バックナンバー:バース・デイ

BACK NUMBER #684 2019.9.7 O.A.

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元力士たちの第二の人生…過酷な運命を乗り越え今を生きる男たち
この夏、大相撲の力士たちは夏の巡業で汗を流し、秋からの戦いの準備をしている。そんな中、7月場所で引退した安美錦を始め、2019年すでに50人の力士が土俵を去った。そのうち後進の指導者として角界に残れたのは僅か4人。ほとんどの力士は、別の道を生きていかねばならない。そんな、第二の人生を模索する二人の元力士を追った。
埼玉県の自宅で、7歳の娘と相撲に興じる男がいた。力士としては小柄ながら、幕内を7場所務めた元・若兎馬だ。この春、念願のマイホームを購入し親子3人の生活。若兎馬は小学2年の時に相撲と出会い、中学生の時には関東大会に出場。その活躍が関係者の目に留まった。角界に飛び込んだ若兎馬はめげずに努力を続け、初土俵から10年、念願だった幕内に昇進を果たした。横綱・稀勢の里と2勝2敗の五分の戦いを演じ土俵をわかした。しかし、体格の勝る対戦相手に挑む男の体が悲鳴を上げた。度重なるケガから本来の相撲が取れなくなり、30歳で土俵に別れを告げた。親方として角界に残る道もあったが、大金が必要となる。工面するため奔走するもその願いは叶わず相撲界から離れることになった。引退後は、妻の親族が経営する飲食店でのアルバイト。半年後には、より良い待遇を求めて工場に勤めるなど職を転々とする生活が続いた。何をやあっても相撲のような、充実感は得られなかった。そんな彼に長女が生まれ守るべき家族が増えた。相撲界を離れて9年、ようやく、自分の仕事と巡り合った。介護サービスの会社に就職。親子3人でたどり着いた場所でいま輝いている元力士・若兎馬。よりよい介護のために、学校にも通う。ようやく辿り着いた、自分がなすべき仕事で、頑張っている。
化粧まわしを見つめる一人の男。160キロの巨体を誇り、豪快な押し相撲で嘱望された元・玉光国。2歳年下の弟と小学生の時に相撲を始めると、その素質が開花。共に大学を経て角界入り、第2の若貴と期待された。僅か8場所で十両に昇進、順調に出世街道を歩んで行った玉光国。そんな彼に悪夢が襲い掛かる。2003年、27歳の時、からだに異変を感じた。医師から告げられた病名は糖尿病。入院を余儀なくし休場、その後も通院生活が続き稽古もままならなくなった。その間に弟・玉乃島は関脇まで昇進していた。復帰後は、持ち前の、豪快な押し相撲は、影を潜め、幕下にまで陥落。満足な相撲がとれなくなった玉光国は引退を決めた。新たに飛び込んだ道は、株のデイトレーダー。一から猛勉強し、仕事を覚えた。スタートした第2の人生。しかし、またも悪夢が襲った。会社の業績不振からのリストラ。妻と二人の子供を持つ玉光国に迷っている時間は無かった。先輩の焼き肉店での新たな修行生活。闘病を続けながら、遂に自分の店を開いた。その一番の常連客となったのは、親方となった弟・玉乃島だ。度々若手力士を連れて訪れる。対照的な兄弟の第2の人生だ。
現役時代、ケガや病気と闘いた力士たち。土俵で培った力士魂でこれからの新たな人生を切り開いて欲しい。
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