まちカドまぞく 2丁目

——第9話では諏訪さんが、シャミ子役の小原好美さん、桃役の鬼頭明里さん、ミカン役の高柳知葉さんと一緒の収録でした。お二人は、シャミ子たちとは別録りが多かったですが、それぞれ1回ずつ一緒に収録ができたんですよね。

諏訪　そうなんです。みんなと一緒に録れて良かったし、そのときに、第1期のアフレコってこういう感じだったなぁって思い出しました。

千本木　そうそうそう。

諏訪　けっこう私たちはゆる～って感じで録っていて。そうだそうだ、『まちカドまぞく』のアフレコってこうだった！って。

——セリフ量が多くて、尺に収まらないみたいな感じでしたよね。

諏訪　だからみんなの後ろ姿を「頑張れ！　あとちょっと！」って思いながら見ていたんですよ。「え～！　今の尺に入ってないんですか？」みたいな。

千本木　そういう意味では一体感がありましたよね（笑）。

諏訪　しかも、セリフも難しいんだよね。

千本木　難しかったです。でも、みんなかわいかった。

——第2期でもそのかわいさは変わらなかったですね。

諏訪　なんだかんだで、みんなパワーアップしていますよね。かわいさとギャグの面白さの振り幅がすごくて、『まちカドまぞく』だし、やっちゃえ！みたいな感じはある気がします。

——その中でも、いろいろやっちゃってたのが、諏訪さんが演じる小倉しおんでしたが……。

諏訪　中でも第9話は、しおんのヤバさが出ていたと思いますね（笑）。いろんなことを調べてるのはいいけど、それを人の家の天井裏でやっているっていう。

——桃の精神が不安定で、闇堕ちしてしまったのを助けるために出てきてくれはしたんですけど。

千本木　ごせんぞに小型マイクを仕込んでいたからすぐに来れたっていうのもやばいですよね（笑）。

諏訪　そうなの！　知らない間に住み着いてるし……。私も、（第8話で）天井裏にいるのを見てびっくりしちゃって！

千本木　しおんの両親はどうしたの？って思いますよね。出生とかもわからないですし。

諏訪　全部が謎だよね（笑）。

——とりあえず桃を元の状態に戻したあと、闇堕ち体質を治すために、“千代田桜の隠し泉”でエーテル体を回復させることを提案したのもしおんでした。桃が渡した桜のメモを解読していたんですよね。

諏訪　そうそう！　ちゃんと調べて、そういうところでは役に立てているんです。

千本木　しおんが何で役に立てているのかわからないですけどね（笑）。そもそも何で解読できるのよって。

諏訪　独学なのかな？　本当に彼女の謎は深まるばかりなんです。本当は生徒じゃなかったりしたらどうしよう？　学校に潜り込んでるだけだったら……。

千本木　それも怖すぎるんですけど！（笑）。

——天井裏から出てきても、許されちゃっているのがいいですよね。

諏訪　シャミ子は流されちゃうから（笑）。

千本木　流されていることが多すぎますよね。たぶん振り返って拾っていったら、結構そういうことはあると思います（笑）。

諏訪　ミカンとかはツッコんでくれるんだけど、シャミ子は受け入れる子だからね（笑）。

——その後、シャミ子と桃が“千代田桜の隠し泉”に行って、トラップに引っかかったり、使い魔と戦ったりして帰ってくるんですけど、そこにまた小倉さんが登場して……。

諏訪　シャミ子が宝物にしようとしていたピンクヒスイを粉々に砕いちゃうとか、もう、好き放題やっていましたね。本当に欲望に忠実なんですよ、この人……(笑)。

千本木　目的がひとつですからね。そこしか見ていないですから。

諏訪　本当にそれ。目的のことしか考えてない。

千本木　でも、あれは本当に酷かったです。

諏訪　ゴリッゴリに潰して、「最っ高の薬（ヤク）作ってあげるよぉ！」て……。あんなにシャミ子が苦労して手に入れた石だったのに（笑）。

千本木　そこで回想フラッシュが流れたときに、泣きそうになっちゃって（笑）。本当にかわいそうだなって。

諏訪　しかも、あそこ、桃の家の台所だったしね……。

千本木　結構なラボを勝手に作っていましたよね。

諏訪　最後は桃に追い出されたけど……（笑）。

——お二人は、収録も同じタイミングが何度かあったと思いますが。

諏訪　杏里ちゃんとはセットな気がしていて。杏里ちゃんってツッコんでくれるから、いるとめっちゃ安心するんですよ。

千本木　でも、意外と杏里ちゃんとしおんちゃんって、絡んでそうで絡んでないですよね？

諏訪　そうそう。第2期は意外と絡んでないよね。

千本木　第2話で「今日の杏里ちゃんと小倉さん」みたいな謎の劇場はありましたけど。

諏訪　やってた！

千本木　しおんちゃんにいろいろ言われるんだけど、杏里ちゃんが「あ！　近寄らなくて大丈夫だよ」みたいな感じで、全然近づこうとしないっていう（笑）。

諏訪　そこもアニメオリジナルだよね。アニメでは、私たちの出番を増やしていただけていて。桜井監督にはいつも「どこで入れるか考えるのが大変なんだよ」って言われるんです。「なんかすみません。でも、ありがとうございます！」みたいな気持ちです。

千本木　監督が二人を出したいという気持ちで入れてくださっているシーンだから嬉しいですよね。

——ここで、変なマスクをしているしおんが印象的でした。

諏訪　鳥みたいなマスクしていましたよね。

千本木　ペストが流行っていたときのマスクですよね。

諏訪　あれ、怪しすぎない？　だってオープニングでも付けてたよ？　あのオープニングのアニメはめっちゃかわいかったけど、「あっ！　いる！」って思った（笑）。
そのオープニングはよりしろごせんぞが結構出てくるけど、第2期になってからの、ごせんぞの扱いもやばくない？

千本木　今回はやばいですね。

諏訪　酷いよね。いい感じにぞんざいに扱われていて最高だなって……。しかもそれを受け入れつつあるのも面白くて、いじけているごせんぞも最高なんですよね。

——その他に、気になったシーンはありましたか？

諏訪　私、犬のお姉さんと犬が大好きなんですよ。

千本木　あそこまで出てくると、マジで何かあるんじゃないかって思っちゃいますよね？（笑）

——毎話出てきていますからね。

千本木　準レギュラーですよね。

諏訪　え～、でも何かあったらイヤだよ（笑）。私の癒やしだもん。「バウワウ」って聞くと、キタキタ！これこれ！って思う。犬も本当に好き！

千本木　感情表現が豊かなんですよね。

諏訪　そこにお姉さんのきれいな声！

千本木　古賀葵さんの声がいい！

諏訪　実は第1期からファンです（笑）。

——では最後に、第10話の予告をお願いします。

諏訪　10話は、最初のシーンから結構飛ばしていて、いろんなキャラたちが個性を発揮していくんです。そこからのミカンと、みんなも怖いであろうアイツの話になるので、ご期待ください！