ランナウェイ〜STORY完全版

第7話

Scene88 / 10

空哉・瞬がそれぞれの地元に着いたころ、リュウは再び京都に戻って来ていた。
女将から美咲が結婚を取りやめたことを聞き、置屋で美咲と再会することになる。
リュウちゃんを裏切ったまま自分だけ幸せになれない。と言う美咲に対し、リュウはお前を幸せに出来るのは俺じゃない。と伝えて置屋を出て行ってしまう…。
サクラは父親のことをあきらめ、「九州に帰って施設に入るね」と健気にも微笑んでいた。東京になんて来なきゃよかったと笑うサクラに近づく影。優しくサクラの名を呼んだのは…サクラの父だ。「困ったことがあったらいつでも連絡するんだぞ。パパはずーっとサクラのパパだからな…。」と優しく抱きしめ肩車をする鈴木。恥ずかしそうに嫌がるサクラだったが、その顔は笑顔であふれていた。そして、アタルはそっとサクラが引きちぎったネックレスを返す。「サクラのお守りだろ。大事に持っていろ。」そう言うアタルにサクラは「アタル、連れてきてくれてありがとう。」と微笑むのだった。