
武田鉄矢さんは現場レポートとしてお伝えします。
『少年』のすべての撮影の終了日。竹之下監督とは『3年B組金八先生』で縁の深い武田鉄矢さんの出演シーンが撮影されました。
武田さんが演じるのは、兄弟の父親で酒好きな大工。台本ではこのシーン、“兄弟の母親に「父さんの建てたこの家を見な。ボロボロだから」と言われ、「なんだこのヤロー、てめえ、誰のおかげでえらそうなこと言ってんだ!」と返す”となっているのですが…。しかし、そこは武田さん。芝居の流れに合わせセリフを巧みに変えていきます。
さて、そのセリフの変化を見てみると…
take.1:「俺は金にはならねぇ仕事はやらねぇんだよ。」
take.2:「俺は金にはならねぇ仕事には手ぇ抜くんだよ。」
take.3:「金にはならねぇ仕事には手ぇ抜くんだよ。一番の人はな。」
…いかがでしょう? 思わぬセリフに大爆笑ですが、その中には“酒ばかり飲んではいるけれど、気の良い大工”というキャラクターがしっかりと見えますよね。
そして、撮影終了後。オールアップを向かえたスタジオでは、武田さんから竹之内監督に花束が手渡されました。「長い間ご苦労様でした。皆さんのおかげで撮り終える事ができました。」と、竹之下監督からスタッフへの労いの言葉が贈られると、武田さんが自ら率先して音頭を取られて三本締めが行われたのでした。

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