過去の議事録

2010年2月22日(月)開催 第79回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「Kakiiin」

出席者(敬称略)

委員長山野 勝 
副委員長田中珍彦 
委員宮台真司  萩原健太 野地秩嘉 谷川真理 高尾佐姫子

局側出席者

 加藤 社長

 入江 取締役

 水野 番組審議会事務局長

 内田 プロデューサー

委員の主な発言

◇全体的にFMっぽい感じの作りで、炊事、食事、後片付けといった家事をしながら聴くのに相応しい流れの番組だと思いました。

◇AMから洋楽がたくさん流れていた時代に、ラジオにかじりついて音楽が大好きになった自分は、こういう番組が結構いい時間帯に4時間も編成されていることに非常に感動しました。

◇リスナーからの「面白地名」「似ている顔」とかが曲と曲の間に紹介されて、それがスパイスのような効果を挙げていたと思います。

◇「びっくりしたこと」というコーナーでは、リスナーからの投稿をもう少しいじってあげてもよかったのではと思いました。数をたくさん読み上げると言う方法もあるのでしょうが、読まれた方もただ読まれただけという印象が強くて、もう少しいじって面白いものもあったのではないかと思いました。

◇ナカムラヒロシさんのコーナーでは、「告白」というテーマでリスナーからの感動的な話が紹介され、これがナカムラさんによって曲になっていったらどんなに素敵だろうと共感しながら聴きました。
このコーナーは、リスナーとTBSラジオの絆を深める素晴らしい企画だと思いました。

◇この日の選曲は、パーソナリティーである土井さん自身によるものでしたが、かっては林美雄さんを初めとして、アナウンサーが自分の選曲で新しい個性を世に紹介する、という番組があったことを思い出しながら、この日の放送を楽しく聴きました。TBSらしい姿勢のDJ番組だと感じました。

◇土井さんが一番アクティブに音楽に接していた時代が、80年代の後半だったのではないでしょうか。その時代の音楽に生き生きと接していた人ならではの曲の選び方をしていると感じました。

◇ミュージシャンは、音楽という文化に対する感受性では非常にすぐれたものを持っていますが、その人たちが間違った歴史を覚えている、間違った感覚で音楽をとらえていることが多々あって、情報を伝達する人としては適していないことが多いのです。細かいことを言うようですが、ゲストのうんちくによって間違った情報が伝わるのは困るなと思いました。

◇間違った情報についてですが、知らない人も聴いているけれど、知っている人も聴いている。番組でもツイッターを導入しているということですから、間違っていれば、それは間違っているじゃないかという情報も出てくるでしょうし、そういう意味では、世代のずれとか、邦楽洋楽のずれとか、コミュニケーションのネタになるように情報をうまく提供していければいいのかなという気がしました。
あることについて、誤解している人たちがいて、いやそれは誤解だよと言うことができる人たちがいるとすると、そのこと自体がひとつの情報だと思います。

◇ゲストが情報を出すのではなく、情報は別のところから、客観情報として提出して、それに対して、ゲストが個人史としてどういう思いがあったのかとか、そういうのを語ってもらったほうが、多分聞いていて、その音楽にまつわる話として生き生きと聞けるんじゃないかなと感じました。

(TBSラジオ番組審議会事務局)