過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2018年10月28日放送

特集

「買収」されたらV字回復!で儲かってる会社
大ピンチ遊園地が「駐車場」会社に買収されて復活!?

ゲスト

森永卓郎さん、若槻千夏さん

番組内容

今回のテーマは「V字回復!買収されて儲かってる会社」
どんな会社でも、赤字になったりすると、ある日…買収!なんてことが…。
全然知らない会社の、知らない人が乗り込んでくると…不安でいっぱい…。
ところがどっこい!意外とこの「買収」をきっかけに大逆転!V字回復ってことが結構ある!
大赤字の会社が、儲かり会社に変身ってことは、成功の極意がきっとあるはず。
悪いことばかりじゃない!ちょっぴり、買収されようかな、という気持ちになる30分です!

■放送内容をシェアする

ジーンズメイトは“結果にコミットする”あの会社に買収されて復活!

まずはじめの「買収されて儲かってる会社」は…

ジーンズメイト。
ジーンズを中心としたカジュアルウエアのお店。

東京渋谷にあるジーンズメイト本社を訪ねることに。
買収前はどんな状態だったのでしょうか?
経理経営企画課課長の吉田さんに話を伺いました。

吉田さん:赤字が続いていて、去年まで10期連続で最終赤字と厳しい状態が続いていました。

買収時、去年2月の決算では、1億4,900万円の赤字だったジーンズメイト。

そこに救いの手を差し伸べたのが…。

「結果にコミットする」のCMでおなじみのRIZAP。
昨年1月にジーンズメイトを買収…

すると、買収された2017年度2月期の第1四半期では、1億4,900万円の赤字だったのが、今期の同四半期には、1億9,500万円の黒字を達成!
まさに劇的なV字回復!

ところで吉田課長、そもそも赤字の原因ってなんだったのでしょうか?

吉田さん:ユニクロさんやGなんとかさんとか非常に値段も安くて魅力的な商品をたくさんつくる企業が増えて来て、迷走している時期がありました。秋葉原にジーンズメイトのアキバあそび館というお店を作って、メイドさんを店員さんに迎え入れたりもしましたが、ダメでしたね…

さらには…

吉田さん:ワケあり本舗という訳あり商品お買い得を訴求しやすい店をやったり、注目は浴びたんですけど安いものだけで採算とるのが難しくて…。

確かに、残念ながらなかなかの迷走ぶりだったジーンズメイト。

では、RIZAPは、買収してから、何をしたのでしょうか?
RIZAPグループの広報の竹腰さんに話を伺いました。

竹腰さん:目標を掲げたら、そこにコミットしていくというのは企業も同じですので…。

コミット。
つまり、はっきり目標を決めて、それに向かって集中するってことを決めたのです。
では、新生ジーンズメイトの「目標」とは一体何なのでしょうか??

吉田さん:「女性客」を取り込めるようにということです。

そう、「女性客を増やす」!!
実はそれまで、ジーンズメイトのお客さんは圧倒的に「男性」。
女性客は25%しかいなかった…。

そこで、まず変えたのが…

新しいロゴに変更。

黄色と青でゴツゴツとしていたロゴを、白を基調とした、すっきりとしたロゴにチェンジ。
確かに、かなり印象が違います。
そして、お店での商品の展示の仕方も大きく変更したんです。

吉田さん:今まではギュウギュウに商品があって、高い所まで積み上げている展開だったけど、そうすると女性のお客さんが届かなかったりするので、それを取りやすい所まで下げました。

竹腰さん:女性は開放感があった方が安心して入ってくることもできます。

そう、商品を高く積まない。
そうすることで、店内の見通しも良くなりました。

入口にも商品がびっしりだったのを、すっきりとなくしたところ…。

お客さん:たまたま入ってみました。
お客さん:目的はないですけど、なんとなく服が欲しいなと思って見に来ただけです。

効果てきめん!
以前に比べ、フラッと入って来る女性客が増加!

ショッピングセンター内では…

さらに女性を意識した外観の「jM」というお店をオープン。
こちらではなんと、ほとんどが女性客に。

こうしてさまざまな「女性客を増やす」作戦を集中して行った結果、全体で25%しかいなかった女性客は、なんと、40%にまで増加!
まさに、結果にコミット、成功です!!

しかし、買収ってなると、やっぱり気になるのが、両者の関係性…。

スタッフ:実際、RIZAPさんと関係はうまくいってるんですか?
吉田さん:関係はうまくいってますけど、正直スピードが速すぎて、ついてくのが大変な時があります。jMは去年の年末にやろうって決まって、業態開発から備品の手配含めて1ヵ月弱ぐらいでオープンにこぎつけました。

結果を出すのは大変だけど、がんばれ、吉田さん!
ジーンズメイトはライザップグループに入って、がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:ジーンズメイトってもともと岡山の会社だったんですよ。岡山の人はいい人なので、仲良しこよし経営になりがちなんですね。でもライザップが入って来て、結果にコミットしろってなって、社風が変わっていったんですね。

倒産寸前の遊園地が駐車場の会社に買収されて黒字転換!

続いてやって来たのは…

栃木県那須町の「那須ハイランドパーク」。

東日本最大級、15万坪の敷地で、約40年続く老舗の遊園地!

買収前はどんな状態だったのでしょうか?
営業グループマネージャー姉帯さんに伺いしました。

姉帯さん:2,000万円の営業赤字でした。沈みがちで仕事をしていました。

では、一体、どこに買収されたのでしょうか?

姉帯さん:日本駐車場開発という会社です。
スタッフ:聞いたことありました?
姉帯さん:正直、それまではなかったです。

日本駐車場開発は、日本全国で、時間貸しや月極の駐車場を運営している会社。
その数1,200件以上!年間売上げ230億円の大企業!

そんな日本駐車場開発が2年前に、那須ハイランドパークを運営する会社、藤和那須リゾートを買収したんです。

買収されて、今はどうでしょうか?

姉帯さん:はい、儲かってます!5億円の黒字になりました。

たった2年で、ウルトラV字回復!
一体、どうして、駐車場の会社が遊園地を買収することになったのでしょうか?

買収した側の「日本駐車場開発」からきて現在、藤和那須リゾートの専務でもある、矢澤さんに話を伺いしました。

矢澤さん:駐車場を運営している会社ですが、グループでスキー場を運営してまして、スキー場の運営ノウハウを使ってテーマパークの運営をしたいと思った次第です。

そう実は、日本駐車場開発は、志賀高原の竜王スキーパークや八方尾根スキー場など、経営不振の8ヵ所ものスキー場を買収して、見事復活させている会社。
なので遊園地の立て直しにも、スキー場のノウハウを活用。

矢澤さん:マルチタスク制の導入をしました。

マルチタスクとは一体…?

矢澤さん:1人のスタッフが様々な業務ポジションを1日のうちに担うということです。

では、どんな感じでお仕事しているのか、山崎さんについていくことに。

朝の9時30分…

向かったのは入場ゲート前。
とりかかったのは、ブレスレット型1日乗り放題パスの取り付け作業。

朝は込み合う入口でのお仕事に。

午前11時…

雨が降り始めると…
雨でも楽しめる室内アトラクションでの業務に。

そして、お昼の12時には…

ファストフード店の販売員さんに。
夕方4時になると…
混み合うお土産売り場の店員さんに!

時間帯や天候によって混み合う場所の人員を増やし、逆に、暇なところは人を減らせば、少ない人数でもまわしていけるので、人件費が削減できるというわけなんです!

でも、いろんな仕事を覚えるのは大変なのではないでしょうか?

山崎さん:飽きなくて楽しいです。

さらに、買収後、復活のためにもうひとつ始めたことが!

矢澤さん:メインターゲット層はファミリー層ですが、ファミリー層以外のお客様にも来て頂きたい!話題になるイベントならなんでも取り組みます。

立て直すには、今までとは違うお客さんを取り込むしかない!
そこで、那須ハイランドパークが始めたのが…

コスプレの集会や、

アニメが描かれた通称「痛車」のコンテストなどの、オタクイベント!
確かに、ファミリー層とは違いますが、なんでわざわざ「オタク」に狙いをつけたのでしょうか?

姉帯さん:熱狂的なファンの方は何度やってもリピートしてくれるし、拡散にも協力してくれるありがたい人達です。

そう、オタクは、ネットでの拡散力がすごい!
特に遊園地は、写真撮影が大好きなコスプレイヤーさんが、インスタ映えするってことで、どんどんアップしてくれるんです!

姉帯さん:コスプレイヤーさんのみならずパークの宣伝にも非常にありがたいです。

こうした展開も、もともとはスキー場の立て直しの時にコスプレイベントが効果的だったことから始めた企画。

まさに、買収さまさまの那須ハイランドパーク!

藤和那須リゾートは日本駐車場開発に買収されて、がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:ファミリー向けって考えたら、色んなニーズに対応しないといけないから、結局、平たいモノになっちゃうってことですよね?
森永さん:痛車のイベントって、どこでもやれば300台は集まると言われているんですよ。

味の民芸は”覆面調査”でV字回復!

続いての買収されて儲かってる会社は…

味の民芸フードサービス。
うどん系ファミレス「味の民芸」を中心に、全国73店舗を展開する中堅飲食チェーンです。

買収前はどんな感じだったのでしょうか?
味の民芸に勤めて22年、第一営業部部長の川口さんに伺いしました。

川口さん:味の民芸全盛期の頃から比較しますと、お客様の数が6割、7割くらいになってかなり厳しい状況になっておりました。

買収時、2014年3月の決算では、8億円の赤字になってしまった味の民芸。

このままじゃやばい、という時、手を差し伸べたのが…
サガミホールディングス!

サガミホールディングスは、日本そばがメインのファミレス「サガミ」を、名古屋を中心に136店舗展開している大型チェーン。

そばのサガミが2014年1月に、うどんの、味の民芸を買収したのです。

川口さん:(当時は)自分達の生活はどうなってしまうんだろうということで、家族にもすぐには話せなかった状況です…。

ところが、実際買収されてみると…

味の民芸社員の不安を吹き飛ばしてV字回復!
買収の4年後には、3億7千万円の黒字に!!

でも一体、どうやって復活したのでしょうか?

サガミホールディングスから、味の民芸に乗り込んだ、大西社長に聞いてみると…。

大西社長:調査をしました。俗にいう「覆面調査」みたいなものですね。

実はサガミも、売上げが落ち込んでいた時に「覆面調査」をして復活したという成功経験が!

この調査、今も定期的にやっているとのことなので、実際に同行させてもらいました。

調査するのは、覆面調査専門の会社のスタッフ、山田さん。

店員さん:失礼いたします。
山田さん:シンプルなうどんが食べたいんですけど…。
店員さん:うちのお出汁を全面に出したおうどんかきつねうどんですね。
山田さん:おいしそう〜。
店員さん:当店自慢のおうどんの良さはせいろうどんの方が歯ごたえとかお楽しみいただけます。

お店のおススメを聞いた山田さん。
どのような評価だったのでしょうか?

山田さん:素晴らしいですね、出汁のこだわりとかの良さを推してくださったので、思わず頼みたくなるような素晴らしい人だと思いました。

ところが…

山田さん:あえていうと、お茶がなくなっていたので、「お茶をお持ちします」という言葉があると良かったかなと思いますね。

細かいところですが、調査員さん、見逃さない…。
今でも年3回、全店舗で行われているこの覆面調査。

そこでわかったこと、変えたことって何なんでしょうか?

大西社長:人手が足りないからこそ料理の提供が少し遅いとかですね、お客様が呼んでもスピードをもって対応できないとかですね。

そう、コスト削減のためにお店のスタッフを減らしたところ、思った以上に、お客さんの不満が大きくなっていました。

そこで…。

大西社長:2割〜3割ぐらい店舗人員は増えたと思います。

必要な人手を考え、増やしたところ、人件費はかかったものの、それよりも売上げアップが上回る、という嬉しい結果に!

この覆面調査、言われてみると当たり前だけど、意外と気付かなかったことを気付かせてくれるんです。

他にも…。

大西社長:覆面調査でランチタイムにボリュームがあるメニューがほしいと。そこでランチと夜の「時間帯別来店動機メニュー」に変えました。

時間帯別来店動機メニュー?

大西社長:このように、ランチにカレーうどんとどんぶりのセット、満腹セットです。

味の民芸の一番のメインはご年配のお客さん。
以前はその人達に向けて、うどんの単品メニューがほとんどだった。

ところが、お昼にやってくるサラリーマンたちにとっては…「量が少ない!」

そこで、ランチにボリューム満点のセットメニューを加えると、働き盛りの男性客がどっと来るように!

そして夜のメニューの調査では…

大西社長:アルコールと一品料理を食べてもらえるような居酒屋メニューを作りました。

「ツマミが少ない!」という調査により、

居酒屋メニューを増加。
すると、仕事終わりに軽く一杯という、サラリーマンや、お子さん連れのファミリーがどっと来るように。

こうして覆面調査でわかった問題点をひとつずつ改善していき、1日の平均来客数は185人から、240人に増加したんです!

味の民芸とサガミホールディングスは、がっちり!

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.