日曜劇場『小さな巨人』 4月16日日曜よる9時スタート

警察よもやま話

本ドラマの警察監修をしている元警察官・大澤良州氏が、
現場で実際に体験した面白い話・驚いた話、内情…などを毒舌&赤裸々に語ります。

一番大変なところは“休みがない”こと。捜査本部が発生すると本当に休みがないんです。早朝に出勤して夜中までかかりますし、それがいつ終わるのかもわからない。警視庁の場合ですと都心は宿泊費用も高いですし、みんな郊外や他県に家がありますから帰る足(手段)がなくなってしまう。ですから、第1話で香坂がしていたように、警察署の道場や仮眠室で寝たりします。私も道場で何百日寝たことか(笑)。

そんな風ですので、捜査一課の警部は長くて2年です。限界なんですね。そんな中、私は捜査一課に6年いました(笑)。これは異例なんてもんじゃないです、戦後二人目だったみたいですから(笑)。まさに身を、命を削りました。かなりハードでしたが面白かったですね。(「なぜ6年も?」)重宝されたんですね。「大澤が行けばなんとか捕まえてくれるんじゃないか」みたいな。私は非常に強運の持ち主だったんです。腕は並ですが、運が強かった(笑)。言い方は悪いですが連戦連勝でした。

当時、子どもが育ち盛りの頃でしたが、そんな状態なので寝ているところしか見てなくて、立っている姿を見てなかったわけですよ。ある日、起きているのをしばらくぶりに見たら「俺より背が伸びたんじゃないの!?」って。自分が(背を)抜かされたのも気づきませんでした。
そんな息子たちには「警察官になんかなるんじゃないよ」って常日頃言っていたんですが、結局ふたりとも警察官になりました。親父の背中を見て、やりがいがあるんじゃないかって思ってくれたんじゃないかな。私も「なるんじゃないよ」とは言ってましたが、やっぱり嬉しいですね。今も息子たちから相談を受けたり、警察に関する図書をあげたりします。「一番頼りになる先輩」だと思ってくれてるんじゃないでしょうか。

話:警察監修 大澤おおさわ良州よしくに
(元埼玉県警視 埼玉県警察本部捜査第一課・主席調査官)

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