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撮影レポート 山本耕史 篇

2016.11.25

劇団☆新感線にはこれが初参加となる山本耕史さんは、長い黒髪に紋付きの黒い着物で登場。その落ち着いたたたずまいに「大人の雰囲気!」「美しい、シブい!!」と沸くスタッフ陣。「わぁ、蘭兵衛だ!」となぜか拝む人も現れるくらいに、早々と役柄の空気をまとい出したかのような山本さん。ちょうど同席していた、いのうえひでのりさんも「今回の蘭兵衛はこれまでと違う、ニューラインだね」と、ニコニコと満足そう。

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両袖に入っている家紋は“無界屋"の紋。ちなみにこれは、公演のオリジナルです。この紋をアレンジした羽織紐の飾りの長さと、首飾りの長さとのバランスを高橋さん自らがその場で微調整。位置が決まったところで、撮影開始です。

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蘭兵衛の小道具は横笛。吹く真似をしたりしながらも、これが武器にもなるわけなので、刀のように振り回すようなポーズをとる際にはアクション監督の川原さんから的確に指導が入ります。ライティングの位置を確認したり、衣裳の乱れを直したりするための短いスタンバイの最中には、手遊び風にくるくると笛を回す山本さん。今回はカメラマンの野波さんから「笑顔はナシで!」と言われているだけに、終始クールな表情が続く撮影になっていたので、こういった待機中がほんのちょっと柔らかな表情の素顔が垣間見える瞬間なのです。

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アートディレクターの河野さんが「ここから風を入れようか」と宣言すると、ヘアメイクの宮内宏明さんの出番です。野波さんからの「左側の髪を狙って」という難しい注文に、ブロワーを使って絶妙な風で応える宮内さん。ふわりと、ほんの一筋だけ髪の毛が顔にかかるという奇跡のような一瞬もあったりして、そのたびモニターをチェックするスタッフから歓声が上がります。

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後半、動きのあるショットを撮影する際には河野さんから「哀しみの表情をたたえながら、こちらに歩いてきて」「次は、カメラ目線ではなく左右にいる敵を睨む感じで」など、さまざまなニュアンスが伝えられていきます。その指示に合わせて、スタジオの奥からこちらに向かって何度も歩いたり、笛を刀のように振り回してキレのある殺陣をしながらしなやかに動いていく山本さん。

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無事撮影が終了した後、山本さんにも感想を伺いました。



——今回、劇団☆新感線に初参加ですが、出演が決まってまずどんなことを思われましたか。
新しい劇場しかり、ロングランしかり、新たな挑戦がいろいろ詰まっている大作だなと思い、ぜひとも参加させていただきたいと思いましたね。このカンパニーのみんなで力を合わせて、果たしてどんなものができるんだろうという期待に溢れている今日この頃です(笑)。

——先ほど、劇場の模型をご覧になっていらっしゃいましたが。
いろいろな作り方ができそうな空間なので、演出家の方だったり、照明さんだったり、映像面からもアイデアがいっぱい出てきそう。いろいろなことを試せて、理想を現実にできる劇場になりそうですよね。それをまとめるのは大変だろうけど、エンターテインメントに溢れた空間になるんだろうなと思います。

——劇団☆新感線の作品をご覧になったことは。
もちろんあります。最初に観たのはなんだったろう、『蛮幽鬼』かな。『五右衛門ロック』とか、結構いろいろ観ていますよ。すごく派手で、お客さんが喜ぶパフォーマンスを毎回されているなと思っていました。もし自分が出たらとか、想像したこともありましたよ。僕は音楽もやるし、時代劇もやりますから、新感線の世界観は全部好きなんです。今まではたまたまちょっと縁がなかっただけ、という感じです。

——山本さんが演じる、蘭兵衛という役柄については。
今はまだ、あまり知らないんですよね。とても色気がありそうだというのと、とりあえず口数は少なそうだな、というイメージくらいで。でもその点はちょっと良かったなと(笑)。舞台はセリフが多いほど、大変なことはないですから。

——殺陣がたくさんありそうですが、山本さんは映像作品の時代劇で殺陣も披露されていますよね。
お客さんの前でやるのは、映像の時とはまた違って迫力が出そうなので、僕自身もとても楽しみですよ。

——殺陣をやることはお好きなほうですか?
好きか嫌いかというより、ケガをするかもしれないから怖いです。「僕、殺陣が好きです、得意です」とか言って張り切っている人に限ってケガするものなんですよ。殺陣は、あくまで冷静にやらないと。でもここはみなさん、いつもやられている方ばかりで固められていると思うので安心です。舞台だと何度も稽古できるので、身体も慣れるでしょうし、そういう意味ではケガなくできるような気がします。

——稽古、本番に向けて今、一番楽しみなことはなんですか。
楽しみというより、まずは古田(新太)さんがいるということは飲みの誘いをどう断ろうかという心配のほうが先かな(笑)。まあ、結局つきあうことになるんでしょうけどね。でもやはり、この劇場でどんな風な芝居が出来上がるのかということが、とにかく楽しみですよ。ちょっと革命的な劇場ですからね。お客様も含めて、みんなで初めての体験をすることになると思います。ぜひこの機会を見逃さずに大勢の方に遊びに来てほしいですね。