ラグビーに関する素朴な疑問に答えます!

劇中で繰り広げられるラグビーのシーン。
全力でぶつかり合う選手たちの戦いに、胸を熱くされている方も多いと思います。
しかし、ルール用語など、見ていて「これはどういうことだろう?」と思うこともあるのでは?

ここでは、皆さんからいただいた疑問の中から、いくつかピックアップしてご紹介します。

読めば、ドラマがもっと楽しくなるはずです!

ここでは、皆さんからいただいた疑問の中から、いくつかピックアップしてアストロズの林家たま平さん、新井龍一さん、井上卓哉さん、小西大樹さんに答えてもらいました!
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Q.ポジションについて教えてください。

A.まず、15人制の場合、大きく分けて、フォワード(FW)と呼ばれる前の8人と、バックス(BK)と呼ばれる後ろの7人に分けられます。フォワード8人はスクラムを組むメンバーで、激しいプレイをたくさんするので、体格ががっしりした大柄の人が多いポジション。対して、バックスはスピードのスキルの高さが求められ、シュッとしているイメージです。

そして、フォワードとバックスでさらにポジションが下記のように分けられます。

【フォワード】
● 左プロップ/背番号1番
スクラムを組む時の最前列の3人のうちの左の選手。スクラムになくてはならない存在です。体重が重く、がっしりした体格の選手が多いポジションです。

● フッカー/背番号2番
スクラムを組む時の最前列の3人のうちの真ん中の選手。スクラムのバランスをとりつつ、スクラムッハーフによってもたらされたボールを足でかきだす、スクラムの要となるポジションです。

● 右プロップ/背番号3番
スクラムを組む時の最前列の3人のうちの右の選手。スクラムになくてはならない存在です。体重が重く、がっしりした体格の選手が多いポジションです。

● 左ロック/背番号4番
スクラムを組む時にプロップとフッカーの後ろから押し込んでいく役割を担う選手。キックオフで蹴られたボールを受け止めたり、ジャンプ力が求められます。がっしりとした身長の高い選手が多いポジションです。
● 右ロック/背番号5番
スクラムを組む時にプロップとフッカーの後ろから押し込んでいく役割を担う選手。ジャンプ力が要の左ロックに対して、パワーが要のポジションです。

● 左フランカー/背番号6番
スクラムを組む時に左の後方から押し込んでいく役割を担う選手。スクラム以外にもバックスが相手陣地に攻め入ってるときの支援も行う、スタミナ勝負なポジションです。

● 右フランカー/背番号7番
スクラムを組む時に右の後方から押し込んでいく役割を担う選手。左フランカー同様、スクラム以外にもバックスが相手陣地に攻め入ってるときの支援も行う、スタミナ勝負なポジションです。

● ナンバーエイト/背番号8番
フォワードを一番後ろからコントールする司令塔。スピード、パワーの他に判断力も求められ、チームの中でとても重要な役割を担うポジションです。

【バックス】
● スクラムハーフ/背番号9番
スクラムの時にボールを投げ入れる&取り出す役割の選手。取り出したボールをどこにパスするのかなど、ナンバーエイト同様、正確な判断力が求められます。佐々のような小柄な選手も多く活躍するポジションでもあります。

● スタンドオフ/背番号10番
バックス陣を率いる司令塔。攻撃においてとても重要な役割を担うポジションです。

● 左ウイング/背番号11番
バックスの中で左に位置取り、トライを決めるポジションです。脚力に自信のある選手が集まるポジションで、コートの端から橋まで走ることもあり、スピードはもちろん、持久力も必要とされます。

● 左センター/背番号12番
バックスの中で真ん中の左のポジションで、左センター同様守る時はタックル、と攻める時はウイングのアシストと、攻守によって役割が異なるポジションです。ウイング同様、スピードはもちろん、手の攻撃を突破するパワーも求められます。

● 右センター/背番号13番
バックスの中で真ん中の右のポジションで、左センター同様守る時はタックル、と攻める時はウイングのアシストと、攻守によって役割が異なるポジションです。ウイング同様、スピードはもちろん、手の攻撃を突破するパワーも求められます。

● 右ウイング/背番号14番
バックスの中で左に位置取り、トライを決めるポジションです。左ウイング同様、力に自信のある選手が集まるポジションで、コートの端から橋まで走ることもあり、スピードはもちろん、持久力も必要とされます。

● フルバック/背番号15番
チームの一番後ろでバックス陣をコントールするポジションで、チームの最後の砦的存在。相手チームからのキックに対してどう反応するかを瞬時に判断する力が求められます。また、相手チームにディフェンスラインを突破された場合、フルバックが相手の攻撃を止められるかどうかで試合の勝敗が左右されることもある非常に重要なポジションです。

Q.花形と言われるポジションは?

A.いろんな意見があると思いますが、昔から言われるのはウイングです。トライゲッターと言われる点数を取りに行くポジションで、観戦していてもひと際目立つポジションだと思います。しかし、その点を取りに行くチャンスを作るのがフォワード。フォワードがスクラムを組んで、バックスがトライを決める。そのため、フォワードは陰の立役者とも言われています。

Q.プレーの種類を教えてください。

A.基本的なプレーには下記のようなものがあります。

● スクラム
試合再開の際に行うプレーのこと。15人制では8人対8人、セブンズ(7人制)では3人対3人で組みます。

● トライ
相手のゴールラインを越えてボールを押さえるプレー。

● タックル
ボールを持っている相手の選手をつかんで倒すプレー。

● ラインアウト
ボールがタッチラインから外側に出た場合に試合を再開する方法。

● キック
トライや反則の後にゴールポストを狙って行うプレーのこと。試合で相手陣地へ攻め込むときにはこのキックを使います。

Q.どんなことをすれば得点となるのですか?

A.得点方法には4種類あります。

● 5点
トライ/相手のインゴール(ゴールラインの外側にある長方形の部分)に攻撃側がボールを持ち込み、地面につけると点数となります。

● 3点
ペナルティーゴール/相手のペナルティーによって反則が起きた地点からキックを行い、ゴールポストの間のクロスバーを越えると点数となります。

● 3点
ドロップゴール/プレーの最中に地面にワンバウンドさせたボールをキックし、ゴールポストの間のクロスバーを越えると点数となります。

● 2点
コンバージョン/トライ後に行うゴールキックのこと。トライしたところから自分の陣地に向かった延長線上の好きな場所から行うことができます。

Q.試合中何をすると反則になりますか?

A.主な反則は下記のようなものがあります。

● ノックオン
ボールを前に落としてしまうこと。

● スローフォワード
ボールを前にパスしてしまうこと。

● ノットロールアウェイ
タックルした選手、またはタックルされた選手が地面に倒れ、すぐに起き上がらないなど、ボールから離れないこと。

● ノットリリースザボール
タックルされて倒れた選手がボールを離さないこと。

● オフサイド
プレーをしていけない場所からプレーに加わること。

Q.ゴールの高さと横幅は?

A.高さは地面から3.4メートル以上、ゴールポストの感覚は5.6メートル、クロスバーは地面から上端までが3メートルとなるように設けるように決められています。

Q.ヘッドギアをつけている人といない人がいるのはなぜですか?

A.頭と耳を守るためです。ポジションによっては、何度もボールが激しく当たったり擦れると、耳の穴が変形しイヤホンが入らなくなってしまうこともあるからです。

Q.もともとどこの国で生まれたスポーツですか?

A.英国とされています。

Q.何人でやるものですか?

A.15人制と7人制(セブンズ)の2種類あります。15人制の場合、試合に出場できるのは1チーム15人ですが、怪我などでプレーヤーを入れ替えることができます。交代は各チーム8人まで認められています。

Q.試合時間は何分ですか?

A.前半40分、後半40分で、間に12分のハーフタイムがあります。

Q.どんなことをすれば得点となるのですか?

A.得点方法には4種類あります。

● 5点
トライ/相手のインゴール(ゴールラインの外側にある長方形の部分)に攻撃側がボールを持ち込み、地面につけると点数となります。

● 3点
ペナルティーゴール/相手のペナルティーによって反則が起きた地点からキックを行い、ゴールポストの間のクロスバーを越えると点数となります。

● 3点
ドロップゴール/プレーの最中に地面にワンバウンドさせたボールをキックし、ゴールポストの間のクロスバーを越えると点数となります。

● 2点
コンバージョンゴール/トライ後に行うゴールキックのこと。トライしたところから自分の陣地に向かった延長線上の好きな場所から行うことができます。

Q.タックルされるとどれくらい痛いのですか? するのとされるのどっちが大変ですか?

A.呼吸ができないくらい悶絶します。みぞおちに入ると一番痛い。するのもされるのも両方痛いし、大変です。小さい選手が大きい選手にタックルすると飛ばされることもあったりしますし、逆だと痛くなかったりします。

Q.試合中、監督がベンチではなく、客席スタンドで見ているのはなぜですか?

A.試合が始まると選手に任せるからだと思います。ラグビーはキャプテンを中心に試合を組み立てていくスポーツ。なので、試合中、監督は基本的に口を出さないですね。今はインカムで戦略を伝えたりしますが、昔は選手にすべてを任せていました。信頼関係が大事とされるコミュニケーションのスポーツです。あとは360度使って行うスポーツなので、下で見るより上から見た方が見やすいというのもあると思います。

Q.ラグビーをする上で特に鍛えた方が良いところはどこですか?

A.ケガの危険性が非常に高いので、首を鍛えることは大事だと思います。そもそもラグビーは理不尽なスポーツ。80分走り切らないといけない体力をつけつつ、筋力をつけて体重を重くしてタックルされても大丈夫な体つきにもしないといけない。心肺機能を鍛えるために走り込みをしたり、1試合でだいたい5、6キロは走っているので、トレーニングでは10キロくらいは走ります。できるだけ試合に近い状況を作りたいので、一定のスピードで走るのではなく、早くしたり遅くしたりして走ることが多いですね。

Q.相撲やレスリングをトレーニングの一環でやるのは本当ですか? 他にどういったスポーツをやりますか?

A.ボクシングをすることが多いです。ケガをした人や、オフシーズンに心肺機能を高めるためのトレーニングとして行います。海外だと、シーズンが終わるとクリケットやバスケットボールなどをやるそうです。ボールを触っていろいろな感覚を学ぶことで、試合でのパス回しに生きてくるんです。実際にバスケットボール経験者がラグビーをするとすごくうまかったりします。

Q.ヒゲを伸ばしている方が多い印象を受けますが、何か理由はありますか?

A.たしかに多いと思います。理由はカッコいいから(笑)。ラグビーは海外が発祥のスポーツで、海外ではヒゲが生えてないと子どもに見られるからというのもあると思います。

Q.「このポイントを押さえておけば初心者でも楽しめる!」というところを教えてください。

A.ボールを前に投げてはいけない、前に落としてはいけないというルールが分かっていればまずは大丈夫だと思います。あと、「勝敗はフォワードが決めて、点差はバックスが決める」というのを念頭に置いて見ると面白いかもしれません。勝つか負けるかはフォワードの強さで決まるんです。いくらバックス陣にトライを決められるメンバーが集まっていても、フォワードが弱かったらボール自体が回ってこない。それと、体と体がぶつかる音を生で聞いたらこんなに激しいスポーツなんだとやみつきになるかもしれません。その場でしか味わえない臨場感が味わえますので、ぜひ会場に足を運んでいただきたいです。


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