「TBS美術アーカイブ写真展〜テレビ文化とは何か?〜」が、26日、赤坂BLITZスタジオ 3Fで開催いたしました。
社内外から多くの方々のご来場を賜りました。27日、会場の都合で休館日となり、申し訳ありませんでした。28日、10代の方々も熱心にご覧になっていらっしゃいました。
ご来場の皆様から貴重なご感想をいただきました。
一部ご紹介いたします
(写真、コメントともご了解をいただいた方のみです)
1)25万枚の生の写真とネガをデジタル化していった功労者である橘野永(65)さんがいらっしゃいました。
ご本人は美術デザイン部長をなさったデザイナーですが、25年かけてこつこつ作業をされました。インタビューしました。
Q:よくもまあ25年もかけてなさいましたね
橘野さん:「そもそも入社前から過去のデザインのすべてをみたいと思っていたから、この写真をみることが楽しくてしょうがなかったのです。苦ではなくて全部が見られてしあわせでした」と語りました。橘野さんの保存と整理とデジタル化があったからこそ、今回の写真展ができました。
2)写真展の監修をなさったのが市川哲夫元中央大学特任教授です。「仕事というか、こうした魅力ある過去の遺産素材に触れて写真を選別していくことが面白いことでした」と語ります。
3)バラエティ番組のプロデューサーとして鳴らし、現在はTBSアクト社の社長となった安田淳さんがいらっしゃいました。「石井ふく子さんは僕が生まれる前からプロデューサーをしていて、今もなさっていることをあらためてこの年表にマッピングされた写真をいろいろ見て、驚きました。」
「(時代区分の)「テレビの青春」時代(1960-1969)にテレビが急激に進化し、歌番組でもバラエティでも報道でも現在の番組の原型ができたことがわかります。」「年表をたどるとバラエティ番組のことばかり覚えているのです。改めて自分の志向が分かった気がしまた」「それぞれのジャンルのクリエイターがオリジナルで最先端のものをつくっていったエネルギーに触れるとこの時代を知らない若い人も元気をもらえる気がしました」とある種の興奮を隠せません。
4)今回の企画構成を担当したTBS ヴィンテージ クラシックス はTBSHD社のグループ経営企画局内にあります。
そのグループ経営企画局の山田康裕局長がいらっしゃいました。
山田局長は入社にあたっては「大統領のように働き、王様のように遊びたい」という豊富を語った仕事人でドラマ畑から事業、編成などを経て現職にあります。
山田局長は時代の年表を辿りながら1984年の「スクールウォーズ」 のところで立ち止まり、「中学のときにこのドラマに刺激を受けて、翌年高校に入学したらすぐにラグビー部に入ったんです」と笑っていました。
また山田局長は山田太一脚本のドラマに触発され、ドラマ制作への志をもつようになりました。TBSで若き頃ドラマ制作を担当していた時代のことが蘇ってきたのでしょう。「この時代年表と写真を見ていると魂がわくわくしてきました。本物のクリエィティブに触れて、もう一回、面白いものづくりにチャレンジしたい気持ちになりました」と熱っぽく語っていました。
5)TBSHDの投資事業戦略局の佐藤信一郎さん(58)は「バラエティにとんだジャンルのテレビの歴史がコンパクトにまとまっていて、あらためてテレビは面白いと思いました」と語ってくれました。
6)昭和30年代に見入っていた平成生まれのおふたり
M.Hさん「サザエさんって、最初はTBSだったんですね」
S.Sさん「#歌謡曲ベストテン とか、古い歌番組がめちゃたのしそうです。#昭和のふんいき おもしろいです」
7)TBSドラマが好きな中学生。復元された産業奨励館(広島原爆ドーム)の3億円のセット写真に見入って。
M.Yさん「私たちは戦争を知らない世代なので、破壊されてしまったドームの元の姿をみて戦争の残酷さをあらためて考えることができました」
8)21歳、S.Nさん「普段私たちがみれないテレビ制作の途中経過の姿をみることができるのは貴重です」
9)57歳、S.Mさん「ザ・ベストテンのアーカイブを見に来ました。あっ、終わったんですね。これもザ・ベストテンですか。山口百恵さんの謝肉祭?これは覚えていません」
10)57歳、TBSテレビ プロデューサー 大久保竜(サンデージャポン、有吉ジャポン、夜会、爆報THEフライデー、TBSドキュメンタリー映画祭創設P.劇場版ドキュメンタリー映画「小澤征爾〜魂のタクト、奇跡の第九〜」 監督)
大きな年表を時系列で体感しながら、テレビの太古から「テレビは夢、テレビは社会の鏡」 といわれた時代のひとときの旅だった。テレビの「ものづくりの原点」 を忘れてはいけないとあらためて写真と先人たちから教えられているように感じた。
11)50歳、TBSスパークル 石丸彰彦 社長
一つ一つの写真に込められた「ことば」の強さと優しさと気高さに心奪われました。先人たちが必死になって、悩み 楽しみ 挑戦した勢いとプライド。まだまだ頑張らねばなりませんね、テレビは。
「サウンド・イン"S"」のセットは、やはりあの時代としてだけでない『センス』を感じました。大先輩の「ギョロナベさん」というお名前はよく耳にしますが、やはり凄まじい奇才だったのだ、と想像心をくすぶられました。
12)TBSHD 執行役員 青木ゆかり
「テレビの文化」がわかりやすく伝わる形になっていて、素晴らしいと思います。
TBSグループにはこれだけの過去の蓄積がしっかりあるのだと、改めて思いました。
その上にいまの私たちがあり、これを支えに新しいものに挑んでいくのですね。
心して進んでいきたいと思いました。
13)TBSテレビ デサインセンター長 永田周太郎
今回の写真展はTBSテレビデザインセンターとTBSヴィンテージクラシックスの主催でした。主催元の永田周太郎デザインセンター長が開場とともにいらっしゃいました。
「テレビ文化」というものがなかったら、この世の中はどんなにつまらなかっただろうとぞっとします。社会、世界、人類にとってテレビはそういう役割があることを自覚しなければと思います。