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撮影レポート 濱田めぐみ 篇

2018.06.08

この7月にIHIステージアラウンド東京にて、いよいよ開幕する新感線☆RS『メタルマクベス』。そのdisc1で<マクベス夫人>の役まわりである<ランダムスター夫人>を演じるのは、これが新感線初参加となる濱田めぐみさんです。

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衣裳を着て、メイクを終えた濱田さんがスタジオに姿を現すと「うわー、なんだか強そう!」「いかにも女王だ!!」「めっちゃ、ゴージャス!!!」と盛り上がるスタッフ陣。ドレッシーなレースで飾ったドレスにハードな鋲のデザインが、ミスマッチで実にクールです。赤のメッシュが入ったボリュームのあるヘアスタイルに加え、この鎖や鋲を多用した衣裳やアクセサリーが、これまでの濱田さんのイメージとは一味違った印象を早くも醸し出しています。

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まずはソファに腰を掛けての撮影に入るのですが、今回の衣裳を担当しているスタイリストの伊賀大介さんが試しに先に座ってみて、ベストな位置を探っています。その様子をモニターでチェックしつつ、指示された位置にスタンバイし、ソファの背の部分に腰を掛けて片足をグイッと上げる濱田さん。裾からチラリと覗く美脚に、「網タイツがセクシー!」とますます盛り上がるスタッフたち。

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カメラマンの岡田貴之さんからの「もうちょっと前に身体を乗り出して、そこでニヤッと笑ってみてください」との注文に、濱田さんがレンズに向かって微笑んでみせると、「カッコイイっす……!」と呟きつつシャッターを切る岡田さん。濱田さんが「膝をもっと見せたほうがいいですか?」と確認すると、アートディレクターの河野真一さんは「見せたほうがいいですね!」と即答。そばにいる伊賀さんも一緒になって、濱田さんの足がより大胆に美しく見える角度を検討しています。時々「おおーっ」と声が漏れるモニター前。これは、なかなか迫力ある写真が撮れた模様です。

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さらに伊賀さんが持参した、ガーターベルトのような黒いベルトを足に装着。「キレイじゃん、キレイじゃん」「いいじゃん、いいじゃん」「なんだか不二子ちゃんみたいに見えてきた!」と、ここでまた一気に活気づくスタジオ。「両手を少し広げて挑発的に」というリクエストにも、妖艶なムード全開で挑む濱田さん。と、思いきや、セットチェンジの際にテーブルの上に置かれた差し入れのお菓子を発見すると、無邪気な笑顔で「これ、キープね!」とニッコリ。このキュートさとのギャップも、また魅力的です。

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次のセットの準備を終えたカメラマンの岡田さんから「すみません、ここに座ってみてもらえますか?」と声をかけられると、「ハイ、ハーイ」と気さくに返事をしてフロア中央へと颯爽と戻っていく濱田さん。その姿を目で追っていると、肉眼で見ている時に比べてモニターに映し出される写真の姿のほうが、より濃く、強めに陰影がつけられているように感じます。髪を指でもてあそびながら、レンズを見つめてゆっくり微笑んだり、指で唇に触れたり、爪を噛むような仕草をしてみせたり。河野さんからは「いいねえ、かっこいいっすよ!もういっそ、タイトルを『マクベス夫人』に変えようか!」などなど、称賛の言葉が次々に出てきます。OKサインが出るたび、「やったーよかったー、うれしい!」と濱田さんもすっかりニコニコ。

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スチールとTVスポット用の撮影が終了したのち、濱田さんにも改めて、新感線に初めて参加することや『メタルマクベス』という作品についての想いを語っていただきました。

——まずは劇団☆新感線の『メタルマクベス』への出演オファーが入ったというお話を聞いた時は、どう思われましたか。
まさか、自分が劇団☆新感線さんにお世話になることになるとは夢にも思っていなかったので「ええ〜!」って驚きました(笑)。でも、すごくうれしかったです。自分の新境地が開けるんじゃないかなと思いましたし、きっとすごい冒険にもなると思いましたし。これまでに出会ったことのない初めてのことがいろいろ吸収できて、新しい引き出しができそうな気もしました。もちろん非常に驚きもしましたが逆に、その驚きがバネにもなっていて、今はとてもワクワクしているんです。共演者のみなさんもほとんど、お初にお目にかかる方々ばかりですし、その中で自分がどういう風に動けるかなーと少しだけ不安に思うこともありますけれども、やはりうれしい気持ちのほうが断然大きいですね。

——劇団☆新感線には、どんなイメージをお持ちでしたか。
以前、私が教わっていた師匠が新感線さんの作品を観に行って、それ以降、影響を受けたりしていたみたいなんですよ。今までの自分の中にはあまりないテイストの作品が多いですし、それを観に行った人みんながとにかく刺激を受け、観終わるといかにもカッコイイ感じで帰ってきて(笑)。自分の中にはない世界観の作品ばかりなので、すごく新鮮でもあり、未開の地でもあるというか。だから今回はある種、本当なら足を踏み入れてはいけないくらいの、未知の世界に飛び込む感覚があります。

——勇気ある挑戦ですね(笑)。
ふふふ、そうですね。でも今回共演させていただく橋本さとしさんを始め、いろいろな方からお話は聞かせていただいています。「劇団☆新感線さんってどんな感じなんですか?」って聞くと、みなさん口を揃えて「大変だよ〜?がんばれるかな、ハマちゃん??」なんておっしゃるんで「よーし、やってやるぞ!」という気持ちになりました。それもあって、さとしさんとご一緒できることは安心材料でもありますし、とても楽しみなんです。

——『メタルマクベス』の初演は、DVDでご覧になったとか。
はい。観ながら、とにかくいろいろなことにビックリしましたね(笑)。同時に、改めてこれまでの自分の中にはなかった世界だなとも思いましたが、でもそういう最初のインスピレーションこそ、逆に魅かれている証拠でもあると言いますから。人との出会いだってそうじゃないですか。出会った時から仲良くなれることもあるけど、「わ、苦手かも……」と思う人に限ってお付き合いが意外と長く続いたりして。きっと作品も近いものがあると思うので、これまではずっと観て楽しむものだと思っていたけれど、これを自分がやらせていただけるなんて!と、ワクワクしている気持ちの方が今は大きいですね。

——宮藤官九郎さんの脚本に取り組まれるのも、今回が初めてですよね。
初めてです。もうね、あらゆることが初めて尽くしで。いろいろなことに動揺しながら、一歩一歩手探りで歩いている感じです、今。

——本当に良く引き受けてくださったなと思います(笑)。
「えーい!」って、飛び込んでしまいました(笑)。あとは、体力ですね。なんといっても今回は、ものすごく面白そうな劇場ですし。そこらへんのことも自分の中でどういう風に作用してくるのか、楽しみです。出演経験のある方々に、いろいろお話を聞かせてもらっているのですが「めぐちゃん、あそこは面白い劇場だよ〜」っておっしゃっていたので、もう、こうなったらとにかく楽しくやらせていただこうかなと思っています。

——それこそ、この公演の前作で演じられていた役柄とはまるで違う役、真逆みたいな役になりそうですよね。
はい、真逆ですね(笑)。だけど今日、こういうお衣裳を着させていただいて、「あ、自分にはこういうポジションもあったわ」と思い出しました。それにこういう、前作と真逆なキャラクターで振り幅が大きい方が、大きなジャンプが必要にはなりますけれども、むしろ似ているところがどこにもないので精神的にはラクですね。

——新感線と宮藤さんの組み合わせということは、笑いというものもポイントになると思うのですが。笑える舞台、に対しての濱田さんの想いは。
確かに、過去にあまり出たことのないテイストの作品ではありますから。そのコメディ的な感じとか、人を笑わせるということに関しては、ひたすら勉強するしかないでしょうね。やっぱりそこも初めて尽くしですから、みなさんの様子を拝見しつつ、1年生の気持ちでやらせていただけたらなと思っています。

——なかなかそういう経験、ないですよね。
ホント、この年齢になって新たな挑戦をさせていただけるなんて、まだこういうチャンスが自分にもあったんだ!と思って、すごく光栄ですし、うれしいです。すごくドキドキしてしまっている自分を「おい、可愛いところあるぜ」なんて思ったりしてね、ふふふ。

——ご自分でも、そこが新鮮だったりして。
はい。なんかこう、ワナワナしちゃっています(笑)。「え、これは?」「えーっと、これでいいんでしょうか??」みたいな。稽古場にも初日はビクビクしながら入っていって「あ、スイマセーン、スリッパですか?稽古シューズでしょうか?」というところから始まりそう(笑)。でも、それも楽しそうですよね!

——かなりワクワクされている感じが伝わってきます(笑)。そして、disc1、disc2、disc3と、同じ作品を違うキャストでやるということに関してはいかがですか。
こういう経験も、まずないですからね。だけど、基本的なところから作りを変えたり、年代をずらしたり、設定を変えたりすることはあっても、同じ作品でキャストさんが変わるから自然と色合いが変わるという、この発想もすごいなーと思います。そして私たちの場合はdisc1ですから、すべて終わってからdisc2、disc3をホッとした気持ちで観られるので、それもちょっと楽しみなんです。

——やっぱり、ご覧にはなりますか。
観るでしょうね(笑)。人が変わるとどんな感じになるのかも気になりますし。あと、客席からはどういう風に見えているのか、自分が出ている舞台はなかなか観られませんから、そういう意味でも今回はとてもいい機会だなと思います。

——観客席が360°回るという、この劇場に関してはどう思われていますか。
今の時点では何も予備知識がないものですから、想像の中でものすごいことになっています。「これ、え、どういうこと?」「こうなって?ええ?」って(笑)。だけど、このままあえて、白紙のまま飛び込むのも面白いかもしれません。変に予備知識や情報を入れずに、お稽古に参加して、その場で演出家のいのうえさんの話を聞いて、みんなの中でもまれながらやっていくスタイル。だけどそれこそ、あの劇場に出ていらした方が「大変だったよ!」って、おっしゃっていましたからね……。

——経験者を中心に、みんなで脅かしてきたんですね(笑)。
そうなんです。それで「あとで、ぜひ感想聞かせてね」ともおっしゃっていたので、逐一みんなにレポートしようかと思っているところです(笑)。

——では最後に、お客様に向けてお誘いのメッセージをいただけますか。
濱田めぐみが、劇団☆新感線さんに参加させていただくという奇跡が、今回起きました!(笑)私自身はあまり情報を入れずに、まっさらなままお稽古場に飛び込みたいと思っております。きっとその中で起きた化学反応により『メタルマクベス』で大暴れする新しい濱田めぐみが生まれると思いますので、その姿をぜひ観に来ていただきたいです。そして今回はdisc1、2、3といろいろな角度から、いろいろな役者さんがこの作品に取り組みますので、それぞれのバージョンでもお楽しみください。とにかく丸裸になったつもりで、新入生の気持ちで、思いっきり飛び込みます。新感線のお客様は「え、濱田がなんでここにおる?」みたいに思われるかもしれませんが、そういう方々にもたっぷり楽しんでいただけるよう、精進してまいります。ぜひ舞台上でやたらにアタフタする私と共に、この素敵な作品をお楽しみください!