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2009年4月17日(金)よる10時スタート(初回15分拡大)

コメント

「スマイル」 をご覧の皆様へ

この度は、「スマイル」 をご覧頂き、また、たくさんの方からご意見・ご感想のメッセージを頂き、ありがとうございました。
皆様からの様々なご意見は、一つ一つ心して拝読させて頂いています。

今回の企画のきっかけは、我々制作スタッフの知り合いに、日本人とフィリピン人のご両親を持つ方々がいて、彼らが色々な場面で、意識的にあるいは無意識的に差別を受けた経験があり、とても悔しい思いをしたことがある、という話を伺ったことでした。
それから、同じような境遇の方々にお会いして取材を重ね、様々な資料を読みました。

その過程で、「現在、日本に滞在する外国人の約10%がフィリピンの方々で、日本人とフィリピン人のご両親を持つ方々もたくさん日本で暮らしていること」 「その中に、心無い発言や行動に傷つけられている方々がいること」 「言った本人はまったく “偏見” だとは認識していない無意識の発言で、言われた側が人知れず傷ついていることが、現状でも多々ある」 ということを改めて知りました。
誰もが、日常生活の中で、気付かないうちに差別する側にまわってしまい、他人を傷つけていることがあり得る…、これはとても悲しい事であると同時に、とても怖いことだと思います。

そういった今回のテーマを伝えるために、一部差別的な表現を用いました。
しかし、主人公のビトと同じような境遇の方々から、「テーマ云々は別として、その表現そのものにとても傷つけられた」 というご意見も頂きました。
その点に関しましては、ビトが言われなき差別を受けて苦しんでいることを表現するために必要なシーンと考えて描いたものであり、決して、差別を助長する意図で描いたわけではないことをご理解頂けたらと思っています。
その差別の背景にある “ビトの過去” がこれから徐々に明らかになっていきますので、今後の物語を見守って頂けたらと思います。

「テレビドラマでそういうことを訴えても、差別を容認・助長するようなマイナスなことこそあれ、根本的な解決にはならない」 というご意見も頂きました。
しかしながら、テレビドラマに影響を受けて育ってきた人間として、また、テレビドラマの可能性を信じて制作に携わっている者としては、このドラマをご覧頂いた方々が何かを感じ取って下さったり、差別や偏見といった理不尽なものについて、今一度考えるきっかけになれば… と願っています。
また、この先、ビトや社会的に弱い立場にある人々が、周囲の支えを得ながら、様々な困難に立ち向かっていく姿を通じて、我々が本当に大切にしなければならないことや、人間の本当の強さや優しさとは一体何なのか、といったことを感じ取って頂けたら、と切に願っています。

我々がこのドラマに込めた思いが、一人でも多くの皆様にきちんと届きますよう、
これからも誠心誠意、番組制作に臨みたいと思います。
ぜひ最終回までご覧頂けたら幸いです。
そして、引き続き、ご意見・ご感想をお寄せ頂けますよう、宜しくお願い致します。

2009年4月24日

金曜ドラマ 「スマイル」
制作スタッフ一同