手作りフリップ(5月27日放送)
「イタリアでポピュリズム政権が」

失業率が6年連続10%を超えるなど、経済の低迷が続くイタリア。 今回新たに誕生する連立政権に、イタリアが加盟しているEU=欧州連合は警戒を強めています。
連立する2党が共に「EU懐疑派」の大衆迎合主義、ポピュリズム政党だからです。 EU内ではこれまでにも、「移民反対」「緊縮財政反対」を掲げるなどいわば「自国第一」としたポピュリズム政党が多く台頭してきました。

こちら、青い国がEUに加盟している28の国ですが、このように、EU内だけでもポピュリズム政党が第一党となっている国がイタリアも含め5カ国もあります。 EUは規律が乱される恐れから、その動きに神経を尖らせています。
ポピュリズム政党はどうして移民排斥や自国第一主義を掲げるのでしょうか。 ポピュリズムは、その語源がラテン語の「ポプルス populus=人々」。 人々、つまり大衆に迎合するような政治のことです。 ポピュリズム政党は自国の人々の支持を集めるために、仮想敵を作る手法をとることもあると言われます。

ほかに敵を作ることで、国民の気持ちをひきつけ、ひとつにまとめる。 そんな手法とも言われていますが、イタリアでは、その仮想敵が「移民」で、今回連立する2党は失業率が高いなか、「移民が仕事を奪っている」などと移民排斥を強く訴え、支持を集めました。
それでは、今回連立する「五つ星運動」と「同盟」とはどのような政党なのでしょうか。 まず「五つ星運動」はテレビで人気のコメディアン、ベッペ・グリッロ氏が2009年に創設。 低所得者の優遇、保護などを訴え、貧しい南部から圧倒的な支持を得ました。

また、かつて「北部同盟」と呼ばれていた「同盟」はイタリア北部で支持を集めた右派で、移民の排斥などを強く訴えてきました。
両者は連立に当たり、大幅な減税の実施などで合意していますが、こうしたポピュリズム的な経済政策が行われることで、イタリアの財政はさらに悪化、新たな金融危機の火種になりかねないという懸念が出ています。
また移民の排斥はヨーロッパの分断をさらに深めるのではないかという指摘も出ていて、この2党による新政権は、イギリスの離脱で揺れるEUにさらなる影を落とす恐れがあります。
