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(3)インタビュー前後の美空ひばりと筑紫哲也2021.12.9
1981年は美空ひばりの芸能生活35周年にあたる年でした。日本武道館での記念リサイタルが大成功を収めるものの、この年から相次いで恩人や親友、肉親を失ってしまいました。
特に母を喪った悲しみに美空ひばりは打ちひしがれました。人生最大の苦しみの時期でした。レコードはこの頃、ヒットに恵まれず、発売枚数が激減していました。
一方で、インタビューの1985年も、美空ひばりは新年早々から全国公演に飛び回り、放送の前後に全国78カ所でコンサートを行っています。その合間に、ラジオ、テレビの出演や踊りの舞台などが目白押しでした。インタビュー放送の二か月後、ゴルフコンペの最中に美空ひばりの両足に激痛が走ります。死に至る病魔が初めて現れました。立てないような痛みをこらえ、年末までさらに32回の全国公演や一か月間のコマ劇場公演をこなしました。
(4)美空ひばりとTBSラジオ につづく