インタビュー

幅 美登里役 渡辺大知さん

幅 美登里役 渡辺大知さん

♥ 演じている幅美登里という男性はどういう方ですか?

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女性に対してだけじゃなく、いろんな人に気を使える人です。相手のペースに自分をあわせるタイプですが、決して流されているわけではなく、自分の意思でそのようにしているんだと思います。ゆり子のことは人として好きで、優しく受け入れている、その気持ちは強いですね。でも決してゆり子に対して下に出ているのではなく、いつも対等でいたいというのは常に心がけている人です。例えばドラマの中でゆり子に歯を磨いてもらうシーンがあるのですが、4年も付き合ってきた上でのそういう行為で、それは美登里がただの甘えん坊ということではなく、懐の広さというか、ゆり子がしたいことをさせてあげている、甘えさせてあげているんだと考えています。ゆり子が家ではそういう人を欲している、ということを美登里はストレートにやれてしまう人なんでしょうね。ただぼく個人としては人に歯を磨いてもらうなんて初めてのことで「自分で磨けよ!」と思っていました(笑)。

♥ ゆり子は恋愛体質で「二股もOK!」という女性ですが、渡辺さんご自身はこういう女性をどう思われますか?

否定はしないんですけれど、なんでそうなるのか、どういう思考回路で切り替えているのか気になる、というのはありますね。ゆり子に関してで言えば、ぶっちゃけイヤではないですよ(笑)。このドラマは女性がふだんどういうことを考えているのか、気になっている男子目線でも描かれているので、男性にはいい勉強になると思います。

♥ 美登里はゆり子のどういうところに惹かれたんだと思いますか?

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ゆり子には過去のトラウマや、何か抱えている女性特有の色気があって、男がみんなそういう女性が好きという訳ではありませんが、美登里はそこに惚れたのかな、と思っています(笑)。
美登里はそんなゆり子を支えてあげたいという気持ちがあって、だからこそ、ゆり子の恋愛体質な部分も知っていてもカバーできる、という気持ちに自分を持っていっているのではないでしょうか。

♥ 演じるときに意識していることはありますか?

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ゆり子がちょっと落ち込んだ時や悩んだ時に相談できるような、心をゆだねられる人でありたいと思っています。だから演じる時も弱い男に見えないように意識しています。部屋に居るときは特にそうで、具体的にどうとかはうまく言えないんですけれど、自分が見ている立場になったときに「この男にはついて行けない」と思われないようにしたいと思ったんです。ぼくは元々体もひょろっとしているので、きちんとやらないと頼りなく見えてしまいますが、それでは美登里ではないんです。人として懐の広い、相手の話を聞ける人だと思うので、信頼が置けそうなという意味で人として強そうな、安心できる雰囲気を心がけています。

♥ ゆり子役・前田敦子さんとの共演の印象を聞かせてください。

あまり壁がないと言いますか、初対面の気がしない、いい距離感を作ってくれる方です。最初の撮影のときは「美登里とゆり子の間に壁がないように、前田さんとちゃんと話さなきゃ」と、あせりのようなものを感じていたのですが、話してみたらすんなりと自然な会話が出来るように受け止めてくれて、二人のシーンも心地いい雰囲気が出せていると思います。

♥ 渡辺さんはミュージシャンですが、今回の役柄も同じミュージシャンとはいえ、「演じる」ということをどう意識されていらっしゃいますか?

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言い訳はしたくない、というより出来ないと思っています。「自分は役者ではなく、ミュージシャンなので出来ません」ということは絶対に言えないことです。音楽をやっている自分だからこそ出せる空気で、現場にどんな化学反応を起こせるだろうかということを、プロの俳優の皆さんの中で一生懸命ちゃんと向き合ってやっていきたいと思っています。

♥ 美登里が歌う曲も渡辺さんが作られていますが、どんなことを意識して作られましたか?

どれだけストレートにこのドラマの世界観を出せるか、どれだけ印象的なものを作れるかということを意識しました。最初は部屋でゆり子に対して聞かせていたラブソングですが、バンドになったときは女の子のヴォーカルが歌うことになります。聴く時期によって聴こえ方が違うような、切なさが増していくような曲にしたいと考えましたが、それでいてあまり気張らずに部屋で口ずさんでいるような曲になっていると思っています。

♥ ご覧の皆さまにメッセージをお願いします。

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あまり見ることの出来ないような、人の心の揺れているところを覗き見られるドラマです。「恋愛体質の女性にささげる」というキャッチフレーズがあるのですが、恋愛体質ではない男性にも捧げられる話ですので、たくさんの方に見ていただけたらと思います。

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