過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2019年8月18日放送

特集

禁断の企画がついに解禁!?「業界の2強」!
「消臭芳香剤業界」と「うどん業界」のツートップが登場!

ゲスト

森永卓郎さん、岸博幸さん

番組内容

今回のテーマは「業界の2強ライバル対決」
日本国内にある様々な業界!その中には、なぜか2強と言われるツートップがギリギリの凌ぎを削っているところが結構ある!
2強がバチバチのバトルをしているから、お互いがどんどん成長する!改良される!
結果どっちも儲かる!
今回はそんな業界の2強を直撃!
するとそこには、普段テレビでは、教えてくれない知られざる戦いがありました!
業界の2強の細かすぎるバトルが分かる30分です!

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20年前から販売競争を繰り広げる!消臭元VS消臭力

業界の2強、まずは…「消臭芳香剤業界」
この業界の2大巨頭と言えば…

小林製薬の「消臭元」と…

エステーの「消臭力」!

空気のイヤなニオイを消す芳香剤として、一文字違いで、競い合っているこの2つは、20年前から販売競争を繰り広げてきました!

そんな2つを販売する
「小林製薬」と「エステー」を直撃すると…

井戸さん(小林製薬):消臭力は一番のライバルだなと思ってます。負けられないし負けてもない。
スタッフ:自信はありますか?
丸野さん(エステー):もちろんあります!消臭元には負けません!

と、お互いを意識しまくり!
さらに商品を愛するあまり…

野口さん(エステー):居酒屋とかで飲みに行った時も、誰かがトイレに行って帰ってきたら、必ず「消臭元と消臭力どっちだった?」と聞きます。消臭力だったら今日、気持ちよく飲めるなって。

まさに2強あるある!
さて、そんな「消臭元」と「消臭力」は、お互いがライバルに負けまいと、絶え間ない進化を繰り返してきたのです。

2強対決が始まったのは1995年…
最初に販売を始めたのは「消臭元」

その商品がコチラ。

小林製薬:当時としては日本になかった。350mlの大容量タイプです。

90年代以前は、「小林製薬」が「サワデー」
「エステー」は「シャルダン」と香りを売りにしたコンパクトな「芳香剤」が主流だったのですが、そこに、日本初となる消臭効果に特化した大容量長持ちタイプの「消臭芳香剤」として、小林製薬が消臭元を発売。
「消臭の元」という意味が込められた、シンプルで効きそうな名前と…

蓋を開け、ろ紙で消臭するというユニークな手法が受け、半年で5億円を売り上げる大ヒット商品となったのです!

その後もお部屋用を販売したり、香りの種類を増やすなどして、売上を伸ばしていた消臭元。

しかし!そこに真っ向勝負を仕掛けたのが「エステー」

消臭元発売から5年後の2000年、なんとたった1文字違いの「消臭力」を販売スタート!

これには小林製薬も…

スタッフ:正直パクられた感はあったんですか?
井戸さん(小林製薬):まあ、無くはないかなと思います。
栗山さん(小林製薬):消臭元によく似てるなと思いましたけど…逆に言えば、リスペクトしてくれたのかなと。

真相をエステーに聞いてみると…

スタッフ:あれってパクリではないんですか?
高野さん(エステー):パクリではない。

と、断言!

高野さん(エステー):力強い力士とかプロレスラー、力道山とか…色々、「力」とつく人は強い方がいらっしゃるので、「消臭力」という名前にしました

消臭のパワーを力強く見せるために、この名前になった、ということらしい。

しかし、この2つ、名前は一文字違いでも、その仕組みには大きな違いが…

「消臭元」は直接、下の液体に浸かったろ紙を引き上げ、このでっかいろ紙で消臭するのが特徴ですが…

「消臭力」は細い吸引用の棒で液体を吸い上げ、上の部分にある、ろ紙で消臭する仕組み。

こうして始まった「消臭元」と「消臭力」の2強対決ですが、発売最初は、消臭元の方が圧倒的に売上は上。
「消臭力」の売上は「消臭元」の半分ほどでした…。

そこで、2004年「エステー」は、とある奇襲作戦に打って出ます!

高野さん(エステー):元々350mlだったのを400mlに変更しました。

もともと消臭元と同じ、350mlで売っていた消臭力のサイズを、突如、400mlに変更!
直前まで情報を流さずに出した、小林製薬にとってはまさに「寝耳に水」の作戦。
その結果!

高野さん(エステー):年間で1.6倍売れるようになりました。

なんと売り上げ1.6倍といきなりのバカ売れ!
まさに奇襲作戦大成功。

もちろん「消臭元」も黙っていない。

井戸さん(小林製薬):大きさで上回ってきたかと思いました。ただすぐにその情報を受けて、うちも増量しなければと社長に提案して即、動かしました。

新型「消臭力」の発売直後に、「消臭元」もすぐさま、400mlに変更したのです!

スタッフ:後から出してきたのに「消臭元」が真似してきたと思いましたか?
高野さん(エステー):それは気持ちいですよね。やられたらやり返すみたいな、やり合いが始まったなと。

ここからも、「消臭元」と「消臭力」は、お互いに独自の戦略で、突き進んでいきます。

消臭元はとにかく、効き目重視。
CMでは…最後に「ブサイクだけど効くわよ」と、

むき出しになったろ紙のことを、あえてブサイクと言ってしまうという、異例のアピール。

そう、消臭元が一貫してこだわってきたのは、でっかいろ紙!

栗山さん(小林製薬):機能や効果感は絶対に負けない。

とにかく、消臭の効き目がお客さんに伝わるよう、力強いむき出しろ紙パワーで、アピールし続けてきました。

井戸さん(小林製薬):開けて引き上げた瞬間にジュボっと音がするんですが、これは商品を使い始めて1番最初にお客様が手に取って触れてる瞬間だと思います。そこのタッチポイントは大事にしています。

その結果「消臭元」の液体タイプの年間売上は73億円までに成長!
2018年には、ギネス記録にも認定されたというからスゴイ!

一方「消臭力」は、ちょっと違ったアプローチ。

2011年のCMは、あまりに有名なポルトガルの少年ミゲルくんが、ただただ「ショ〜シュ〜リキ〜!!」と歌うだけの斬新なCM!

空気を変えようというコンセプトから生まれたこのCMは、世の中で大きな話題となり、優れたCMが選ばれる「BRANDOFTHEYEAR」では、「消費者を動かしたCM展開」として全産業で唯一、8年連続で選ばれる快挙も!
さらに…

野口さん(エステー):「消臭力」の方がスタイリッシュでお部屋にも合うと思います。

デザイン面では、お部屋のインテリアとしてもなじめるよう、商品ラベルの裏側にもデザインを施すこだわりも、
これは「消臭元」とは違う、細い吸引棒だからこそなせる技。

さらに、ろ紙にはちょっとした仕掛けが。
高野さん(エステー):ナノパウダーを配合しております。

ろしに、小さなツブツブを埋め込むことで、消臭剤を「出す」だけでなく、イヤなにおいを吸い込む、といった小技も!

その後も、お互いに、消臭芳香剤業界を広げる、新たなる商品を次々に投入していきます!

井戸さん(小林製薬):市場に、今ない「あったらいいな」を、生み出すことを大切にしています。高野さん(エステー)お互い切磋琢磨しながら商品開発しています。

車のエアコンに取り付けるタイプのものや、悪臭を瞬間的にとるトイレ用スプレーなど、新商品をどっちかが出せば負けじと出すという、まさに、しのぎを削るマッチレース!

「消臭元」、そして「消臭力」は、20年近くにわたり業界をリードし続けてきたのです!

そして、2019年現在は、両者くしくも、商品パッケージをぐっと高級感あふれる「プレミアム」な路線にシフト。

あえて、商品名も小さくした、この作戦、果たして、どんな結果がでるのでしょうか?

今後もその戦いから目が離せない!

オープンした年が同じの讃岐うどん2強!はなまるうどんVS丸亀製麺

業界の2強、続いては…
言わずと知れた「讃岐うどん」業界!
「はなまるうどん」vs「丸亀製麺」

早い・安い・うまい!
3拍子揃ったセルフの讃岐うどんは、今やすっかり定着。

アツアツの釜揚げうどんや、釜玉うどんなど、本格的なメニューが楽しめるということで、2大巨頭に君臨する、「はなまるうどん」と「丸亀製麺」には、連日長蛇の列が絶えない!

そんな両店を直撃!
お互いの印象を聞いてみると…

稲葉さん(はなまるうどん):かなり丸亀製麺を意識してますね。よくお店に行って調査とかもしてます。絶対に負けられないです。
藤本さん(丸亀製麺):うちのうどんは一番だと思ってます。はなまるうどんには負けないと思ってます。

…と、やはりこれまたお互い意識しまくり!
そもそもこの2店、創業したのは2000年と全く同じ!

5月に「はなまるうどん」が、香川県の高松に1号店をオープンさせた、わずか半年後…
11月に「丸亀製麺」は、兵庫県の加古川に1号店をオープンさせたんだとか。

しかし、この2店、同じうどんチェーンでありながら、そのお店の仕組みは、全く違うんです!

一番のポイントは「麺の作り方」。
「はなまるうどん」は…

店とは違う場所にセントラルキッチンを作り、そこで麺を作ってお店に配送。
お店では、麺を茹で上げるだけというシステム。

一方「丸亀製麺」は…

店舗それぞれで麺から作るスタイル。

手間とコストはかかるけど、お客さんは目の前で調理される臨場感を楽しめます。

だからこそ、お店を出してる場所もちょっと違う。

稲葉さん(はなまるうどん):はなまるうどんは都内でいうとビルイン。
宮林さん(丸亀製麺):ロードサイドやショッピングモールなどが多いです。

はなまるうどんは、麺は外から運ばれてくるので、各店舗に大掛かりな機械がいらない。
そのため都会の狭めの敷地に多く出店できます。

一方「丸亀製麺」は、それぞれの店で一からうどんを作るため、製麺機などの機械を、店内に大量に置かなくてはいけない。だから、こそ店舗の広さを確保できるロードサイドなどの展開が多いというわけ。

1号店のオープンから数年、小さなお店を出店しやすい「はなまるうどん」のほうが、じわじわリードを広げます。
2006年には、店舗数で156の差をつけて、業界のトップに。

しかし、そこから3年後、はなまるうどんには、かなりショックな出来事があったようで…。

稲葉さん(はなまるうどん):その後丸亀製麺さんに店舗数、売上で抜かれてしまったので…
ショックでした…。

創業以来、ずっと業界トップに君臨していた「はなまるうどん」ですが、2009年、ついに「丸亀製麺」に逆転を許してしまうことに!

そのきっかけとなったのが、「丸亀製麺」のあるメニューだったんです!

稲葉さん(はなまるうどん):あれは衝撃的でしたね。

それは一体…?

藤本さん(丸亀製麺):いわゆる肉うどんって世の中にあるじゃないですか。そういうのじゃなくて、肉を踏んだんに使おうと、うどんと肉を別盛りにしたんです。

これがその肉盛りうどん!
まるで牛丼のように肉をふんだんに使い、値段も讃岐うどんとしてはかなり高額の590円!それまで、讃岐うどんには、サイドメニューを置くという習慣がなかったのを打ち破る、まさに画期的なうどんだったんです。すると、これが世の男性に大ヒット!丸亀製麺の売上は急激にアップ!

稲葉さん(はなまるうどん):なかなかやるなと…私なんかもやっぱり食べたいという気持ちになりましたね。

その後もさらに、鳥の唐揚げとタルタルソースを乗せた「タル鶏天ぶっかけうどん」など、「丸亀製麺」のガツンと男性ウケ作戦は大当たり!

稲葉さん(はなまるうどん):是非もう一回逆襲で丸亀製麺さんを抜きたいと。

このままでは終われない…。
そんな悔しい思いから「はなまるうどん」はある戦略に出ました!
それが…

稲葉さん(はなまるうどん):食物繊維麺です。レタス一個分の食物繊維が入っております。

「はなまるうどん」が開発した「食物繊維麺」
でも何で食物繊維なのかというと…

西脇さん(はなまるうどん):女性にもっと来て頂きたいという思いからです。

そう、「丸亀製麺」が「男狙い」なら、はなまるうどんは「女性狙い」!
そこで「はなまるうどん」は、女性が喜びそうなこの食物繊維麺を開発、ヘルシー志向へ舵を切ったのです!

その代表的なメニューが…

野菜をふんだんに使った「コクうまサラダうどん」

さらに、油を40%もカットした、「ヘルシー天ぷら」も販売スタート!
すると…

女性のお客さん:めっちゃ嬉しい、食べても太らなそう…。
女性のお客さん:糖質とかいうじゃないですか、うどんって。でもはなまるのうどんは食べてもいいかなと思えます。
女性のお客さん:カロリーを気にせず、健康に良いって気持ちで食べれるのはありがたいです。

と女性から大好評!

結果…

丸亀製麺の店内と比べて、

「はなまるうどん」は、女性客がかなり多い!

さらには「なまるうどん」には、こんな女性向け戦略が…

それは…「中サイズ作戦」。

女性だってたまには大盛りが食べたい。
でも、注文するときが恥ずかしい…。

そこで、うどんのサイズを見直し、
「丸亀製麺」の大サイズより量が多いものを、あえて中サイズにしたんです。確かにこれなら、頼みやすい!
そんな「はなまるうどん」の戦略に、「丸亀製麺」は…

藤本さん(丸亀製麺):我々は食物繊維を入れるとかじゃなくて、小麦粉本来の旨味をお客様に感じて頂きたいという考え方ですね

王者の余裕でしょうか。
しかし、そんな丸亀製麺にもある悩みが…。

それは…
「はなまるうどん」と違って店内だけで麺を作るので、うどん職人を集めるのがとにかく大変ということ。

そこである仕組みを導入することに。
それが「麺職人制度」。

実は、藤本さん、これまで丸亀製麺の各店舗を足しげくまわって、うどんの打ち方を教えてきた、うどんの先生役でした。

しかし、お店が増えてくにつれて、さすがに手が回らなくなってきた…。

そのため、藤本さんが監修した試験をクリアした店員さんは、星付きの「麺職人」として、お店で名乗れる、という仕組みを作ったのです。

ちなみに、麺職人がいる店には、看板が立っているんだとか。

麺職人制度の階級は全部で5つ星まであり、2つ星は全国で3人だけ!3つと4つは飛ばして、5つ星は藤本さんだけ!

新たな麺職人を育てるべく、藤本さんは日々奮闘しています!

全く違う戦略で讃岐うどんチェーンを牽引する「はなまるうどん」と「丸亀製麺」
今後も、その戦いから目が離せません!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:セントラルキッチンの良さを教えてもらってもいいですか?
はなまるうどんさん:どこのお店にいつ行っても同じ品質の麺が常に提供できるということが最大の強みだと思います。
加藤さん:丸亀製麺さん、店で作ると店舗ごとにバラつきあるんですか?
丸亀製麺さん:許せる範囲のバラつきはあります。でも、それがお客さんの楽しみになって、美味しさは我々の方が勝ってるんではないかと思ってます。

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