放送内容
イタリア北部、アルプス山脈にある「ドロミーティ」は気軽に行ける山岳リゾートとして人気の観光地だ。標高3000mを超える白い山々は、石灰岩の一種である「ドロマイト」という硬い岩石でできている。ドロマイトは氷河や雨の浸食に耐えて、天を衝く巨岩の峰が林立する独特な山並みを生んだ。山麓には緑豊かな森が広がり、美しい氷河湖も数多くある。2026年の冬季オリンピックのいくつかの競技もドロミーティ周辺で行われる。
イタリア王室も愛したリゾート地
美しい風景が広がるドロミーティは19世紀後半からイタリア王室など上流階級が山岳リゾートとして訪れた。今では道路やゴンドラなど整備されている。高さ500mもの岩の塔や最高峰マルモラーダの氷河など、観光で気軽にアクセスできるのだ。

2億4千万年前の白い岩
ロッククライミングの聖地としても知られるドロミーティ。2億4千万年前、この地は火山島が点在する熱帯の海だった。海中では、火山性のマグネシウムがサンゴの死骸などの石灰分に溶け込み、硬いドロマイトができた。それが隆起したのが白い山々なのである。

ストラディバリウスを生んだ森
高い山に囲まれた裾野に広がる森は日照時間が短く、年輪の目が詰まった木が育つ。今や取引価格が数十億円にもなるバイオリンの名器ストラディバリウスを生んだのがドロミーティの木だ。世界遺産の森が美しい音色の源となっていたのである。
