手作りフリップ|サンデーモーニング|TBSテレビ

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手作りフリップ(8月6日放送)

「百舌鳥・古市古墳群が“世界遺産”候補に」

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阪南部の堺市、羽曳野市、藤井寺市の3市にまたがる巨大古墳群、百舌鳥・古市古墳群。現在でも89基が現存していますが、今回登録を目指すのは、保存状態のよくないものを外すなどして、合わせて49基を推薦対象としました。

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百舌鳥・古市古墳群の中で注目されているのが、日本最大の前方後円墳、仁徳天皇陵古墳です。墳丘の長さは486メートルで、エジプトのクフ王のピラミッドと中国の秦の始皇帝陵と並ぶ、世界三大墳墓のひとつとされています。

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そもそも古墳とは土を高く盛り上げた古代のお墓で、当時の天皇や豪族などが葬られていました。かつてこの周辺では200基を超える古墳が築造されました。

ではなぜこの地域に古墳群が多く造られたのでしょうか。
最も古い古墳は奈良県の卑弥呼の墓との説もある箸墓古墳です。現在の奈良県にあたる地域でヤマト王権が誕生し、古墳が多く造られましたが、その後権力の中心が移動したため、大阪平野の百舌鳥・古市古墳群に多く造られたのではないかと言われています。

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その「仁徳天皇陵古墳」ですが、最近の教科書などでは、「大仙陵古墳」と地名を用いた名前で呼ばれています。その理由として、伝承では、日本書紀などで仁徳天皇は4世紀に在位していたとされ、履中天皇、反正天皇の父親と伝えられています。

しかし、最近の研究でそれぞれの古墳を考古学的にみると、履中陵、仁徳陵、反正陵の順番になり、矛盾が生じるため、呼び名が変ってきているんです。

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ではなぜ世界的にみても超一級の遺跡である、仁徳天皇陵古墳はこれまで世界遺産に登録されてこなかったのでしょうか。

今回推薦候補とされる49基のうち29基を宮内庁が天皇や皇族の墓である陵墓として管理しています。陵墓とされる古墳は一般の人は中に入ることが出来ず、内部の石室などの調査はされていません。古墳の全容を知るには不十分との指摘もあります。

そのため、百舌鳥・古市古墳群は、過去3回は「説明が不十分」と推薦が見送られてきましたが、今回念願の国内候補として選ばれ、「古代日本の文化や技術を示す希少な物証」として推薦されました。

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近年、ユネスコの諮問機関であるイコモスの審査が厳しくなっていることから、文化審議会は「評価次第では推薦を一時取り下げる可能性もある」と述べています。

閉鎖的な管理のあり方をイコモスがどう評価するのかなど、予測の難しいところもありますが、日本政府は2019年に世界文化遺産への登録を目指しています。

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