手作りフリップ(12月24日放送)
「北海道で巨大地震の可能性?」

なぜ超巨大地震が北海道の沖合で差し迫っているとされたのでしょうか。
陸の北米プレートと海の太平洋プレートの境目にある「千島海溝」が東の沖合にあり、北海道は大きな地震が繰り返し発生するエリアなんです。

地震は主にこの陸と海のプレートの間や、海のプレートの内部がずれることで起こります。地震調査委員会はこの海域を「十勝沖」「根室沖」「色丹島沖及び択捉島沖」の大きく3つに分け、発生確率を算定。この三つの海域でM8.8以上となる『超巨大地震』を今回初めて示し、今後30年以内の発生確率を7%から40%と予測しました。
これは2011年の東日本大震災を引き起こしたM9.0の地震に匹敵する規模です。じつは北海道はこうした地震を過去に何度も繰り返してきたのです。

こちらは、浜中町にある霧多布湿原から採取した地層です。18世紀や17世紀末に噴火した火山灰の下から海の砂や泥の層が見つかりました。これは津波があったことを示しています。
こうした地質調査から17世紀初頭にM8.8程度の超巨大地震があったと推定され、その地震で発生した津波の痕跡が高さ18メートル、海岸から4.4キロの地点でも見つかっています。

調査委は霧多布湿原と藻散布沼の堆積物を詳しく分析、超巨大地震は過去6500年の間に最多で18回あったことが分かりました。
平均にすると340年から380年に一度発生していて、直近の発生からすでに400年経っているため、調査委員会は「"満期"を迎えていて、切迫している可能性が高い」としています。
ただ発生間隔は100年から800年とばらついているため、発生確率は幅を持った試算となりました。

またM8クラスの巨大地震の発生確率について十勝沖で7%、根室沖で70%程度、色丹島沖及び択捉島沖で60%程度と予測しています。
平田委員長は、東日本大震災からまもなく7年をむかえ、記憶が薄れつつある中で、改めて地震と津波に警戒をして欲しいと訴えています。
いつ超巨大地震が起きても被害を最小限に食い止められるよう、常日頃の備えが大切です。
