手作りフリップ(2020年4月12日放送)
「新型コロナ…ウイルスの正体は」
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爆発的に感染拡大する新型コロナウイルス。
会話でも感染するとはどういうことなのでしょうか。
患者の体の中で増えたウイルスは、咳などに伴う飛沫の中にも含まれます。 体の外に出た飛沫は、大きなものはすぐに落下してしまいますが、多くはすぐに乾燥してさらに小さな粒子に形を変え空中を漂います。

厚労省は、空気感染の可能性を否定していますが、この空中を漂う粒子について、先日、アメリカの国立衛生研究所などのチームが、「ウイルスは最大3時間生きていられる」と発表。
国立病院機構・仙台医療センターの西村秀一ウイルスセンター長は、これは、空中に浮遊する粒子による感染が「ある」可能性を強く示唆していると指摘します。

WHOによれば、5分間の会話で、1回の咳と同じくらい飛沫が生じるとされ、通常の会話でも、感染者からウイルスをもった粒子が出て、感染することも十分考えられると言うのです。
その新型コロナウイルスが付着した粒子というのは、およそ5ミリの米粒と比較すると、こんな小さな点。それに付着するコロナウイルスは0.1マイクロメートル以下。米粒の万分の1、電子顕微鏡でやっと見られるほどです。
そもそもウイルスというのは、遺伝情報を持つDNAあるいはRNAを、タンパク質の殻や、脂質の膜で覆ったもの。 新型コロナウイルスはこちらのタイプになります。
自力で増殖できないので、生き物の細胞に入り込み、その機能を使って自分のコピーを大量に作ります。

ウイルスが次から次へと生き物の細胞を破壊すると、病気になります。 ウイルスには、生命が持つ「細胞」はありませんが、このように遺伝子を持ち、生き物のように行動することから、「生命と非生命の間の存在」とも言われているんです。
コロナウイルスが持つのはRNAです。RNAはDNAより、コピーミスが起きやすいので、コロナウイルスは、突然変異しやすい特徴があります。 そのため、強く懸念されているのが、アフリカなど発展途上国の感染です。 一度、ウイルスが入り込むと、医療体制が十分でないため、状況確認すら困難となります。

発展途上国で、ウイルスが人の体内にとどまり続けると…、突然変異を起こし、さらに強力なウイルスが生まれる恐れがあります。
今開発しているワクチンも効かず、それがさらに世界へ広がる、恐れがあるのです。 国連のグテーレス事務総長は、先進国に、発展途上国への支援を呼びかけています。
