過去の放送内容
2018年12月23日放送
特集
さらなるスゴいニュースが!せまい業界トップニュース2018後半戦
南極の基地で大活躍する 最強の鉄ドームとは?
ゲスト
森永卓郎さん
山梨研磨宝飾新聞 朝日彰弘さん
日本種苗新聞 五味正弘さん
ヌーヴェルエステティックスパ日本版 玉利修さん
月刊食堂 通山茂之さん
朝雲新聞 菱川浩嗣さん
月刊食品包装 吉沢文雄さん
番組内容
今回のテーマは「業界新聞の記者に聞いた!せまい業界トップニュース2018後半戦」
全国に2,000紙はあるという業界新聞。
その紙面には、業界のプロたちだけが注目するとんでもないニュースで溢れかえっている!
そこで前回の放送では、編集部の記者の皆さんが2018年一番すごいと思った特ダネを厳選して発表!
しかし、まだまだありました!
今回もマニアックだけど、世の中変えちゃう儲かりニュース満載の30分です!
外食業界で話題「スタンド酒場」!繁盛の理由は㊙メニューと「のれん」!?
やってきたのは文京区・湯島にある、
「月刊食堂」
発行部数は月8万2000部。
「坪月商50万円超えの怪物店特集」や、「繁盛酒場の全メニュー徹底研究」などなど、飲食店の儲かる秘密が詰まった外食業界の専門誌。
がっちりマンデーにはもう10回以上登場している通山編集長に、今年の飲食店業界のトップニュースは何なのか、伺いました。
通山編集長:今、外食業界でものすごくトレンドになってる業態がありまして、「スタンド酒場」なんですよね。
スタッフ:ということは立ち飲み?
通山編集長:立ち飲みではなくて、「大衆酒場」と「立ち飲み」の中間くらいの業態なんです。パッと行ってパッと帰るスピーディーな居酒屋で、エグいくらい儲かってますね!こういう手があるのかと僕もビックリしました。
とにかく、エグいくらい儲かる!
今「スタンド酒場」が全国で急増中!
なんでも相当儲かるらしい、この「スタンド酒場」。
その中でも、お手本のように稼いでるお店が大阪にあるということで、編集長自ら案内してもらうことに…
通山編集長:こちらです。大衆食堂スタンド「そのだ」さんです。
パッと見は、庶民的な外観ですが…
なぜか店の横外には空席客待ちの長蛇の列が!
中に入ってみると…
コの字型のカウンターはお客さんで満席!
たしかに大衆酒場と、立ち飲み屋さんの中間のような、このスタイルが「スタンド酒場」。
客層は、若い女性から家族連れまで実に幅広い!
すると通山編集長、何かを発見!
通山編集長:社長そこで飲んでますよ。
この、かなりカジュアルな今時の若者っぽいファッションの男性が、スタンド酒場「そのだ」の園田社長、37歳!
早速、気になる質問をすることに…
スタッフ:月商はおいくらですか?
園田社長:月商にして1,000万円ですね。
通山編集長:怪物級の売り上げです!
月商1,000万円!ということは、年商1億2,000万円!?
これは、噂以上のかなりの儲けっぷり!
一体、何でそんなに稼げるのでしょうか?
通山編集長によると、この「そのだ」にはさまざまな仕掛けがあるらしい…
通山編集長:ものすごく細かいとこまで考えられてて、お客さんの深層心理に訴える色んな工夫がされているんです。
儲かる「スタンド酒場」そのだのからくりその1。
「普通そうで普通じゃないメニュー」
短冊に書かれたメニューを見てみると…
豆腐にパクチーと蒸し鶏をふんだんにのせた「パクチーヨダレやっこ」や、
キュウリをタバスコで漬けた「メキシコキュウリ」。
庶民的で親しみやすいけど、他では見たことない、その絶妙なラインを狙った変わりすぎず普通すぎないメニューを並べているんです。
園田社長:前例のあるもの置くと前例と比べられてしまう。初めてのメニューを置いたらそこが初めてなので一番になれるんです。
おうちでは食べれそうで食べれないメニューを置くことで、わざわざお客さんも足を運ぼうという気持ちになるんです。
儲かる「スタンド酒場」そのだのからくりその2。
「刺激的なメニューを定番ではさむ」。
一見よくある短冊のメニューに、食べ物や飲み物が乱雑に書いてあるのかと思いきや、ここにも、スタンド酒場で儲ける仕掛けが!
園田社長:定番メニューと刺激的なメニューは同居した方が相性が良いんです。良い方を頼みたくなります。
確かにこの一帯を見てみみると「パクチーヨダレやっこ」「冷やっこ」「だしどうふ」と、豆腐メニュー類が並んでます。
でもこの両サイドは、あくまでも「パクチーやっこ」を頼んでもらうための心理学的メニュー配置。
通山編集長:消費者の心理をよくついてると思いますね。
さらに、梅としその焼酎をフローズンにした、女性に人気のお酒「バイス」のメニューにも…
園田社長:3杯までって書いてるんですけど、人の心理としては何で3杯までなんだ?って頼みたくなるんですよね。
バイスだけ3杯までと書くことによって、他のお酒よりも希少価値が高そうと思わせる作戦。
これによって、バイスはこのお店のお酒の売り上げNO.1なんだとか。
儲かる「スタンド酒場」そのだのからくりその3。
絶妙なチラ「のれん」。
通山編集長:この「のれん」のノウハウで売り上げがめちゃくちゃ上がったんです。
園田社長:今までの「のれん」と違う概念で作ったんです。
ぱっと見普通の「のれん」にみえますが、どのへんが今までと違うんでしょうか?
園田社長:のれんのすき間の間隔が重要で、20cm…これは人の顔がすっぽり入る大きさです。
ちょっとだけ覗きたくなるようなチラリズムみたいなものです。
顔が入る20センチのすき間…
確かにこの絶妙なすき間でチラチラ中がみえて、気になる…
これもまた、そのだ社長の計算なんです!!
通山編集長:「足止め」って言葉があって、飲食店は店の目の前で足を止めるかどうかで来店の確率が変わるんです。
実はそのだの社長、この絶妙なチラリズム感を出すために、何度も試行錯誤していて…
2年前のオープン時には、のれんが小さく、窓もすりガラスだったんです。
これでは、中が全然見えないと、窓を透明にしたのですが…
今度は、中が見えすぎてワクワクしない。
そこでようやくたどりついたのが、現在の「ちょうどいい」20cmのすき間のあいたのれん。
この外観になってから月商が300万円アップしたっていうからスゴイ!
今や月商1,000万円の怪物スタンド酒場となった「そのだ」今後もますます、がっちり!です!
食品包装に革命!おにぎりをにぎらずに作れちゃう魔法の袋!
続いてやってきたのは…
「月刊食品包装」
「ヨーグルトの容器にマヨネーズのボトルみたいな形が登場」など、相変わらず食品包装業界のマニアックな情報がてんこ盛り!
今回で4度目の登場の吉沢デスクが紹介してくれる食品包装のトップニュースとは一体何なのでしょうか?
吉沢デスク:おにぎり、皆さんよく食べると思うんですけど、そのおにぎりの包装に革命がおきました!その包装があればどこでも三角形の綺麗なおにぎりができちゃう包装です!
おにぎりのパッケージに大革命!
包むだけじゃなく「作れちゃう」包装誕生!
吉沢デスクの情報を元に向かったのは…
そのおにぎりを作っているという「尾西食品株式会社」開発担当の市川さんと味方さんに話を伺いました。
市川さん:こちらが「携帯おにぎり」です。まさに革命のおにぎりになります。
おにぎりの包装革命を起こした一品。
その名も「携帯おにぎり」!
しかし、ぱっと見は、ペラペラな包装に何やら乾燥したお米が入っているのが見えるだけ…
「にぎらずにできる」とは書いてますが…
市川さん:これにお湯を入れるだけで15分で握らずにおにぎりができますんで。
一体どういうことなのでしょうか?
よくわからないので、とにもかくにも見せてもらうことに。
すると味方さん、袋の上の部分を切って、
そこからお湯をカップラーメンのように注ぎ込む!
そして…15分後。
袋を開けてみると…
確かに綺麗な三角形のおにぎりができてます!
しかも食べてみると…
スタッフ:おいしい!!
お湯を入れただけで出来ちゃう携帯おにぎり、なんと1年間で150万個を売り上げる大ヒット商品なんです!
袋の中に入っているお米は、1度炊いたお米を乾燥させたアルファ米というお米。
お湯をかけるだけでご飯に戻るという特性を利用しているのですが、この携帯おにぎりの開発で1番難しかったのは、おにぎりを、にぎらずに三角形にしあげる仕掛け。
市川さん:握らずに三角形にするには袋の工夫が必要でございまして、相当、苦労しました。
そう、三角形を生み出す秘密が、この袋に隠されているんです!
一体どんな秘密なのでしょうか?
その袋の開発を担当した、平野屋物産さんの鷹取工場へ。
担当の田上さんに伺いました。
田上さん:最初は「無理です」とお断りしたんですけど、2、3回お願いされて、仕方なく「考えてみます」と言いました。
断るほど難しいって…、一体どういうことかというと、普通に、綺麗な三角形のおにぎりにするために、袋のなかのスペースを三角形にデザインすると、ある問題が起きてしまうんです!
実際に正三角形の試作品の袋にお米を入れてみると…
お米が下の三角形の部分に入らない!
こうなってしまっては、工場で大量生産することができず、製品にならない…
しかし逆に、お米を入れる口を広くすると、今度は出来上がった時にちゃんと三角形にならないんです。
というわけで田上さん、狭すぎず、広すぎない、三角形のちょうどいい形を求めて、試作品を作り続けること1年!
ようやく、角度を62度にして、口の幅を7cmにすれば、ちゃんとした三角のおにぎりになる、という答えにたどり着いたんです!
さらに田上さん、包装に4種類の特殊フィルムを組み合わせることで、42グラムという軽さ、賞味期限は5年という、保存と持ち運びに便利なおにぎりが誕生したというわけです。
今やこの「携帯おにぎり」、海外旅行やアウトドアはもちろん、災害用の備蓄食として買うお客さんも増え、販売開始した3年前から大幅に売り上げを伸ばし、今や年間150万食というからすごい!
尾西食品は携帯おにぎりでがっちり!
火山の噴石でもつぶれない超頑丈なドーム!その秘密とは?
続いてやってきたのは新宿区市ヶ谷、防衛省のすぐ前にある、
朝雲新聞!
名前だけ聞いても、なんの新聞か分かりませんが、どんな新聞なのでしょうか?
中島社長に伺いしました。
中島社長:自衛隊向けの新聞です。
そう、朝雲新聞は、国防に関する情報や自衛隊の活動などをお知らせする専門誌!
武器を搭載した軍事ドローンの紹介から、「ヘリから狙撃一発」。自衛隊の教育訓練のレポートなんてものも…
そんな朝雲新聞のトップニュースは、若手のエース菱川記者が取材したこちら!
菱川記者:簡単に作れて頑丈なドームを発見しました!時速300キロで飛んでくる火山の噴石でも貫通せずに、ビクともしないドームです。「非常に画期的だね」ということで自衛官もビックリです。
火山の噴石落下もへっちゃら!
超頑丈なTOKOドームがすごい!
記者さん曰く、そのあまりの頑丈さは、知り合いの自衛官をも唸らせた、とのこと。
一体、どんなドームなのか?
やってきたのは、秋田県・大館市。
しばらく車を走らせると…
何やら丸い屋根のような建物が。
しかもその建物が当たり一帯あちこちに建っている…
ひょっとしてこれがドームなのでしょうか?
東光鉄工の虻川社長に話を伺いしました。
虻川社長:私たちの英知を結集して作ったTOKOドームというものなんです。
東京ドームと若干まぎらわしいですが、これが噂のTOKOドーム!
…といっても、正直わりと普通の外見。
中は、柱もなくスカスカで、しかも…
屋根に使われている鉄板も、3ミリとペラペラ。
こんなので本当に頑丈なのでしょうか?
虻川社長:噴石落ちてきても壊れないです。
そう、TOKOドーム、こうみえてかなりの強度!!
このタイプで、120トンの重さに耐えることができ、さらに、ドームの板に…
時速300キロの岩石をぶつけても…
破れない!
そのたくましさが受け、積雪地帯の倉庫だったり、車庫だったりと、総売上75億円を誇る、大ヒットドームなんです!
虻川社長:アール(カーブ)にするということは真っ直ぐより、はるかに強度が出るんです。
頑丈さの理由のひとつは「アーチ状」の形。
上から重みがかかった時に、負荷が横に分散されるため崩れないんです。
アーチ橋などに使われているのと、同じ原理!
でも、この「鉄板をアーチ状に曲げる」というのがとにかく難しいらしい。
ここ、東光鉄工さんにしか作れない、すごい技術なんだとか。
その秘密のマシーンがあるということで、早速案内してもらうと…
虻川社長:世界のここしかない「プランクベンダー」という曲げる機械なんです。
そう、これこそが鉄板を曲げる秘密兵器「プランクベンダー」。
中にはローラーのようなものがついてますが…
ここで工員さん、真っ直ぐで凸凹した鉄板を持ち出し、おもむろにプランクベンダーに差し込む。
すると…わずか10秒で…
鉄板がグニャーっと曲がってて出てきました
プランクベンダー内の4つのローラーを巧みに駆使して曲げているのですが、何がすごいのか、分かりますか?
虻川社長:我々は溶接をしないでそのものを曲げちゃう。
実はこれ、「冷間曲げ」という手法。
普通、鉄は熱してからでないとなかなか曲がらないのですが、あえて常温で曲げることで、グッと硬さが増すらしい!
しかもこれ、凸凹した鉄板を曲げているので、さらに強度が増しているんです。
これこそが世界でも特許を取っている東光鉄工さんだけの技術!
さらに!
虻川社長:長さは50cmおきにいくらでも伸ばせます。
幅50cm、長さ3mのパーツを組み合わせていけば、どんな大きさのドームも、短期間で作れちゃうんです。
しかも、持ち運びも簡単ということで、遠く南極にまで運んで、今現在「昭和基地」でも大活躍中なんです!
軽くて、強くて、持ち運びが可能!
75億円を売り上げているTOKOドームが、自衛隊の基地に使われる日も近い!?
東光鉄工はTOKOドームでがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
菱川記者:最初は建築法から外れてたんですね。構造上、柱がないので。それを1億円かけてテストしてクリアしていったんです。