スカイランタン撮影について:日曜劇場『ナポレオンの村』

毎週日曜よる9時放送

スカイランタン撮影について

第1話のクライマックスに夜空に打ち上げられたスカイランタン。
本来は、消防法によって火災の恐れのある行為は禁止されていますが、この映像について、いかに火事など危険に対して安全対策をとり、充分な管理の元で撮影したかについて、ご説明いたします。

スカイランタン 第1話のクライマックスでスカイランタンを打ち上げるという構想が出来て以来、スカイランタンについて徹底的に調べ、実際にスカイランタンのイベントを実施して町おこしをされている新潟県津南町の「津南雪祭り」も見学に行きました。
そこで「日本有数の豪雪地帯であり、大量に降り積もった雪の中だからこそ、火災の危険性を抑えられるため、このイベントは実現している」というお話を聞きました。そこで、夏に撮影する予定の当ドラマでは難しいのではないかという危惧を抱きました。
そこで、ロケ地候補として挙がっていた複数の地区の市役所・消防に相談もしましたが、結局「移り火による火災の恐れ」というハードルは乗り越えることができませんでした。 しかし、夏に行われるイベントとして、長野県の白馬にて、ランタンにワイヤーをつけて実施した例があるのを知り、打ち上げるランタンには全てワイヤーをつけ、すぐに回収できることを前提に考える方向に舵を切りました。

さらに、撮影に当たっては以下のようにポイントを整理して臨みました。

  • スカイランタン 火をつける手元のカットは白馬の例を参考に、最長10メートルほどのワイヤーを取り付けて撮影すること。
    ※ワイヤーは後ほどCG処理をして消す。
    ※強風が吹いても、絶対にランタンが飛んでいってしまわないよう、丈夫で燃えないワイヤーを採用。ランタンの下部に3点で止めて、強度を増した。
  • ワイヤーをつけた状態で、万が一に備えて、緑山スタジオの構内で何度かテストを重ねること。
  • スカイランタン 火をつけて撮影をする日は、地元消防団の方に撮影に立ち会っていただきました。
    (当日は消防団20名、消防車2台出動)
  • 火をつけるランタンの近くにはぬれ布巾とバケツを常備しました。
  • 撮影に参加いただいた一般のエキストラの皆様が持つランタンには、いっさい火をつけませんでした。
  • キャストのみのグループには、監視のためスタッフを1名ずつ配置しました。
  • 広いサイズの映像は、合成用に撮影した本物のランタンをCG技術を駆使して画面上に合成し、製作しました。
    ※何百ものランタンが上空に飛んでいるように見えますが、実際には、上記のようにワイヤーで動きを制限した状態のランタンのみで、撮影に使用した数は必要最小限の30個です。
  • 自治会、市役所、消防には上記のことを説明したうえ、撮影の許可をとっています。