土曜 よる11:30〜

人生最高レストラン

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放送内容(2022年2月12日 #243)

ごちそう様 葉加瀬太郎さん

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ゲストは、ヴァイオリニストの葉加瀬太郎さん。東京藝術大学在学中にKRYZLER&KOMPANYを結成し、クラシックとポップスを融合した音楽で一躍、時代の寵児となった。さらに、セリーヌ・ディオンのワールドツアー共演で世界的存在に。そんな第一線で活躍し続ける世界的ヴァイオリニストが、おいしいものと共に、『毎日が遠足』という音楽人生を語った。

■お品書き

北海道・札幌「宇宙一大好きな味噌ラーメン」
葉加瀬さんが、『人生をかけている』とまで語るのが、ラーメン。『1,000円前後で食べられ、しかもエンターテインメントが詰まった料理』に魅せられた葉加瀬さんは、都内はもちろん、公演で日本各地を訪れる度にその土地のラーメンを堪能しているという。そんな葉加瀬さんがオススメする1軒が、北海道札幌市にある「麺屋彩未」。同じく札幌市内にある名店「すみれ」で約7年間修業した店主・奥雅彦さんが、2000年に創業。名店の味を独自の感性で進化させた一杯は人気を博し、今や行列のできる名店となった。

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葉加瀬さんが訪れると毎回食べるのが、『宇宙で一番好き』という「味噌らーめん」。それは、3種類の白味噌をブレンドした特製味噌ダレと、豚ゲンコツ・香味野菜・椎茸・昆布などを店主こだわりの製法で丁寧にじっくりと炊き上げた豚骨清湯スープが作り出す風味豊かな一杯。しっかりしたコクとすっきりとした後味がある熱々濃厚スープに合わせるのは、森住製麺の中太縮れ麺。多加水でコシが強いプリプリの食感と程よい縮れが、スープによく絡む。そして、北海道産豚肩ロースをじっくりと煮込んだ脂身が少なく肉々しいチャーシューを軽く炙ってからのせ、味付けメンマ、最後に、すりおろし生姜を加えることでさっぱりとした後味を演出している。ちなみに、体に良いと言われる辛み成分や香り成分が多く含まれる高知県産「黄金しょうが」を使用。葉加瀬さんは初めて食べた時、色紙に思わず『参りました』と書いたほど、極上の一杯である。

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チャーシューも絶品なので、ついつい「味噌チャーシューらーめん」を食べたくなる葉加瀬さんだが、そうすると、器が変わるのが嫌なんだそう。器まで含めて、「彩未」の「味噌らーめん」を愛してやまない葉加瀬さんであった。

*店舗情報:「麺屋彩未」北海道札幌市豊平区美園10条5-3-12

東京・五反田「駆け出しの頃を支えてくれた!フレンチ」
東京・五反田、島津山の閑静な住宅街に佇む一軒家レストラン「ヌキテパ」。ドイツ大使邸宅として使われていた建物の良さをそのままに、緑に囲まれた南仏の避暑リゾートをイメージした店内は、都心にいることを忘れさせる空間。オーナーシェフ田辺年男さんは、元プロボクサーという異色の経歴の持ち主。ボクサー引退後、屋台から飲食の世界へ入り、その後、本格的にフランス料理の修業を始めたそう。さらにフランスへ渡り、ミシュラン3つ星レストランで修行を積み、帰国。1988年にオーナーシェフとして恵比寿に「あ・た・ごおる」をオープンする。そして1994年、五反田に移転し、店名を「ヌキテパ」として今に至る。

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“現代の名工”に選ばれるほどの名料理人・田辺さんと、葉加瀬さんは東京藝術大学在学中、デビュー前の駆け出し時代に出会っていた。当時は、恵比寿で前身のお店「あ・た・ごおる」をやっていた田辺さん。一方、葉加瀬さんはどこへ行くにもヴァイオリンを背負って、自転車で移動していた。すると、葉加瀬さんがお店の前を通る度、仕込みをしていた田辺さんといつしか会話をする仲に。元々料理好きだったこともあり、葉加瀬さんは、ちょっとしたお手伝いをするようになったという。また、時にはヴァイオリンを取り出し、お客の前で1曲弾くこともあった。すると、ワインをご馳走になったり…田辺さんからは賄いを食べさせてもらったり…それが当時十分な稼ぎもなかった葉加瀬さんにとっては、とてもありがたかった。しかも、田辺さんは『家賃いらないから、お店の2階に住め』『デザートタイムにヴァイオリン弾きに降りてくればいい』と言うほど、かわいがってもらったそう。そんな田辺さんの人間性と料理に惚れた葉加瀬さんは、ずっと田辺さんのファンだという。

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田辺さんは、産地直送の獲れたての魚介、畑の野菜、そして土までを使って、どう料理したら一番おいしく食べてもらえるかを考え抜き、素材本来が持つ味を独創的な「海の幸フレンチ」で提供。料理は、「スイカのショートケーキ」や「スイカのステーキ」、「びっくり土」、「土のスープ」など、常識を覆すメニューが並ぶ。その一つ「蛤の炭火焼き」は、味付けなし、素材本来の味のみ。ハマグリを高火力で片面約30秒ずつ、ひっくり返しながら計4回焼いた一品。いわゆる、焼きハマグリそのもの。『何がフレンチだよ!?』と思わず言いたくなるが、実際食べてみると超絶品。うまみをしっかり閉じ込めたアツアツふっくらのハマグリは、火傷しそうになっても一口で一気に食べるのがコツだという。

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「ヌキテパ」流フレンチの真髄を最も体現しているのが、「磯魚のスープ ニース風」。その日に仕入れた産地直送の魚を5、6種類(※今回は、キンメ・カワハギ・カサゴ・穴子・真鯛)を丸ごと使い、30分かけ裏ごしして、うまみを凝縮。味付けは、ほぼ塩のみ(トマトとサフランを少々加える程度)。ルイユ(※赤ピーマンとニンニクをミキサーにかけてオリーブオイルを加えたソース)と合わせる。最後に、グリエールチチーズを振りかけて完成。濃厚なのに魚の臭みを全く感じず、上品な香りと味わいに圧倒される唯一無二の超絶品スープ。『何よりすごい!』『これだけでも食べに行きたい!』と、葉加瀬さん感嘆の一品である。

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*店舗情報:「ヌキテパ」東京都品川区東五反田3-15-19

東京・銀座「尊敬してやまないシェフのスパゲティ」(※人生最高の一品)
葉加瀬太郎さんの“人生最高の一品”は、尊敬してやまないシェフの「スパゲティ」。それは、東京・銀座に本店を構える、元祖“予約の取れないイタリアン”「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ(LA BETTOLA da Ochiai)」のスペシャリテ「新鮮なウニのスパゲッティ」。そして、葉加瀬さんが尊敬してやまないシェフこそ、オーナーシェフの落合務さん。今や知らない人がいないほどの人気シェフであり、日本イタリア料理界の大御所。しかも、イタリア料理の魅力とそのおいしさを廉価でたっぷりと味わってもらう礎を日本に築いた人物である。イタリア語で食堂や台所を意味する店名「ラ・ベットラ」の通り、1997年のオープン当初より、気さくな雰囲気の店内で、昼は1人前2,000~3,000円台、夜は1人前4,000円台で前菜・パスタ・主菜がそれぞれ選べるセットメニューを用意。肩肘張らず気楽に味わえる本場イタリア料理を提供し続けている。

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すべての料理が満足できるが、葉加瀬さんイチオシは、何といってもスペシャリテの「新鮮なウニのスパゲッティ」。落合さんが料理長を務めた赤坂のイタリア料理店「グラナータ」時代から作り続けるメニューで、ニンニクオイル、アンチョビを使い、トマトソースと生クリームを活かした濃厚なソースに、新鮮な生ウニを加えた一品。麺はスパゲッティー二という、通常より細い物を使用している。

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気さくな人柄で、日本におけるイタリア料理の裾野を広げてきた落合さんと接する中、葉加瀬さんにはある夢が芽生えたという。『自分の音楽を入り口に、クラシック音楽の裾野を広げたい』

*店舗情報:「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」東京都中央区銀座1-21-2

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