ブログ

アワブロ02 『阿部サダヲさん、大立ち回り!』

2017.07.14

いよいよ『髑髏城の七人』Season鳥が始まりました! バタバタしながら始まりました! 正統派のSeason花とはガラリと変わって歌も踊りもネタもあり。九月頭まで、二ヶ月以上の長い長い旅です。スタッフ・キャストともに無事に怪我無く終えられればいいなあとか思っております。劇場側面の巨大バナーも“Season鳥”バージョンにしてお待ちしております!

picture

てなワケで、既に本番が始まってはいますが、稽古場のレポートをしていきますよ。なにしろ九月頭までありますからね。本番を見るのはまだまだ先という皆様も多いでしょう。お楽しみもまだまだ先です。稽古場でのみんなの姿を見ながら想像を膨らませておいて下さい。

ええと、今回も殺陣が多いです。とても多いです。アクションチームのみんなも「髑髏城ってこんなに闘ってましたっけ?」とか言いながら殺陣を作っています。確かに、こんなに闘ってたっけとは思いますが、思い返してみればまあこんなカンジでした。回を追うごとに量は増えてるけど、なんかずっと闘ってました。

そんな中、一番殺陣が多いのはやはり阿部サダヲさんでしょうか。冒頭から最後まで出番が多く、しかもことあるごとに闘います。敵に襲われては闘い、仲間が襲われれば助けるために闘います。そして喋ります。説明もします。つくづく捨之介ってのは大変な役なのです。
そんな阿部さんの勇姿をご覧下さい。

picture

一人で大人数相手に大立ち回り。オープニングからこの調子です。今回の捨之介は忍者のような設定なので、刀は逆手持ちだし飛び跳ねるようなアクションが特徴です。

picture

身軽な阿部さんだからこそ作り上げられた今回の捨之介。ハナでの小栗旬さんとはまた違った魅力が満載です。

殺陣と言えば、気になるのが森山未來さんの天魔王と早乙女太一さんの蘭兵衛。六年前の通称“ワカドクロ”での名コンビの復活です。もちろん今回も大いに闘って頂きますよ。当然、一騎打ちもあります。例の、あの名シーンの再来です。
そんな一騎打ちを作り上げている現場をレポートしましょう。

picture

あれ? いのうえさんがアクション指導をしているの? アクション指導は川原正嗣さんでは?
そうなのです。実際の殺陣を作るのは川原さんを始めとするアクションチームなのですが、全体の流れを作るのはあくまでも演出のいのうえさんです。立ち回りが始まる時にはそれぞれこのポジションで、このセリフで移動して、こういう力関係になりながら、最終的にこのポジションで終わる。そういう流れはいのうえさんが決めて、それに合った殺陣をアクションチームが組み上げていくのです。
この時にも、天魔王と蘭兵衛がこんなカンジで組み合いながらこのセリフを言いながら移動する、みたいな指定をしているのです。そして、川原さんがそれをカタチにしていくのです。

他にも色んな人達が闘います。というよりも、みんな闘います。多かれ少なかれ。例えば話の芯を担う沙霧役の清水葉月さんもこの通り。

picture

漂泊の民・山の民が使う「山刃(うめがい)」という小刀が武器です。実は「髑髏城の七人」の話の中心は初演からずっと沙霧なので、ほぼ出突っ張りで大活躍です。
今回のカンパニーには新感線経験者が多い中、葉月さんは初参加なのです。ちょっと特殊な演出方法だったりするので戸惑いもあるかと思いますが、実に元気にタフに取り組んで頂いています。
私が演じる渡京は沙霧と一緒に行動することが多いのですが、ホントに細くて華奢なこの体のどこにこのパワーがあるんだろうと思うくらいに元気ですよ。

今回の劇場は特殊なので稽古が大変なんです。客席の周り全部が舞台。四角いドーナツ型です。なのでやたらに横に長いと思って下さい。芝居をしながら隣のセットに移動していったりもするので稽古場の広さでは足りません。それをなんとかやりくりしながら稽古するので大変なんです。
もちろん殺陣の稽古も大変です。荒野のシーンとかは舞台がとにかく広い! 結構広い稽古場でも足りません。さらに、実際の荒野のセットはかなり凸凹しているのですが稽古場では再現できません。
なので、時々はハナドクロが上演中の舞台をお借りして殺陣の稽古していたのです。休演日とか夜公演だけの日の昼間とか、実物のセットでの稽古を数回させて頂きました。

picture

ハナドクロの皆様、大変な本番中に舞台をお貸し頂きましてありがとうございました。

そのハナドクロと同様に、トリドクロにも終盤には大人数での立ち回りがあります。アクションメンバーに限らず男はほぼ全員、女性も何人か狩り出されての大乱闘です。なので、アクションを作る時に人手が足りなくなるんですよね。どうしましょうか?
そこで狩り出されたのが、本番が終わった直後のハナドクロチームです。直後も直後、ハナドクロの千秋楽翌日からこちらの稽古場に合流して殺陣作りです。

picture

左から加藤、藤田、武田、南の屈強なアクションメンズ。昨日まであんなに大変な公演をしていたのに、翌日から稽古ですよ。ご苦労様です。お手数をお掛けいたします。

そんなこんなで歌やダンスに加え、やっぱり殺陣も多いトリドクロ。こうやってみんなで作り上げ練り上げた殺陣の数々。まだ始まったばかりです。ご来城をお待ちしております!