手作りフリップ(2020年8月16日放送)
「米大統領選、副大統領とは…」
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今回黒人女性として、初めて主要政党の副大統領候補となったハリス氏。
副大統領候補に、求められることのひとつが、大統領候補に足りない部分を補うこと。
それは支持層の幅を広げることで、白人で高齢のバイデン氏に対して、多様性や若さをアピールすることで、陣営としての構えを固めたかっこうです。

これまでも、若手のホープといわれたオバマ氏が、ベテラン政治家で、経験豊富なバイデン氏を副大統領候補に指名しました。
また2016年、政治経験が全くないトランプ氏が指名したのが、ペンスインディアナ州知事。共和党内にも一定の足場を持ち、キリスト教福音派で、宗教保守層に人気が高く、この人選が、トランプ氏当選の原動力となりました。

副大統領は、大統領が任期途中で死亡するか、病気などで辞任した場合は、大統領に昇格する、重要ポストです。
リンカーン大統領や、ケネディ大統領が暗殺されたときなど、これまで9人が昇格しています。
ウォーターゲート事件で、史上初めて任期途中で辞任した、ニクソン大統領の後任にはフォード副大統領が昇格。 また、第二次世界大戦末期には、ナチス・ドイツ降伏直前にルーズベルト大統領が病死し、トルーマン副大統領が昇格、原爆の投下を決断するということもありました。
バイデン氏が当選し、その後不測の事態が起これば、女性として初めてハリス氏が大統領に就任することになるかもしれないのです。

本選挙までのスケジュールを見てみますと、今月開かれる民主・共和両党の全国大会でそれぞれの陣営の、正・副大統領候補が正式に決まります。
そして9月末から、候補者討論会が3回行われる予定ですが、今後の注目点について、アメリカ政治に詳しい上智大学・前嶋教授は、10月7日に、ユタ州で開かれる、ペンス副大統領とハリス副大統領候補の討論会を挙げています。

前嶋さんは、「バイデン氏は現在77歳と高齢で、当選したとしても一期で引退する、との見方があり、大統領の目が出てくるハリス氏の資質を問う場になる」としています。
11月3日の投票日まであと80日となります。
