手作りフリップ(12月9日放送)
「フィギュアでルールに変化」

紀平選手が女王ザギトワ選手を抑え、ショートプログラムでトップとなりました。
その得点は、“ルール改正後”世界最高得点となる82.51。
今回のルール改正では、何が変わったのでしょうか?

主な変更点はこちら。男子の演技時間やジャンプ数が減っていますが大きな変更点の1つと言われているのが演技後半でのジャンプの基礎点です。
以前のルールでは、ザギトワ選手のプログラムが物議を醸しました。
こちらは平昌オリンピックの時のフリーの演技構成です。

当時のルールでは演技後半のジャンプの基礎点がすべて1.1倍になるのですが、およそ4分間のフリーで最初の2分はジャンプが全くなく、後半にジャンプが集中する極端にバランス欠いたプログラムでした。
もちろん、後半でのジャンプは身体的にも難しいことですが、“ジャンプ偏重”だと批判の声が上がっていたのです。

改正後、基礎点が1.1倍になるのは『ショートでは最後の1本、フリーでは最後の3本のみ』に変更されました。
また、ジャンプの基礎点が全体的に下がり、出来栄え点が7段階から11段階に拡大しました。今回の改正では“芸術性”“美しさ”が問われるのではと言われています。
過去を振り返ると、難しいジャンプを跳ぶ技術派と美しく滑る芸術派の戦いが繰り返されてきました。

2002年のソルトレーク・オリンピックではロシアの4回転ジャンパー2人が金メダルを争い『4回転時代』の到来と言われましたが、その後、芸術性重視のルール改正が行われるとバンクーバー・オリンピックでは4回転を跳ばなかった選手が王者に。
さらにルール改正されると再び4回転が主流になる中で、今シーズン、大きく変更されたのです。
