過去の議事録

2005年9月26日(月)開催 第34回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「安住紳一郎の日曜天国」

出席者(敬称略)

副委員長山野 勝 
委員田中里沙 加藤悦子
(吉越委員長、宮台委員、萩原委員、赤池委員欠席)

局側出席者

 清水 社長

 大沢 取締役

 入江 編成局長

 千葉 番組審議会事務局長

 飯島 プロデューサー

番組内容について

この番組は今年の4月に始まりまして、番組の出演者はテレビで活躍しておりますTBSアナウンサーの安住紳一郎がメインのパーソナリティーとして放送しております。アシスタントはフリーのアナウンサーの原ゆう子という女性で、この2人で主にやっております。番組当初、始まったときに、日曜日をどう過ごしたらいいのかということで、いろいろな情報を提案していく形でスタートしようかなということでやってみたんですけれども、今月、9月の段階で中身も大分変わってまいりました。
これからどう過ごしたらいいかということをこちらから情報を与えるということではなくて、出かけている最中の車の中とか、あと電車の移動中とか、そういった方たちがその時間どう楽しく過ごせるかという内容に大分変わってまいりました。
毎週テーマを決めて、いろんなリスナーの方と出演の安住と、あとゲストの3人で絡んでもらって、皆さんでいろいろ会話をしてもらう。皆さんのメッセージもより多く読み上げるという、どちらかというと、一昔前にあったラジオ番組のスタイルに近いのかなというような内容でやっております。
出演の安住もラジオのメーンでやるのは今回が初めてでございまして、本人も北海道で育っていた時代にはラジオ好きだということで、なかなかテレビでは見られない安住の素の部分であるとか、そういったところが前面に出ておりまして、特にオープニングトークは売りになっております。
数字の方も、当初、番組スタート時は余りいい成績ではなかったんですが、回を重ねるごとに数字も上げることができまして、今1.5%ということで、前回のレーティングよりも0.1%上げることになりました。そこは非常にうれしい状況ではあるんですが、中身としてはまだまだ未完成な部分もあるのと、やっぱり安住本人もラジオに対してもうちょっと時間が割ければ、さらに内容充実ができるかなというような、まだ発展途上の番組という状況です。

議事の概要(主な意見)

◇全般的に言うと、安住さんの安定感のあるお喋りと、それから非常に明るい感じ、これが全体に番組に横溢していて非常に安心して聞ける、そういう印象が第一にありました。

◇安住さんは、テレビのイメージがすごく強いので、ラジオはどんなふうになさるのかなという感じで楽しみに聞かせていもらった。オープニングのトークで割と消費者目線のことを話していたので、安住さんは生活者の視点というか心をとらえているな、というように思いました。

◇安住さんは新人のときからのファンで、テレビでよく拝見していたのですごく楽しみで聞いております。オープニングのプライベートトークは安住さんの個性がすごくあふれていて毎回楽しみにしているので、個人的には、もうちょっと長くてもいいんじゃないかな、と。多分そう思っている方は多いんじゃないかと思いますが・・。

◇ところどころ、安住さんはテレビで見ていると、ちょっと困ったキャラというか、困らされるキャラみたいなことが随分多いので、ぼそっと言ったりする言葉が、テレビだとすごく効くんですけれども、ラジオだとその雰囲気が全部伝わらないようなところも少しあるような気がしました。ちょっとそれが意地悪に感じたりとか、毒があるように感じるところがあるのかと思ったんですけれども、聞き続けていくと、安住さんのこういうところが、またちょっと違っていいんだなとか、年齢的にもこんな感じなので、また別なファンもこれから獲得していく中ではいいのかなというふうになってくるとは感じましたが、テレビとの違いのところを、多分、安住さんもこれから研究なさるところなのかなという感じで聞きました。

◇番組のなかでの安住さんのコメントが個性あふれていてすごくよかったなと思いました。また彼の人間性も良く出ているなと思います。

◇安住さんが非常に安定感があって明るいということは何の問題もないんですけれども、ちょっと面白みがないかな。つまり、そつがなさ過ぎるというか、破綻が多少あった方がひっかかりが来るのかな。これはちょっと余りにも欲張りな要求かもしれませんが・・。

◇原ゆう子さんの司会のアシスタントぶりというか、非常に呼吸が合っていて、なかなかいいなと思いました。

◇今回のテーマの「電車で見かけた愉快な人」ですが、内容的に全部本当のことだと思うんですが、私が聞いていて、自分が体験したことのないようなことばかりで、ずっと真剣に聞いてしまいました。

◇「電車で見かけた愉快な人」なんですけれども、私は結構、愉快な人を見たりするので、自分の心の中のハードルがすごく高かったんです。前半の半の「愉快な人」はまだまだだなと思うのが結構多かったんです。もっと面白いのはないのかなと思ってきたところ、後半はどんどんテンポがよくなって、面白いネタが後半に集中していた感じがありました。

◇テーマが「電車で見た愉快な人」という1テーマで2時間をくくっているわけですけれども、感じからすると、ちょっと長いのかなと思ったんです。確かに1つのテーマをパチッとやるということは、ある意味での統一性があっていいんですが、ちょっと長過ぎると感じましたね。

◇私も割と電車はしょっちゅう乗っていますので、番組のなかで紹介されたことにれに似たような経験は結構あるので、それほどびっくりする話は余りなかったんです。

◇本当にこんなことあったのかなという、ちょっとまゆつばみたいなものも若干感じなくもなかったんです。それは聴取者の人が実際に言っているわけですから信じるしかないんでしょうけれども、本当かなとちょっと首をかしげたくなるような、そういうのも少しあったのかなと思いました。

◇ひとつのテーマじゃ長すぎるからといって、じゃあテーマを2つにすればいいのかというのは、なかなか難しいですよね。また焦点がぼけちゃいますからね。やっぱり今みたいに1つのテーマに絞るのが本当はいいのかもしれませんね。

◇最初の1時間は、やっぱりちょっとゆったりした感じですね。ですから、もしかしたらリスナーの方と電話でつなぐのとかが前半にも少しあってもよかったんじゃないかというという気がしました。

◇11時からゲストの清水ミチコさんが出て、すごいトーン、またすごいテンポで展開をし始めたので、日曜日にテレビを朝早くからつけると、NHKを初め、割と重々しいような、日曜の朝なのにちょっと暗くなっちゃうようなことが多いので、このラジオをつけ始めるとファンは絶対ふえるだろうなと思いました。そのさわやかさとテンポのよさみたいなことが、もうちょっと前半に入ってきてもいいのかなという印象を受けました。

◇番組の中でいろんなエピソードだとか、「あの頃君は若かった!」というコーナーもありましたが、ここでは1986年を振り返るということで、ちょうどリスナーの方にもマッチしているのかなという感じがありました。

◇番組を聴いた日に関しては、全体のトーンがきちんとそろっていて、対象としているリスナーをガチッととらえているなということを感じました。

◇全般的には、どんどん後半がテンポよくなって、面白くなってきて、もうちょっと聞きたいなと思うとぴったり12時というふうになるので、これが奏功して来週につながるというところにもなっているのかなと思いました。

◇聞いていて本当によかったな、ためになったなと思ったのは「教えてにち天」の松井秀喜さんのコーナーでした。松井さん自身がタイガースのファンだったとか、プロ入りには長嶋さんの綿密な、いわゆる作戦があってあのような形で巨人入りした、なんてということも初めて聞いたので、よかったと思います。

◇別の委員の方もおっしゃったけれども、「教えてにち天」の松井秀喜さんの情報は良かったですね。これは非常に、私知らないことがたくさんあって、長嶋さんが仕掛けたということも知りませんでしたし、それから動体視力が3.0と言っていましたね。これもすごいですね。やっぱりさすが、違うんだなと思いました。それから、筋トレの背筋が300キロとか、すごいですね。そういう松井さんの情報って、知っているようで意外に知らないことがまだたくさんあるんだなというので、これは大変勉強になりました。

◇今回の番組はたまたまだとかもしれませんが、比較的この時間帯にふさわしくないような内容が多かったのではないかなと感じました。全国最悪トイレコンテストから始まって、「お出かけスポット」も下水道館の話が続いてしまって、ちょっとそんな感じがしました。

◇私は、ふれあい下水道館みたいなのがあるとか、こういうところが見られるというのは貴重なことだと思いました。子供なんかにも見せた方がいいのかなとか、そういうふうに思って、情報としては面白いなと思ったんですけれど・・・。

◇私は「お出かけスポット」の下水道館はすごくよかったと思いました。レポートをしていた佐藤しほ里さんがまず下水道館に入って、川のところまで行くときの状況の説明が非常にうまいと思ったんです。「潜水艦のような扉をまず開けて、閉めて、もう一回開けて、そうするとスーッと川が流れていて、そこに沈下橋みたいな橋があって、そこに水がドーッと流れています。時々白いものも流れています」というような表現があったり、ラジオで聞いていながら、状況が目に浮かぶような、非常にうまいレポートでした。私はぜひここに行ってみたいなと思いましたね。

◇下水道館の後のCMがお菓子メーカーでしたが、どなたからも指摘があったように、安住さんのそのメーカーににつなげるところ、あの辺がなかなか気遣いがあってよかったですね。本来ならば、お菓子メーカーの方から「そういう番組の後にウチのCMを入れるのか」というような苦情がありそうなことですけれども、安住さんの言い回しは嫌な感じがしなかったですね。さすがだと思いました。

◇全体的に、私は個人的には安住さんのトークが好きで聞いているので、毎回これを聞いてみますと、やはり1回聞くと次からずっと聞いている方が多いということも聞いていますし、そういう方はいいと思うんですけれども、やはりパッとつけられた方が今回の番組だけを聞いた場合にどう思われたかなというのは、ちらっと感じました。

◇内容的に、30分置きに交通情報、天気予報、そして、そのときそのときのニュースがあって、車の中で移動中に聞いていたり、あるいは家の中で家事をしながら聞いていても、本当にずっとつけておきたいなという番組だと思います。

◇4月に始まったばかりの番組としては、すごくいい出だしを切っていて、1回聞いたファンを継続的なリスナーにするという意味ではすごく貢献をしていると思いました。試行錯誤もあるでしょうが、完成形にどんどん発展させていただきたいなと思いました。

◇非常に安定感のある明るい、日曜日の朝にふさわしい番組ということで、ぜひいろんな新しいテーマを見つけていただいてやっていただければ、なおいい番組になると思いました。

(TBSラジオ番組審議会事務局)