『居酒屋もへじ』

水谷豊&石井ふく子 第6弾!

インタビュー

出演者・プロデューサー コメント

(写真)

【水谷豊コメント】

今作で3本目になります。やはりうれしいですね。なかなかこういう作品を積み重ねるというのが難しい時代ですから。いま日本のドラマの中で、コメディータッチで作られてるものって、ほんとないです。ですがこの作品は、コメディータッチだからこそちゃんとした情やシリアスなドラマが入ってくる。これがとても心地いいんです。
今回は藤山直美さんをゲストにお迎えして、改めてまたベースのコメディーがしっかりしてるんだということを感じましたね。そして日常生活の何気ないことをちょっとおかしくさらりと見せるっていうのがまた、この頃ないドラマなのかなというように思います。
この平次は優しくて、情があって、それで料理が上手いんですからね。こういう素敵な男はなかなか居ませんよね(笑)。
役者には大切なこととして、“緊張と弛緩”というのがあると思うんですが、藤山さんは見事な緊張と弛緩を繰り返してる方ですね。ふとあるときは、もうほんとにおもしろい会話をずっと現場でなさってる。かと思うと今度、この作品の世界にすっと入るという。そのバランスがとても素晴らしい方だなあと、横に居ながら思いました。

【藤山直美コメント】

こういうドラマなくなりましたねぇ。人情があってね、そんで隣人愛ですか? うちの母親が言うんです、「年寄りはもう見るドラマがない」って。「高齢化高齢化」と言っている割には高齢者大事にしないんですよね。そう考えますとこのドラマは、すごく貴重だし、懐かしんでもいただけるものになっているんではないかと思います。
私は今回ゲストということで、途中からって入りにくいものなんですが、レギュラーの方々に本当に快く迎えて頂いて、水谷豊さんともこうやって初めてご一緒できて、すごく嬉しく思っております。
私が演じた美香が水道屋のおばちゃんというのは、最高にええと思いますね。絶対水道って各お家にありますし、お水は代わりがありませんからね。人間に最低限必要なものに携わってるおばちゃんていうのがね、ほんとに上手に設定してくれはったなあ、もうぴったりやなと思って。私が御所から出てきても誰も信じませんから(笑)役柄と私は…似てませんわ(笑)。でもパッと出てきたときに「直美さん芝居してへんやん、そのままですやん」と思わせたら、やっぱりこっちのもんですよね。

【プロデューサー・石井ふく子コメント】

私は生まれたのが上野なんです。その下町をずっと歩いていましたら、ある日小さな居酒屋を見つけました。そこは一見さんお断りで、常連のみんなが勝手に来て食べて、お金はそのとき出せるだけの額を置いてくという、いまどき不思議な店でした。
いま本当に、家族でも会話がなくなって、人と人とのつながりですとか、そういうものもなくなっていっている時代で、世の中殺伐としております。そんな中で、この居酒屋をモデルに、いろんなこと勝手に喋って勝手に食べて勝手に帰って、というドラマを作ってみたいなと思ったのが、この『居酒屋もへじ』です。
今までゲストは東京の方が多かったんですが、今回は関西出身の藤山直美さん。役も大阪から来た人に設定したので、まったく違う感じがあると思います。そして水谷さんと直美さんは、初共演なんですね。けれど他の共演者の方々もみんな本当に個性的で愛嬌のある人ばかりですから、そんな皆さんが2人を囲んで、楽しくてあったかくてやさしい、人情味あるドラマになっていると思います。

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