放送内容
イタリアのシチリア島は地中海で最大の島。エトナ山は島の東側に聳える、ヨーロッパで最も活発な火山だ。2025年も、複数回の噴火を繰り返している。今回は研究者の協力のもと、特別な撮影許可が下り、噴火10日後の溶岩流の上を歩くことができた。そこに広がっていたのは言葉を失うほどの荒々しい光景。番組史上初めての、噴火直後のエトナ山の撮影だ。
大溶岩流を歩く
エトナ山の標高は3403m。頂上付近に複数の火口があり、その中でも南東の火口が活発に噴火を繰り返している。撮影10日前の噴火によって生まれた溶岩流は、約1.6kmもの長さになっていた。
地中海の雪景色
温暖な地中海のシチリア島だが、なんとエトナ山では5月でも雪が降る。積もるのは雪だけでなく、噴火によって火山灰も堆積する。そのことがエトナ山独特の景色を生み出していた。
聖母子像の奇跡
1669年、山腹の町のすぐ近くで噴火が起きた。覆いつくした溶岩流から、人々が掘り出したのが、破壊された教会の聖母子像だ。この像は再生の象徴として新たに作られた教会に置かれ、今では信者がある願いを託すようになった。