バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #704 2020.2.22 O.A.

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ありがとう。野村克也さん…野球を愛した男の波乱万丈人生
2020年2月11日に日本プロ野球の宝、名将・野村克也が84歳でこの世を去った。野球の本場アメリカでも、大手新聞ニューヨーク・タイムズが異例の特集を組むなど大きく報じられた。現役時代、三冠王に輝くなど強打のキャッチャーとして活躍。その後、ID野球という、データを駆使してチームをリーグ優勝5回・日本一に3回も導いた球史に残る名将だ。「好きな野球で向上心がなければ、人間的にも成長もないよ」野球を愛し抜いた男・野村克也、密着取材映像でその野球人生に迫る。
野村克也を語るうえで忘れてはいけない時代がある。それは、社会人野球シダックスの監督時代だ。プロの頂点を極めた男が何故アマチュアの指導者に…世間の疑問とは対照的に、当時67歳の野村は少年のように喜びであふれていた。自ら、熱血指導。野球に携われることを、心から楽しんでいた。なぜならその直前の3年間、地獄のまっただ中で、苦しんでいた。ヤクルトでの監督の実績を見込まれ、名門・阪神の再建を託された。しかし、その期待とは裏腹にチームは3年連続の最下位。激しい批判の中、妻の脱税疑惑報道が重なり。志半ばでユニフォームを脱いだ。そんな野村に声をかけたのは社会人野球チームのシダックスだ。廃部が噂されるほどの状態から、チームを再生して欲しいというシダックスから依頼だった。再びユニフォームを着られる喜びを噛みしめグラウンドに立った野村。しかし、チーム状態は指揮官を茫然とさせるものだった。それは技術レベルの話ではなく、野球への取り組みの甘さ・意識の低さだった。ボヤき、どころではない、怒りが爆発する。野球に打ち込める喜びを感じ取ってほしいという、地獄を味わった野村だからこその願いだった。徐々に、練習中も選手間でアドバイスの声が飛び交うなど、チームに変化が見られるようになった「ああいう光景が増えれば、どんどんチームも良くなる」野村も嬉しそうに目を細めた。阪神の2軍との腕試しの練習試合。ベンチの野村の元にかつての教え子があいさつに訪れる。1500人も集まったスタンドのファンから野村監督に声援が飛ぶ。試合は、見事に勝利を勝ち取り、新生シダックス、野村野球の開花となった。
自信を取り戻したチームは都市対抗予選を迎えた。対戦相手は、のちに巨人に入団しプロで活躍する内海を要する優勝候補。序盤から攻勢をかけ、コールドで圧勝。勢いに乗ったチームは全国大会に駒を進めた。その後、東北楽天の監督として念願だったプロ野球界に復活。4年目には、球団初のクライマックス・シリーズ進出を決める躍進。それはまさに、野村の教えが浸透した証だった。しかし、ここで誰もが想像できないことが起こった。球団からの野村監督への解雇通告。シリーズ試合前、野村は選手を集め、感謝の言葉と共に無念の退団を告げた。第2ステージで敗れ、野村の野球人生の終止符が打たれた。だが、このあと待っていたのは、思いもしない、展開だった。負けたチームの監督が、勝ったチームも加わって、胴上げ。それは、プロ野球の歴史で、初めての出来事だった。
あなたの月見草に例えた野球人生。誰より野球を愛し続けた貴方を決して忘れない。
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