手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

「サンデーモーニング」毎週日曜日あさ8:00~9:54放送、出演:関口宏,橋谷能理子,張本勲,唐橋ユミ,水野真裕美,杉浦みずき ほか

手作りフリップ(2021年2月28日放送)

「注目?ロシアと中国のワクチン」

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なかなか先が見通せない日本のワクチン供給ですが、河野大臣は医療従事者と高齢者、合わせて、およそ4000万人分のワクチンの出荷時期について、ファイザーと合意し、「6月末までに自治体に届ける」としています。ただその通りにいくかは、まだ分かりません。

3月末までEUがワクチン輸出の規制を強化していて、域外に輸出する場合、その都度、承認が必要になっていて、3月1日到着便以降の承認はまだ得られていないのです。

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世界がワクチンの供給不足に直面する中、存在感を示しているのが、ロシアです。

去年8月、ロシアが世界で初めて承認したワクチン・スプートニクV。

無毒化した別のウイルスに、コロナウイルスの遺伝情報の一部を組み込んだウイルスベクター・ワクチンと呼ばれる、新たな技術のワクチンです。発表当初は、臨床試験の途中だったため、安全性や有効性に疑問符がついていましたが、今月、医学誌が、「91.6%」の有効性が確認されたとする論文を発表。承認した国は30カ国以上に達しています。ウイルスベクター・ワクチンは、ワクチンが効きにくい変異ウイルスが出てきても、短期間で作り替えることができることも特徴の一つです。

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そして中国。アジアやアフリカなど発展途上国を中心とした53か国にワクチンを無償提供する計画を表明していますが、その有効性については不透明な部分があるのです。

例えば製薬会社シノバックのワクチンは死んだコロナウイルスを原料とした従来の不活化ワクチンで、安全性は高いとされていますが、有効率はトルコでは、91%と高い効果を示す一方、インドネシアでは65%、ブラジルでは50%ほどと臨床試験を行った国によって、大きくばらつきがあります。

いずれのワクチンも2回の接種が前提ですが、アメリカでは一回の接種で済むワクチンが開発されました。保存温度が2℃~8℃と、冷蔵庫でも保管ができる、ジョンソン・エンド・ジョンソンのワクチンで、FDA=アメリカ食品医薬品局が、接種一回で、およそ66%の有効性があると発表。近く承認される見通しで、より早くワクチンを行き渡らせることが可能になりそうです。

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今後課題となってくるのが、ワクチンの公平な分配です。日本を含む190カ国が参加する国際的な枠組み、COVAXファシリティからガーナに、24日、インド出作られた、アストラゼネカのワクチン60万回分が到着しました。アフリカにワクチンが届くのは初めてとなります。

途上国にワクチンが行き渡ることは、私たちにとっても重要です。先進国でワクチン接種が進み、コロナの抑え込みに成功しても、途上国で流行していれば、変異したウイルスが再び先進国に流入する恐れがあり、脅威が残り続けることになるからです。

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WHOのテドロス事務局長は「村が燃えているときに少数の人が自分の家を守ろうと、消火器を買いだめしても意味がない」と、先進国のワクチン囲い込みを非難。 自国のエゴを捨てて、世界は協力することができるのでしょうか。

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