきな

審査コメント

パペットと実写とミュージカルを合体させる野心作に驚きました。
動物たちの偶然な動きすら作品世界にとりこんでいく愛らしさから、物語全体に伝わり広がっていく作り手の暖かさに感ずるものがありました。
これからも、暖かい心を胸に、忘れることなく大きな愛で作品をつつんでいってくださいね!
そして、そこにプラスになるようなテンポ感とか映像のバリエーションや構成など、作り手としての作品に対する優しさも少しずつ加わると、より世界観が活き活きとしていくでしょうね。素敵な作品にまたチャレンジお願いします。

那須田淳

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