『居酒屋もへじ』

水谷豊&石井ふく子 第6弾!

インタビュー

水谷豊さん インタビュー

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― シリーズ6作目となりましたが、台本を読んだときの感想をお聞かせください。

今回もふー先生(石井ふく子さん)は素敵な台本を作られたな、本当に人が好きなんだなと思いました。1作目に出演してくださった松坂慶子さん(佐伯陽子役)が再登場するのですが、再び「居酒屋もへじ」へやってきた理由や常連客たちとの関わりが描かれていて、とても面白い。また、血は繋がっていませんが長男として育てている明の父親も登場するので、ドラマチックな展開もみどころのひとつだと思いました。
“本当の父”と“育ての父”その関係がうまく描かれていて、平次として複雑な心境になりそうだなと感じましたね。

― 松坂さんとの共演はいかがでしたか?

松坂さんとは6年ぶりです。1作目の時にもお話しましたが、同じ歳で、同じ月に生まれ、同じ星座、血液型も同じで、お互い児童劇団出身と共通点が多いんです。さらに松坂さんは常に自然体で穏やかな方なので、いい意味で気を遣わず、僕自身も気が楽でした(笑)。平次はいつもマドンナの方に心を動かされるのですが、今回は設定上、心を動かされないように気をつけましたね(笑)。

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― 明の父として船越英一郎さんが出演されますが……。

英一郎のことは昔からよく知っているんです。というのも、僕は『熱中時代』(1978年10月~1981年3月/日本テレビ)という作品で、英一郎の父・船越英二さんに随分可愛がっていただいたんです。湯河原のご自宅には泊めていただきましたし、その際には英一郎とも食事をしました。大学を卒業した英一郎が俳優を志すときには、「英一郎をよろしく。よく監視していてくれよ(笑)」と英二さんに頼まれたくらいです。ですから、英一郎は弟のような存在で、僕よりも僕のことを知っている(笑)。プライベートでの付き合いはありますが共演経験はあまりないので、「いつか、一緒にやりたいね」と会うたびに話していたのですが、ふー先生がご縁を作ってくださり、共演が実現して本当に嬉しいです。

― 久々の共演ということでしょうか?

そうなんです。『気分は名探偵』(1984年10月~1985年3月/日本テレビ)で半年ほど、その後『愛のミチコ』(1990年/日本テレ)で少しだけ共演しました。けれど、今回の『居酒屋もへじ』のようにがっつり2人で芝居をしたことはなかったので、昔の英一郎の姿を思い出してしまい、感慨深いというかグッと来るものがありました。

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― 今回のテーマが“父親”ということで、水谷さんご自身が父親として大事にしていることはありますか?

娘が生まれた際、3歳までに何をしてあげたのかが大事だという話を聞いたので、出来るだけ抱きしめるようにしていました。子どもは成長するにつれて親から離れていきますから、今は自分の好きなことを自由にさせています。ただ何か困ったことが起きたときに一番近くにいて助けてあげられるのが親の役目だと思うんです。もちろん、友達や仲間もいると思いますが、それとは別に一番近くで考えてあげることが大切だと思っています。

― 最後に視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

『居酒屋もへじ』は、古き良き時代のことを思い出し、人情の機微に触れられる。見終わったあとに温かく幸せな気持ちになれる心地いい作品です。出演者のみなさんも個性的で面白いので、ぜひご覧ください。

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