[吉村作治教授よりコメント]
『古代エジプト文明には夢とロマンがいっぱいつまっています。その魅力につかれて私も50年間、エジプト現地で発掘調査をしてきました。その中で、ピラミッドの魅力は世界一でしょう。宇宙から見える地上の建造物は大ピラミッドと万里の長城だといわれていますが、ピラミッドはその大きさだけでなく、いつ、何のために、どうやって建てられたのか、謎のテーマは尽きません。今回はピラミッドとそれを建てた偉大なファラオたちの壮大なドラマに迫ります。ピラミッド建造法とその技術、ファラオを支える高官たち、王家の女性たちの宝飾品など見所満載です。黄金のマスクやファラオの彫像はじめ、すべての展示品は、世界一のエジプトの至宝が集められた国立カイロ博物館からやってきます。そして現在、私が進めている世界最古の大型木造船、太陽の船発掘についてもご紹介します。皆様、どうぞエジプト文明の真髄をご堪能ください。』
クフ王のピラミッド足元から発見された「第1の船」。
王が来世で太陽神ラーとともに天空を駆けるための「太陽の船」と考えられている。現在は、対となる「第2の船」の発掘・保存・組立復元を行っている。
カイロ博物館に展示されている「第1の太陽の船」
「第2の太陽の船」の発掘現場
船の木材を船坑からとりあげている様子