インタビュー
香取慎吾さん×山下智久さん・スペシャルインタビュー[後編]
(前編を読んでいない方はまず コチラ をお読みください。)
撮影中、台本や役柄ついて、お二人で話し合いはされましたか?
- 香取
- ドラマについては… 話してないですね (笑)
- 山下
- 話してないです (笑)
- 香取
- 話してないです (笑)
リハーサルのときも?
- 香取
- うん… そうですね。話してもいいですよね。話すなら僕からなんでしょうけど、僕、結構いっぱいいっぱいでして。お互いそうだと思うんですけど、初日は必死だったんです。
- 山下
- 必死でしたね。
- 香取
- 僕はどの作品のときもそうなんですけど、現場に入るまでは他のことを考えていて、現場に入ってからが勝負なんです。セリフを覚えるだけじゃなく、気持ちの面でもね。現場では、ひとりで淡々としているんですよ、僕。初日、そんな感じだったでしょ?
- 山下
- はい。
- 香取
- 黙々とやっていたでしょ。
- 山下
- 黙々とやっていましたね。
- 香取
- そうなのよ。
- 山下
- (笑)
- 香取
- 感じが悪いとかじゃないからね。
- 山下
- はい (笑)
- 香取
- おれ、必死なんだ!
- 山下
- はい (笑)
- 香取
- でも、これからは話そうね。
- 山下
- はい、ぜひ (笑)
では早速。山下さんから香取さんに聞いてみたいことはありますか?
- 山下
- 後々聞いてみたいなと思っていたことがあるんですけど…、このドラマを通して視聴者のみなさんに何をお伝えできるのかなっていう、メッセージというか…。心に置いておくだけでも違うかなと思うんです。
- 香取
- う〜ん。マジメ !!! (笑)
でも分かる。分かる。ありますよね。
- 山下
- はい。
- 香取
- 何ですかねぇ。やっぱり “モンスターズ” じゃないですかね。上には上がいるという。平八から見た西園寺さんも、僕からみた山下も、モンスターです。
- 山下
- !?
- 香取
- 僕と山下は歳が離れているけど、これからもっともっと凄い力を発揮するだろうし、そこは怖いなと。山下から見た僕っていうのも、そういう風に見えるかもしれない。学校や会社など、どんな世界にもモンスター的な存在っていると思うんですよね。でもその中で、どんな場所でも自分は負けちゃいけないし、出来ればそれを超えていきたいという気持ちを持って突き進む力みたいなものを、このドラマを通して伝えられたらいいなと思っています。山下は?
- 山下
- 僕個人としては、とにかくしがみついていきたいと思っているんです。だから、自分に与えられたことをやり続ける男の熱みたいなものが伝わればいいなと思っています。ドラマ全体を通したときには、香取さんが言われたように、自分の周りにいる “モンスター” を超える力のようなものを視聴者のみなさんに見せられたらいいなと思います。
山下さんには、モンスター的存在はいますか?
- 山下
- 周りはモンスターだらけですよ。でも、その人たちに刺激を受け、負けないように立ち向っていく気持ちになりますし、逆に僕がその人たちに刺激を与えられるようになりたいとも思っています。香取さんはもちろんモンスターのひとりです。僕の知らない世界を知ってらっしゃいますし、僕とは違う視点で物事を見られているので得ることが多いです。
- 香取
- ありがとうございます。
回を重ねるごとに、平八と西園寺はどうなっていくと思いますか?
- 香取
- 西園寺が平八に近付くのかな?どうだろう?
- 山下
- 全く予想がつかないんですけど、西園寺は何事にも一生懸命なので、とにかく平八さんについていくと思います。そして、実際には平八には近づいていないのに、勝手に近づいた気になっていそうな気がします。あくまでも予想ですけど…。
- 香取
- なるほど。ホントにどうなっていくんでしょうね。スタッフさんに聞いても教えてくれないんで、僕にもわかりませんが… (笑)
お二人の周りには、平八のような変わり者はいますか?
- 香取
- いらっしゃいます?
- 山下
- たぶん… 香取さんじゃないですか?
- 香取
- すばらしい !! 僕もそう言おうと思っていました。きっとみなさんは10年以上、僕のことを知っていると思うんですけど、本当の僕を知っている人は居ないんじゃないですかね。
- 山下
- (笑)
- 香取
- (笑)
お二人で 「MONSTERS」 という曲を作ったそうですね。
- 香取
- SMAP のアルバムの中にソロの曲があるんですけど、2年ぶりのアルバムなので 「 どうしようかな〜」 と思っていたときに、山下と共演する話を聞いたんです。その後、レディー・ガガのライブを一緒に見にいったんだよね。
- 山下
- はい。
- 香取
- 偶然なんですけどね。その後、スタッフの方も含めて食事に行ったんです。そこで、「 曲作ったことあるの?」 と山下に聞きまして。その日のうちに色々と話をして、それから、どのくらいだったかな?
- 山下
- 一週間経っていないぐらいですね。
- 香取
- そう。一週間経たないうちに2人で会って、「 こないだの話なんですけど、本当なんですか?」 「 本当だよ 」 と。僕は作詞をしたことはあったのですが、曲を作ったことがなかったので、山下のアルバムに参加されている Jeff Miyahara (ジェフ・ミヤハラ) さんを紹介していただき、その日のうちにジェフさんに会いにいって、朝までやったよね。
- 山下
- やりましたね。
- 香取
- それから、4日ぐらい一緒に作業をしました。
- 山下
- しましたね。
- 香取
- そう。そのとき、話をしたよね。
- 山下
- たくさん話しましたね。僕が質問して、それに答えてもらったり、アドバイスをいただいたり…。今まで、色々な人に会って、色々なお話を聞きましたが、その方たちとは違う、ビックリするような角度から物事を見ている方だなと、それが香取さんの魅力なんと思いました。お話していて、“香取さんが平八でよかった。喜んで振り回されよう” と心に決めました。
- 香取
- スタートがよかったんですよ。「 曲を作ってみよう 」 っていうムチャなお願いを引き受けてくれたおかげで、2人でガッツリ話す時間ができましたから。「 今から2人で一緒に作るんだから、先輩後輩ではなく、ひとりのクリエーターとして思ったことや言いたいことは全部言って欲しい。言ってくれないと一緒にやる意味がないから 」、という話をしたよね。だから、作り始めてからは、山下もガンガン意見を言ってくれたし、いいところはいいと言ってくれたし、そこから2人の関係がスタートしたので。ドラマの場合って、共演者の方と話す時間がないままスタートするんですよね。だけど今回は、偶然にも深く話すことができたので、先輩後輩ともまた違う感覚で、一緒にひとつの作品を作ったという達成感もあり、撮影が始まってからもドラマが始まってからも違和感がないですね。
ドラマが始まっても遠慮なく話し合いができるなと?
- 香取
- 下地はありますからね。下地はあるんですけど、僕がいっぱいいっぱいでセリフの量がすごいので、あまり現場では話せていませんけどね。
- 山下
- (笑)。香取さんとお話させて頂いたとき、「 いい作品を作るためには、遠慮しなくていいんだ 」 と言ってくださったので、自分の思ったことや感じたことは、ちゃんと伝えていこうと思いました。ドラマを良くするためには遠慮せずにどんどん相談していこうと思っています。
- 香取
- そうだね、話し合おう!けど… セリフいっぱいあるでしょ、僕。
- 山下
- 物凄くいっぱいありますよ!
- 香取
- 他現場で覚えるパターンでは対応できないかもしれないですか… まだ、そこは覆さないでいこうかなと思ってるんだけど… (笑)
- 山下
- (笑)
- 香取
- まだ1話しか台本を読んでないんだよね。結構あるんだ…。
- 山下
- 今後は、かなり大変だと思います。
- 香取
- 台本をめくってもめくっても平八のセリフがあるんだよね。
- 山下
- はい、しかも推理なんで、会話は流れで覚えられますけど、どちらかというと暗記系のセリフが… (笑)。
- 香取
- 暗記かぁ。
- 山下
- はい。
- 香取
- 頑張ります。