手作りフリップ（1月13日放送）
「“ブラジルのトランプ”新大統領が始動」
“ブラジル第一”を掲げ、1月1日に南米ブラジルの大統領に就任した、ボルソナロ氏とは一体、どういった人物なのでしょうか？
現在63歳、11年間の軍隊経験を経て、1991年から27年間、連邦議会議員を務めました。
ボルソナロ大統領は「ブラジルのトランプ」とも呼ばれるほどアメリカのトランプ大統領と多くの類似点が見られます。（VTRにもあった）国連移民協定からの離脱の他にも、パリ協定からの離脱の意向を表明しています。
イスラエルのブラジル大使館を、テルアビブからエルサレムへ移転することを計画、そして銃規制の緩和を訴えています。
また問題発言でも知られていて「あなたをレイプしないのは、その価値がないからだ」といった女性差別的発言や「息子が男を連れてくるくらいなら、交通事故で死んでくれた方がましだ」といった性的少数者（LGBT）への差別的な発言などです。
なぜボルソナロ大統領が支持を受けたのか…ブラジルの現状を見ると、その背景が見えてきます。
日本の22.5倍の広大な面積に、およそ2億人が生活するブラジルでは、近年、凶悪犯罪が多発していて、2017年には殺人事件が過去最悪の6万3880件発生。
1時間に7人を超える死者が出ている計算となり、日本の306件、アメリカの1万6617件と比較しても、突出して多いことが分かります。
またブラジルでは政治家の汚職が蔓延していて、国民の政治不信が高まっていました。 こうした中ボルソナロ氏は凶悪犯罪の撲滅、政治家の汚職の一掃を訴えました。
しかしその解決方法を問題視する声があがっています。
大統領選挙中は犯罪撲滅と合わせて、このポーズで「武器は命を守る以上に、自由を守るものだ」と銃規制の緩和を訴えてきました。
さらに「拷問も悪くない」と、捜査における拷問を容認するような発言もしています。
汚職一掃のために省庁の統合を訴え、閣僚の数をこれまでの29人から22人に減らすとしていますが、その３分の１の７人が元軍人の見込みです。 野党の間では、1964年からおよそ20年続いた、軍事政権時代に逆戻りするのではないかとの懸念が広がっています。
この他にも、過激な言葉や、他民族の排斥などを掲げる極右的な思想で、勢力を伸ばしている政治家は世界中で現れています。
これから世界に、どのような影響をもたらすことになるのでしょか？