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過去の放送内容トップ > バックナンバー一覧 > #21 山口県長門市

#21 山口県長門市2008年11月23日放送

(写真) (写真)

江戸時代から米どころとして知られる、山口県西部の向津具(むかつく)半島。東後畑(ひがしうしろばた)には「日本の棚田百選」(1999年・農林水産省)に選ばれた、美しい棚田が広がります。しかし、ここの農家は困っていました。過疎化と高齢化が進み、総数500枚の棚田のうち、約2割(およそ100枚の棚田)が放棄され、荒れ地となっていたのです。一枚でも多くの棚田を守りたいと、16戸の農家が共同耕作していましたが、機械の入らない小さな田んぼまでは、手が回っていませんでした。

全国から集まった5人の若者達が田植えを手伝ったのは、今年6月のこと。作業をしていくうちに、小さな3枚の棚田が、まだ耕されていないことに気付きました。田んぼは3年間手を入れなければ、使い物にならなくなってしまうと地元の人々は言います。この3枚を所有するご主人は病床に臥せていましたが、回復したらもう一度田植えをしたいと願っていました。そこで5人は、小さな3枚の棚田を耕し、苗を植えたのです。この模様は7月6日(#1)・13日(#2)で放送しました。

それからおよそ4ヶ月後の10月下旬。東後畑に収穫の時期がやって来ました。若者達が田植えをした小さな3枚の棚田にも、見事な稲穂が実っています。「秋になったら一緒にお米を食べましょう」−そんな約束をした彼らが戻って来るのを、東後畑ではとても楽しみにしてくれていました。一方、若者達も、お世話になった農家の人々や、稲の成長をずっと気にしていました。彼らが遠く離れていようとも、5人で踏み出したワンステップは、村の人々と彼らの心をつないでいたのです。三々五々、東後畑に集まって来た若者達。さあ、稲刈りが始まります。