ファイナリストSPインタビュー・しずる
エントリーNo. 3408
しずる
・結成 | :2003年10月 |
・所属 | :吉本興業 |
・決勝進出歴 | :2009年・2010年・2012年・2016年 |
しずるは9年ぶり決勝!『KOC』“運命”の年「今年獲れなかったら終わり」
コント日本一を決める『キングオブコント2025』が、10月11日(土)よる6時30分からTBS系列で放送される。ファイナリスト10組が頂点を争う中、ひときわ強い覚悟でこの舞台に立つのが、2016年以来、実に9年ぶりに決勝へ帰ってきたしずるだ。今年、決勝に勝ち上がったのは、トム・ブラウン、ベルナルド、元祖いちごちゃん、レインボー、青色1号、しずる、ファイヤーサンダー、ロングコートダディ、うるとらブギーズ、や団(※エントリー順)の面々。
共にユニット「メトロンズ」を組むライス、サルゴリラの仲間たちが先にキングの称号を手にする姿に刺激を受け、「この流れに乗って優勝できなかったら、僕らは本当につまらないヤツです」と語る池田一真と純。「今年獲れなかったら、もうヤバい」、そう公言する彼らにとって、今年はまさに“運命”の年だ。9年間の想いを背負った彼らに、直前の心境を聞いた。
歓喜の瞬間に訪れた“無心”と“理不尽”
――ファイナリストになった現在の心境からお聞かせください。純 | 僕らは1組目に呼ばれたんですが、本当に生きた心地がしなかったです。呼ばれた瞬間は放心状態で、無心でした。気づいたら目の前で池田が山里さんにイジられてて、「こいつ、もうボケてんのかよ」って思って現実に引き戻されました。じわじわ喜びを噛みしめたかったんですけどね。 |
池田一真 | それがなんかムカつくんですよ。こいつ、臭いこと言いそうだなと思って。だから、村上を気持ちよくはさせないぞ、と。 |
純 | 俺は池田の感覚を奪いに行ってないのに…。この理不尽さ、ひどいですよ。 |
池田 | そう言われると、ほんとに申し訳ない(笑)。 |
――9年ぶりの決勝進出という点に、感慨深さはありますか?
池田 | 9年ぶりというより、「このタイミングで決勝に行けた」という感覚が強いですね。今年は僕らにとんでもない“追い風”が来ているんです。この流れに乗って優勝できなかったら、僕らは本当につまらないヤツです。今年獲れなかったら、もうヤバい。それくらいの覚悟はあります。 |
純 | 運とタイミングというのはすごく感じるんですよね。賞レースだけに限らず。この追い風があるときに結果を出すことが大事なんです。僕らが憧れている成功してきた方々はそこに乗ったんだなと。 |
池田 | これで優勝できなかったら、ただ運だけ良いヤツですよ。 |
純 | 毎年こんな風が吹くわけじゃないんで。 |
――この1年でコンビとしてパワーアップしたと思うところがあれば教えてください。
純 | 僕が、素直に周りの芸人の意見を聞けるようになりました。昔は全部突っぱねていたんですけどね。相席スタートの山添(寛)とか、佐久間一行さんとか、その他にも色々な人にもらったアイデアとかアドバイスを反映させてネタを作ってきました。自分たちだけで作っていないという意味では、失格かもしれないですけど(笑)。 |
純 | 周りの声に応えていたら、結果的に勝負するネタが出来上がっていった。そこは今までと全然違いますね。 |
9年間の想いを背負って決勝の舞台へ
――この人たちがいたからレベルアップできたという方はいますか?純 | ライス、サルゴリラですね。メトロンズというのをやってるんですけど。2組は優勝してて、僕達だけしてないので、優勝できたらより箔がつくと思いますし。その2組の存在が刺激になって、尻を叩かれている感じがあるのがでかいですね。メトロンズってアプローチが、ウケさせるための演技と言うより、ちゃんとした演技なんですよね。それがコントにいい影響、強みになっていると思います。 |
――9年間、心が折れそうになったことは?
池田 | 同期のライスが優勝した時に、一回折れましたね。完全に負けたな、と。その頃、周りもどんどん出るのをやめていって、「もういいか」って自分に嘘をついたんです。「本気じゃないんで」みたいな顔をして毎年出て、負けても「本気じゃなかったし」って言い訳して。 |
――それでも出続けた原動力は?
池田 | やっぱり、テレビで見るファイナリストたちが、すっごいかっこよくて。その時に、本当はめちゃくちゃ勝ちたいんだって素直になれたんです。村上には言ったことないですけどね。申し訳ないですけど(笑)。 |
純 | 俺は、普段の劇場で素振りを続けてきたから、いざ追い風が来た時に結果が出せたんだと思います。 |
――最後に、決勝への意気込みを聞かせてください。
池田 | 今はもう、ただ本気で勝ちたいです。神が味方してくれてる。 |
純 | 僕らにとって今年は、そういうタイミングが来たんだと思います。一生のうちに1回か2回しかない、「主人公」になれるチャンスが。それを掴み取りたいですね。 |