過去の放送内容
2018年3月11日放送

特集
儲かる!家電じゃなくて「業電」
必見!世界シェアNo.1「業務用」ミシンのスゴ技
ゲスト
森永卓郎さん、土田晃之さん
番組内容
今回のテーマは儲かる「家電」!…じゃなくて「業電」!第2弾!
電気製品は、「家電」だけじゃない!お仕事で使う業務用電気製品、略して「業電」も、独自の進化を遂げているのです!
お母さんの必需品「ミシン」の業務用がとんでもないことになっていた!
福岡県で密かに作られる、最強の業務用製氷機!その驚きの実力とは!?
儲かる家電じゃなくて「業電」に、ビックリ仰天の30分です!
世界シェアNo.1の業務用ミシンでがっちり!の会社
最初にやって来たのは、東京都多摩市にある

JUKI(ジューキ)株式会社。
JUKIが作る「業電」とは一体、何なのか?
開発本部の石橋さんに教えて頂くことに…
開発本部・石橋さん:こちらがJUKIの業電です。

そこにあったのは、「ミシン」!
今年で創業80周年を迎えるJUKIは、アパレルメーカーの縫製工場で使われる「業務用ミシン」で、世界No.1のシェアを誇る会社なのです!
昨年の売上げはなんと1,000億円!
でも、そもそも業務用のミシンって、お母さんたちが使う家庭用とは何が違うんでしょうか?
開発本部・石橋さん:業務用のミシンは、各工程ごとに専門化されています。
業務用の特徴は、ひとつひとつの工程を専用のマシンが請け負う、完全分業制ってこと!
ひとつの作業に特化することでスピードとクオリティを徹底追求しているのです!
例えば、

ワイシャツなどの、ボタンだけを縫い付けるミシン。

ボウルフィーダーと呼ばれる部分に大量のボタンを入れると、機械をブルブル振動させることで、一斉に移動し列をなして行き、ボタンが渦巻状のルートをせり上がっていくのです。

そして、最上段にあるギザギザがポイント!

ボタンは、表側が窪んでいる。
だから表が下になっている場合はギザギザのところで、傾いて落ちる!
上向きのものだけが選別されて、先に進めるのです!
そうして運ばれて来たボタンを、およそ1秒間で16針動いて縫い付ける!
家庭用ミシンだと、30秒以上はかかってしまうので驚きのスピード!
他にも、ズボンのベルトを通す、ベルトループだけを縫い付けるミシンや、ジーパンのポケットだけを縫い付けるものなど、JUKIには一芸に秀でた専用ミシンがたくさん!
その数なんと、1000種類以上!
速さと品質がモットーの業務用ミシンでがっちりなJUKIですが、最近またまた新たな「業務用ミシン」を開発したらしい。
それが…

JUKI最新のミシン「AMS—251」!
これは、主に革製品などに縫い目で模様を作る「飾り縫い」をするもの。
石橋さん曰く、このミシンが、今までにはない独特な動きをするらしい。
それは…

ぐるぐる回転して縫うってこと!
でもこれには、どんなメリットがあるのでしょうか?
開発本部・石橋さん:縫い目をとにかく綺麗に見せたい、というご要望にお答えして開発を致しました。

今までのミシンは、ヘッド部分は固定されたまま、縫うものを前後左右に動かすのが常識だった。
しかし、その場合、後ろ方向に縫うと前方向のときと比べて縫い目が微妙にねじれてしまう。
ところがAMS?251は、ヘッド自ら回転し、常に正面から縫うので、ねじれない。
従来の固定型で縫ったものと、縫い目を比べてみると…

従来の縫い目は、前方向、後ろ方向に縫ったステッチと若干見た目にズレが。
一方、AMS?251の方は、全てキッチリ!
抜群にキレイな縫い目とあって世界中の縫製工場から問合せが殺到。
高級車のシートや高級ブランドバッグづくりに、このミシンが採用され始めているらしい。
そのお値段はというと…
開発本部・石橋さん:これは1,300万円になります。
高額でもそれだけの価値はあるJUKIの業務用ミシン!
まだまだ儲かりそうです!
JUKIは業務用ミシンでがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:昔は家庭用ミシンのメーカ—だったんですよ。でも、その後、業務用に軸足を移したことで経営戦略が見事にはまったんですよね。業務用は絶対無くならないし価格も安定してますからね。
1億円超えも!業務用製氷機でがっちり!の会社
続いては、福岡県久留米市にある、

アイスマン株式会社!
社名がアイスマンってことは、ここで作ってる業電は…

「製氷機」!
でも、皆さんが知ってる、冷凍庫に付いてるやつとは、訳が違うのです!
これはフレーク製氷機といって、金属製のタンクの下の方から、細かい氷がどんどん出てくる!
市場なんかでよく見るこの氷は、主に魚や肉、野菜を運ぶときに使われ、粒が細かいから、箱の隅々までぎっしり詰めて保冷できるのです。
それにしても、氷がとめどなく出てくるこの製氷機、一体、どんな仕組みになっているのでしょうか?
井植さん:普通は空気で冷やして、氷を作ってると思うんですけど、伝導率のいい金属に水をかけて氷を作ってるから、かなり効率よく大量に氷ができます。
そう、普通の冷凍庫では、冷風で氷を作るのですが、この製氷機は…

マイナス25℃に冷やされたタンクの内側に、まずは水を掛け、すると…
水はたちまち凍りつき、内側の壁に薄い氷の層ができる。
それを後ろから追い掛けてきた刃が削っていくという仕組み。
この製氷機は、1日24時間で1トンものフレーク氷が生産可能なんだとか。
さて、気になるお値段は…
井植さん:500万円くらいですね。
結構、高額。しかしアイスマンが作ってるのはこれだけではないんです。
1日25トンの氷を作ることが出来る、こちらのタイプは…

諸々のパーツを含めると、なんと1億円超え!
さらには、大規模な製氷マシンが…

こちらは水が流れて板の表面に氷の層を作り、ある程度厚くなったら水を止め、金属板を熱する。
すると…

氷にヒビが入り、一気に氷が割れて落っこちる仕組み。

これで、厚みのあるタイプの出来上がり!
フレークタイプより氷を長持ちさせたい時にはこちらがおすすめなんだとか。
アイスマンは、1956年創業の、老舗「業務用製氷機」メーカー!
機械の部品は、細かいものまで自社で生産しているのです。
そんなアイスマンの昨年の売上げは、15億円!
アイスマンは業務用製氷機でがっちり!
業務用ドリンクサーバーの食品版でがっちり!の会社
続いては、横浜ランドマークタワーにオフィスを構える、

株式会社テクノシステム。
果たして、テクノシステムの「業電」とは?

営業部・網野さん:こちらが弊社の業電、デリシャスサーバーになります。
パッと見はコーヒマシンのようですが…
早速、カップを置き、ボタンを押すと出て来たのは…

クリームシチュー!
そう、デリシャスサーバーとは、いわばドリンクサーバーの食品版!
シチュー以外にも、エビチリや、麻婆豆腐にパスタソースと、具材を変えればいろんな料理が出来るんです!
2009年の発売から、既に、カフェやレストラン、コンビニなどで活躍中!
お値段は1台80万円!
累計で1万台を販売している大ヒット業電なのです!
しかもこのマシン、ただ食べ物を出すだけじゃない!
お店もお客も喜ぶ、こだわりの機能が付いているんだとか…
それは…
営業部・網野さん:具の入ったものを最初の一杯から最後の一杯まで、具材を均等に出すことができる機械になっております。
なんとこのマシンなら何度やっても、具のバランスを一定でサーブしてくれるらしい。
本当か試してみることに。
2回シチューを出してみて、具材がどのくらいのバランスになるのかを検証。
2つのシチューから全ての具を取り出して数えてみることに。
果たして結果は?

なんと、ほぼ同じ具の量に!
一体、なんでこんなことが可能なのでしょうか?
ヒミツは…

マシンの中に入っているこの羽!
この羽をうまーく動かすことで具材をバランスよく、ばらけるようにかき混ぜ、そして、いい感じになった絶妙なタイミングでお皿に出すってことなんです!
開発部の瀬崎さん曰く、この羽の開発だけで10年かかったとか。
開発部・瀬崎さん:具材の大きさ、具材の浮力の肉とか軽い油揚げとか、壊れる豆腐とか、そういう条件も全部加味してやらなきゃいけない。
羽の動きは、具材の形状や料理のとろみ具合などによって、微妙なアレンジが必要。
動きのパターンや向き、速度など55個ある設定項目を組み合わせて、具材がベストバランスなるポイントを探って行くのです。
ちなみに、瀬崎さんにとって今までで一番大変だったのは麻婆豆腐なんだとか。
地道な試行錯誤の末に生み出された、デリシャスサーバー!
これからもどんどんお店に増えていきそうです!
テクノシステムはデリシャスサーバーでがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
進藤さん:サーバーの中に入れる具材もテクノシステムで作っているんです。
森永さん:二重に儲かるってことですよね。
加藤さん:サーバーだけだったら、その機械おろしたら終わりですもんね。