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インタビュー

安積剛志役 佐々木蔵之介さん

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シリーズ5を迎えるお気持ちは?

まず、新鮮な気持ちではあるんですが、気心の知れた仲間がいないという不安もあります。でも、新しいメンバーがとても前向きで気持ちのいい方たちばかりなので、本当に毎日が楽しいですね。

舞台が警視庁へと変わりましたが?

当初は、人事異動で昇進かと思ったんですが、実はそうではないらしいです。いざ警視庁へ行ってみると、特捜一係という、捜査一課の分室みたいなことろで仕事をすることになりました。言ってみれば、“完全アウェー”という感じです。
まず、ドラマの冒頭で警視庁へ行って、迷子になります。それと、初回は誰にも“ハンチョウ”って呼ばれません。もうシリーズ5までやってるのに、“係長”としか呼んでくれず、一度も“ハンチョウ”って呼んでくれないんです。

このシリーズ5を演じていく上でのテーマというと?

そうですね、まずは“チャレンジ”ということでしょうか。もちろん、今までのシリーズも毎回チャレンジがあって、ここまでこれたと思いますが、今回は正真正銘の“チャレンジ”だと思っています。シリーズ1〜4までやってきて、長い間“ハンチョウ”という役を自分自身と、また共演者やスタッフと一緒に作ってきたと思うんですけど、この度のチャレンジによって、新しい風、新しい血がいただけると考えています。そういった部分でも、今回の新しいメンバーからすごく刺激を受けています。

新しいメンバーの印象はいかがでしょうか?

比嘉さんはまず、すごくお綺麗なんですけど、すごく面白がりな方ですね。刑事役が初めてということで、やることやること全てが楽しいんだそうです。走るのも速いしアクションもできるし、結城という役を、自分から積極的に楽しもうという姿勢で演じられています。あと、役でも普段でもいろいろやらかしてくれます(笑)。現場の天然ムードメーカーです。
小澤さんは、尾崎という男を演じてらっしゃるんですが、この男が曲者で、安積班のメンバーではあるんですけど、“獅子身中の虫”というか、メンバーの中に敵がいるような感じです。この尾崎と安積の二人だけのシーンは、すごくハードボイルドな雰囲気になってると思います。無精ヒゲを生やして一匹狼的な存在ですが、ご本人は目がすごくチャーミングで、撮影現場ではいつもなにか面白いことをやろうとしてらっしゃいます。
そんな小澤さんが演じる尾崎が、今後、安積とどのような関係性になっていくのか、すごく楽しみなところですね。
福士さんは以前、映画の撮影で、沖縄のある島で一か月以上一緒だったこともあって、個人的にはすごく気心の知れている男ですね。彼が演じる小池は、まだチームとして機能してなくてバラバラな感じの安積班の中で、彼がいろいろと周りに気を回して収めていくという役回りだと思うんですけど、福士くん自身がそんな感じの青年なんですよね。そして彼が芝居に対して真摯なように、小池の役も刑事としてのアツイ情熱を持っています。

里見さんと高島さんの印象はいかがですか?

里見さんは、これまで“月曜よる8時の顔”としてやってこられた方ですからね、ご一緒させていただけてすごく光栄です。里見さんが演じる川口刑事部長は、安積班の後ろ盾的な人物かと思っていたんですが、実はそうではないらしく、一筋縄ではいかない、なにか裏のあるキャラクターで、すごく面白そうな役柄なんです。里見さんのお芝居はすごく重厚で、刑事部長らしい威圧感みたいなものを感じるんですが、すごくしなやかさもあって。いちばん僕が感じたのは、その声量というか声の圧力ですね。胸にドンと響くというか。一緒にお芝居をさせていただいて、ものすごく心地よかったです。
高島さんは、安積の上司に当たる真山課長という役で、安積班のことをよく思ってない人物なので、はなから安積には取り付く島もないという感じなんでしょうけど、安積の頑張りを認めてもらい、最終的には恋が芽生える…みたいな感じになれればなと勝手に思ってます(笑)。そろそろ安積にも、ちょっとしたラブロマンスがほしいですね。

安積班の新しいセットはいかがですか?

こんな古めかしいビルに安積班があるのか…?この階段、廊下は歩いたら底が抜けるんじゃないかというようなところを入っていくと、中はすごく近代的なかっこいい部屋になってます。安積のデスクのほか、真ん中に円卓があって、すごく変わったレイアウトですが、カメラマンなど撮影スタッフ的には、いろいろと面白いカメラアングルで狙えるということで、今までとはかなり違った雰囲気の、安積班のシーンになると思います。

シリーズ5でも背広をバサッと着るシーンはありますか?

別に封印しようと思っていた訳ではないんですけど、早速、あるラーメン屋のシーンでやってしまいました(笑)。今までのシリーズでは、事件現場に向かうぞってときに、バサッとやってたんですが、シリーズ5では、ロケ撮影中、しかもラーメン屋の狭いカウンターを気にしながらやっちゃいました。

視聴者の方へメッセージをお願いします!

今回は安積ハンチョウが人事異動になりまして、警視庁へとやってきました。周りは敵ばかりの、まさしく“完全アウェー”です。しかし、このピンチをチャンスに変えるようなドラマにしたいと思っています。新メンバーは気持ちのいい方ばかりで、春らしく温かい“あったかっこいい”刑事(デカ)を目指して撮影に臨んでいます。
メンバーこそ新しくなりましたが、被疑者、容疑者に対して心を寄せて、彼らの心の闇に光を当てるという、安積班の姿勢に変わりはありません。けっしてスーパーマンではありませんが、情熱を持った一人の警察官として、そして等身大の人間として、身近に感じていただける刑事ドラマだと思っていますので、ぜひご覧ください。