
10回目の放送を迎える『戦力外通告』
今年も男たちは運命と戦っている
野球をやめるのか。それとも諦めずにしがみつくのか。その狭間でもがき続ける男たちの姿を追うこの番組も今年で10回目。我々のカメラが捉えるプロ野球選手は特別な存在ではない。むしろ、現在まで続く大不況の中では誰の身にも起こり得る“究極のリアル”といえる。
自分の野球人生を続けるためには相手の野球人生を終わらせるしかない。それが12球団合同トライアウトという名のサバイバルバトル。野球人生のツーアウトに追い込まれた男たちによる、残酷だが真剣な勝負だ。そこには、尊い人間ドラマがある。
2013年冬、あなたは不屈の魂を目撃する。
WBCに始まり、楽天のエース・田中将大が成し遂げた開幕24連勝、日本シリーズでの劇的な胴上げなど、プロ野球は2013年も日本中の注目を集め続けた。そんな輝かしい記録・記憶の裏では各球団ともに戦力外通告が行われている。
日本で活躍するプロ野球選手は外国人選手を含めて1球団70人(育成選手登録・研修生を除く)。12球団合わせて840人。この数字は「野球協約」という規則で決められている。プロ野球選手になるためにはこの狭き門をくぐらなければならない。しかもドラフトという一大イベントを経て有力な新人が毎年入団してくる。誰かが入団すれば誰かが退団しなければならない。狭き門をくぐっただけではプロ野球選手であり続けることはできないのだ。ドラフト1位入団であろうと、一時代を築いたタイトルホルダーであろうと、どんな選手にも例外はない。
クビを宣告された男にとって、光ある未来は厳しいサバイバルを勝ち抜いてのみ掴めるものである。愛する家族のために、自分の夢にしがみつくために。男たちは残されたラストチャンス「合同トライアウト」に挑む。果たして、その先に待ち受けるものとは・・・。
語り:
東山紀之
製作著作:
TBS
チーフプロデューサー:
菊野浩樹
プロデューサー:
後藤隆二
総合演出:
小杉康夫/飯田晃嘉