過去の議事録

2004年11月22日(月)開催 第26回TBSラジオ&コミュニケーションズ番組審議会より
「倶楽部・アナ魂ダ!」11月13日(金)録音放送番組

出席者(敬称略)

委員長吉越浩一郎 
副委員長山野 勝 
委員田中里沙 中村克代

局側出席者

 清水 社長

 大沢 取締役

 入江 編成局長

 水口 担当部長

 千葉 番組審議会事務局長

 村澤 プロデューサー

番組内容について

現在のTBSラジオのワイド番組を担当しているパーソナリティーは森本毅郎さんや荒川強啓さんのように外部の方が多いのが実情です。ただ、古くは久米さんの土曜ワイドのように、局アナがパーソナリティの非常に人気番組がありました。局のアナウンサーを再びスターに、言ってみれば、第2の久米宏を探すべしということで立ち上がった番組です。特に局のアナウンサーでもラジオと日頃の関係が薄い男性アナウンサーをパーソナリティーに据えて、演出はほとんどせずに、「1時間、このテーマで喋ってください」というような形で、アナウンサーに投げるような構成になっています。1カ月ごとにアナウンサーのラインアップが変わるのですが、まだ専門職がはっきり決まる前の一応35歳以下という希望は出してあります。お聞き頂いた11月は報道畑を歩んできた伊藤隆太アナウンサーです。よろしくご審議ください。

議事の概要(主な意見)

◇聞きやすいなという印象を受けました。タレントの方がパーソナリティの番組を聞いたりしますと、やはり早口でワアッと話されると、エッと、何を今話したんだろうと1つ1つの言葉がはっきりしていなくて、わからない部分が結構あったりします。でも、さすがにアナウンサーの方なので、耳にスーッと入ってきて、聞きづらくないという感じを受けました。

◇プロのパーソナリティというか、例えば荒川強啓さんの番組を聞いてしまうと、話の内容とかそういうものに関して、ちょっと素人さんぽいというのでしょうか、そういうところがあって、何となく面白味に欠けた内容かなという気がしました。

◇聞く側には、流暢な話し方でとても聞きやすくいのですが、もう少しテーマを決めて、そのポイント、ポイントの中で面白く、自分なりに話してもらっていった方が、面白い話がもっとたくさん聞けたんじゃないかなという印象は受けました。

◇私はこういう番組があること自体がすごくいいことだなと思いました。これからの時代を担う局のアナウンサーの方々なので、前面に出ていくということはいいことなんだろうと思いました。ちょっと気になったのは、やはりパーソナリティーの方とアナウンサーの方は違うので、すごく聞きやすいんですけれども、聞いていて心にまで染みてくるところが少し少ないという感じを受けました。

◇プロデューサーの方が演出を少なくしていると言われたのですが、私はもう少しあってもいいんじゃないかなと思いました。伊藤さんは少し自信なさげに話している雰囲気があったのですが、キャリアもあるのですから「ぜひ自信を持ってどんどん自分を出してください」みたいなことをプロデューサーがアドバイスすると、何か違う見え方があったのかなという気がしました。

◇もうちょっと学生時代のことだとか、そういう経験なんかも少し話していただくと、学生さんとか、アナウンサーを目指す人とかも、この番組を聞きたいというファンが増えてくると思います。自分のことをもう少し深く話していただくということがあってもよかったのではと感じました。

◇番組タイトルの「アナ魂ダ!」を文字で読むと、そうかという感じで、面白い企画だなと思うのですが、音で聞いて、曲が始まると、一体この曲は何だろうと最初の曲がちょっと不思議だったりもしました。

◇パーソナリティのラインアップを拝見しましたが、35歳以下という年代的にこういう人がそろっていて面白いなと思うのと、月がわりというのもすごく落ちついて聞けるので、いいものかなと思いました。こういう番組をやっているよということが伝わると、テレビ局やラジオ局を目指す若い人たちが聞き始めて、そこからまたラジオの魅力が出てくるかなと思います。

◇全体的には非常にフレッシュな感じが出ていましたし、伊藤さんのまじめな人柄がにじみ出ていて、大変好感が持てた番組だと思いました。彼は函館の出身ということで、函館の情報が非常に多く語られましたけれども、さすがに地元だけあって、我々がふだん知らないような情報が語られて、そういう意味では非常に面白いと思いました。

◇平均点は超えているのですが、エンターテインメントの要素が少し欠けているなと思いました。一言で言うと少し花がないということでしょうか。プロのパーソナリティーはそれなりの経験も積んできているし、そこに出る過程が違うわけですから、同一に論じることは気の毒すぎると思いますけれど・・・

◇全般的には若々しさが出ているし、この中から新しい、語れるアナウンサーが出現することをぜひ期待しています。こういう番組はぜひ続けていってほしいなと思いました。

◇とにかくまじめ過ぎる印象を受けました。最初だからこれはしょうがないんでしょうが、笑いをとるというのは非常に難しいことだと思うし、ニヤッとさせるのはなかなか難しいことだと思うんです。やはり聞いていて面白いなと思わせるのは笑いとのつながりというのが非常に重要だと思うので、その辺りを考えていただきたいと思います。

◇第2の久米宏のようなそういった御大みたいなものをつくっていきたいということだと思うので、それは非常にいいことだと思いますし、ぜひそういった中でいい人材を育て上げていって欲しいなと思います。非常に面白い試みだと思うので、試みで終わらせずに、ここから出発したアナウンサーはこうだというようにぜひ育てていっていただきたいと思います。

◇伊藤さんは主にニュースのキャスターの仕事をされているので、余り崩し過ぎたりすると、ふだんの伊藤さんは何なんだろうと思ったりするところもあるので、今回はすごくいい感じだったとは思います。バラエティーに関わっているアナウンサーだと、もっと明る目でもいいかなと。そういう形でトータル的に聞いていくと、適材適所の人もいるんだなというイメージも出てくると思いますので。

(TBSラジオ番組審議会事務局)