過去の放送内容
2018年3月18日放送

特集
リクルート出身社長の儲かりのヒミツ!
リクルート社員はみんな知ってる謎の言葉が!?
ゲスト
森永卓郎さん、礼二(中川家)さん
番組内容
今回のテーマは「元リクルートの社長」!
いろんな会社のいろんな社長を取材するがっちりマンデー!!その中には、「リクルート出身」の人がなぜか多い!
きっとなにかあるに違いないと、徹底調査!すると、元リクルート独特のオリジナルな儲かり法則が!
倒産寸前の農園を立て直し、最先端の工場をつくった社長。活かされたのはリクルートで学んだ「ある言葉」だった!
じゃらんを辞めてライバル会社を起業!でもリクルートには怒られず。一体なぜ?
今日は、リクルート出身社長の儲かりの秘密に迫ります!
ママを救う!託児機能付オフィスで独立!
儲かる元リクルート社長は実際そんなに多いのか?

リクルート本社、人事企画部、西村部長に聞いてみると…。
西村部長:昔からよくいわれるのは事実だと思います。
スタッフ:定年退職する人の割合はどのくらいですか?
西村部長:過去だと2名です。
なんと、リクルート58年の歴史において、定年退職者はたったの2人!?
西村部長いわく、辞めて会社を興すか、転職する人がほとんどらしい。
一体なぜなのか?

西村部長:脈々と受け継がれている、結構重要なキーワードというか…『自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ』という言葉があるんですね。
この言葉、創業者、江副浩正(えぞえ・ひろまさ)社長が掲げた当時のリクルートの社是。
個人のチャレンジ精神を大事にする社風とあって、新規事業に挑む人が多いのです。
そこで、元リクルート社長の儲かりのヒミツを探るべく、千葉県船橋市へ。
そこに待っていたのは…

藤代聡(ふじしろ・さとし)さん、52歳。
リクルートで14年間働いたのち起業して社長に。
スタッフ:何ていう会社をしてるんですか?
藤代社長:株式会社ママスクエアという会社をやっております。
スタッフ:儲かってます?
藤代社長:おかげさまで。
スタッフ:年間売上げはどのくらいなんですか?
藤代社長:6億8千万円ぐらいですね。
年間、7億円近くを稼ぎ出すという「ママスクエア」は、ショッピングモールの中にあるらしい。
なにかのお店なのか?スタッフが藤代社長について行くと…

藤代社長:こちらになります。
早速、中に入ってみると…

子どもたちがたくさん!
これって…託児所?それとも保育園なのでしょうか?
藤代社長:お子さんをうちのスタッフが見守りながら、お母さんたちが働ける、そういう仕組みです。
藤代社長:見守りながら働ける?お母さんたちは?
藤代社長:奥のオフィスで働いています。
子どもたちが遊んでいる部屋の奥には…

整然としたオフィスが!
しかも、働いているのはみんな女性!
そう、ここは、子どもを託児エリアに預けて、隣のオフィスでママさん達がデスクに向かうという託児機能付きのオフィスなんです。
ママさんたちがしているのは…

ママスクエアが依頼を受けた、いろんな会社の仕事の一部。
電話での営業をはじめデータのチェックや入力など内容はさまざま。
パートタイム制で、午前中だけだったり、週に2日だけだったり希望のシフトで働ける。
ママ:すぐ(子どもに)何かあったら駆けつけられるので安心っていうのもありますし、同時に私もこっちで子供と離れて集中して仕事も出来るので助かります。
そして、子どもを預かる専門のスタッフもママさん。
預かっている子どもたちと一緒に自分の娘さんもみている。
ママスクエアでは、みんな子どもと一緒に出社して、

子どもを預かるママと、オフィスで働くママに分かれるという仕組み。
まさに時代のニーズにあってるのです。
ところで藤代社長、どうしてリクルートを辞めてママスクエアを作ったのでしょうか?
藤代社長:自分の家の子供たちが次々と3人産まれて奥さんが、カリカリしてる感がひしひしと伝わってきて…。小さな子どもを3人も抱えた奥さん、朝から晩まで子育てにかかりっきりになり、かなりのストレスが…。
さらに、保育園の定員はいっぱいで、待機児童問題にも直面!
世の中には働きたくても働くことが出来ないママが大勢いる事にも気付いた藤代社長!
と、ここでリクルートの教えを思い出したのです。
藤代社長:世の中の「不」があるところに大きなチャンスがあると。不満をビジネスに変えてっていうのが僕の学びでもあったので。
リクルートは、結婚や就職、引越しなど、やったことがなくて「不安」、情報がなくて「不満」というジャンルでいくつものビジネスを展開し成功。
きっとママの不満にもビジネスチャンスがあるに違いない!
そこで、3年前に「ママスクエア」を立ち上げたのです!
働くママのすぐ隣で、子どもを見守るという、今までになかった新しい形態のビジネス!
さらに、藤代社長が調べたら思わぬメリットがあったらしい。
それは…
藤代社長:事業を立ち上げる前に、これは何業ですか?というのを行政に聞きに行ったんです。そうすると、託児業でも保育業でもないですよと。届け出も必要ないですよと。
そう、ママが子どもと同じ場所にいるママスクエアは、法律上、託児所にも保育所にも当てはまらない。

ということは、託児所や保育園の様々な規制にしばられずに自由にいろんなところに作れる!
例えば保育園は、法律の関係でショッピングモールに作る事が難しいんですが、ママスクエアなら問題なく作れるのです。
さらに、作ることで、ショッピングモールにも嬉しい事が…
モール担当・山口さん:ママスクエアで働かれたお母様方が、仕事帰りにスーパーや衣料品店で子供服を買われていたり、ママスクエアが入ったことで館内の活性化には繋がっています。
ママスクエアは、創業からわずか3年で21店舗を展開!
ママスクエアは、元リクルートでがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:うまいこと考えましたね。
森永さん:保育所の申請書はすごい資料を出さないと許可が下りないんですよ。自由にできるというのは大きいですよね。
最先端工場で作る新しい野菜の芽で独立!
続いて、元リクルート社長を訪ねてやってきたのが、静岡県焼津市!
何やら工場のような建物が…。
その中にいたのは…

村上清貴(むらかみ・きよたか)さん、57歳。
リクルートで10年働いたのち、この会社に就職し、現在は社長さんに!
一体何の会社なのでしょうか?

村上社長:私どもはブロッコリーススーパープラウトという野菜を生産している会社なんです。株式会社村上農園といいます。

村上農園は、自社工場で野菜を作っている会社。
その稼ぎ頭がブロッコリースーパースプラウト、という野菜の芽らしい。
昨年の年間売上げは、なんと86億円!
儲かりのヒミツは独自の栽培法。
早速、栽培している工場の中へ…
そこには、透明な角ばったドラム缶のような機械がずらり。

実はこれが、ブロッコリースーパースプラウトの栽培装置。
中には、膨大な量の種がぎっしり!その数、200台!
定期的に、自動で水がでる仕組みになっていて、全ての種に均等に水と光が届くようにゆっくり回転。
すると…

発芽からたった3日で、出荷するまでに成長するんだとか。

コントロールルームでは常に温度や水分を管理し、作業行程も30台のカメラで24時間休まずチェック。
徹底した自動化システムで、効率よく、大量に作ることが出来る最先端の野菜工場なのです。
ところで村上社長は、なぜリクルートを辞めて野菜作りを始めたのでしょうか?
村上社長:叔父の会社がこの村上農園だったんです。
そう、おじさんがやっていた農園の跡を継ぐために転職。
当時はカイワレ大根を専門に作っていた。
ところが!
大阪の堺市で病原性大腸菌O-157による集団食中毒が発生!
その原因かと疑われたのがカイワレ大根…
結果、カイワレ大根の無実は判明したものの、風評被害で売上は半減!
大赤字に…。このままじゃ会社が潰れてしまう…
ここでリクルートの教えを思い出した村上社長!

村上社長:リクルートはですね、創業者利潤を追及すると必ずNo.1になるという教えがあるんです。
創業者利潤の追及、つまり誰も手がけていない事で、1番になることがビジネスを成功させる近道!という教え。
そこで、村上さんは考えた!
カイワレ大根は大根の芽。だったら他のいろんな野菜の芽を調べて、商品化できそうなものをみつけてやる!と一念発起!
世界中から手当り次第に種を集め、ひたすら発芽させて調べ、そして、苦節3年のある日…
「ブロッコリー」の芽に「スルフォラファン」という体にいい成分が見つかったと、アメリカの大学からニュースが入ったのです。
しかも、成長が早く、発芽からたった一週間で収穫できる。
いい事尽くめのブロッコリーの芽をたくさん作って売り出すと、世の中の健康志向とあいまって、

大ヒットに!
こいつはいける!と踏んだ村上社長。
栽培の仕方を変えれば、栄養価が3倍に増える事を発見し、これをブロッコリースーパースプラウトと名付けて売り出しました。
すると、これがまたまた大ヒットに!

昨年は800トンを出荷し、日本でのシェアナンバーワンに!
今も、さらなるナンバーワン野菜を探し求めているという。
村上社長:つい最近開発をいたしましたのが、オイスターリーフという、生牡蠣の味と香りがする葉っぱなんです。

牡蠣の味と香り?
早速、スタッフが味見してみると…
スタッフ:あ、牡蠣の感じしますね本当に。
元々カイワレ大根だけだった村上農園、どんどんナンバーワン野菜を作り続け、今ではその数…

35種類に!
村上農園はナンバーワン野菜でがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
進藤さん:リクルートの自社の社員を次々とトレーニングして送り出して、リクルート側のメリットってあるんですか?
森永さん:普通の会社だと転職するの妨害したりってあるんですけど、転職した先も仲間だという考えで一緒に仕事をしていけばWin-Winなんですよ。
加藤さん:リクルートが安泰になる形でもありますよね。
イケてる宿だけ紹介するサイトで独立!
続いてやってきたのは新橋一等地のビルの4階にある、

株式会社ロコパートナーズ。
この会社の元リクルート社長さんは…

篠塚孝哉(しのづか・たかや)さん、33歳。
リクルートで4年間働き、2011年、20代で会社を興しました。
一体、何をしている会社なんでしょうか?
篠塚社長:うちの会社では宿泊予約サイト「Relux(リラックス)」というものを運営しています。

そう!ネットで旅館やホテルを予約できるサイト「リラックス」を運営。
この手のサイトは「じゃらん」や「一休」など数多くありますが、リラックスの特徴は、紹介される宿の数がかなり少ない。
比べてみると…

じゃらんで扱っている宿は2万軒ぐらいですが、リラックスは、その20分の1!

超有名高級ホテルや、知る人ぞ知る隠れ家的宿を厳選して紹介。
言うならば、宿泊施設のミシュランガイド。
リラックスでの儲けは…

旅行者がこのサイトを使って宿を予約して宿泊すると、その料金の12%が宿から入るという仕組み。
ところでどうしてリクルートを辞めてこの仕事をしたのでしょうか?
篠塚社長:友達からいつもオススメの宿を聞かれるんです。
実はリクルート時代、旅行宿泊情報サイト「じゃらん」の企画営業をしていた篠塚社長。
当時、まわりからオススメの宿をきかれることが多かった…
篠塚社長:「海がいいの?山がいいの?」とか「目的は何?とか予算はいくら?」と聞いて、わたしの方から3件くらいオススメを出すんです。そうするとほぼ確実にこれのどれかに決まるんです。そこで僕が思ったのは、人が求めているのは情報のたくさんの量じゃなくて、信頼できる情報の質だったら、件数はいらないんだと。
「本当にオススメの宿だけを紹介すれば当たるかも!」と思いついた篠塚社長。
そこで、ロコパートナーズを立ち上げ、厳選した一流の宿だけを紹介する予約サイト「リラックス」をはじめたのです!
スタッフ:年間売上げは?
篠塚社長:実は公開してないんですけども…
スタッフ:何十億?
篠塚社長:そうですね。その辺りをウロウロしてると思って頂ければ。
宿泊予約サイト「リラックス」の儲かりの肝は、ちゃんとした宿だけを紹介するってこと。
そのために、スタッフがわざわざ足を運んで審査しているんだとか。
篠塚社長:かなり(掲載を)お断りするケースもあるくらい厳選させて頂いてます。
かなり手厳しい!
そこで、審査担当の塩川(しおかわ)さんについていくことに…。
向かったのは、東京千代田区にある、美しい和がコンセプトの「庭のホテル」。
実はすでにリラックスに掲載されているホテルなんですが、

それでも初心を忘れていないか、クオリティが保たれているか、定期的に厳しくチェックしてるんだとか。
まず最初に塩川さんはチェックアウトのお客さんが笑顔かどうかどうか、こっそりチェック。
塩川さん:お客さまがこちらに振り返って、ホテルを出るときの表情なんかを伺うと満足されたのか、ご不満があったのかってことが何となく伺えますので。
続いては、こちらのホテルの木下総支配人の案内で客室へ、

しかし、客室に行くまでの廊下のエアコンまでもチェックする塩川さん。
塩川さん:この空気もだいぶ…気化式ではなく、蒸気式。
塩川さんによると、どんなエアコンを使っているかも評価のポイント。
こちらでは、冬場乾燥を防ぐ、加湿効果のあるエアコンを使用。
そして、客室に入ると…
いきなりクローゼットを開けハンガーをチェック、

塩川さん:このハンガーは女性にとっては服が痛まないようにアーチがゆるやかになっているのと布製になっているので、生地を痛めない。
スタッフ:柔らかいスポンジも入っているんですね。
ハンガーの形や材質も厳しく確認。

また、木製のハンガーはプラスチック製より吸水性があり、ポイントが高いんだとか。

その他にも備品や家具、電化製品の品質や手入れの行き届き具合をひとつひとつチェック。
さらには障子の埃もしっかりチェック。
まるで、お姑さんのように、目を光らせる塩川さん、そのチェック項目は、なんと100以上。
実際に宿泊もして、年間100件以上を審査しているのです。
この厳格さが評判を呼び…。
昨年、リラックスは宿泊予約サイトの満足度ランキングで、

リクルートのじゃらんを抜いて、トップに!
スタッフ:じゃらんに怒られないんですか?
篠塚社長:まったく怒られない不思議な会社でして、すごく寛容な会社なので、大丈夫です。
この勢いでリラックスはこれからもがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:今や情報が膨大にあるから、わけがわからなくなる時もあるもんね。
森永さん:ある意味でミシュランがやってることと同じなんですよね。実はロコパートナーズって会社にリクルートは出資してるんですよ。ということは、この会社が大きくなって上場するとリクルートもがっちり!なんですよ。
加藤さん:そういうことなんですね。